ジャンル 芸術の世界

早稲田校

印象派誕生150周年記念!「印象派展」で辿る画家たちの真実 伝説のグループ展から読み解く印象主義のエスプリ

  • 春講座

平松 洋(美術評論家、フリーキュレーター)

曜日 水曜日
時間 15:05~16:35
日程 全6回 ・04月10日 ~ 06月05日
(日程詳細)
04/10, 04/17, 05/08, 05/15, 05/22, 06/05
コード 110483
定員 40名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・印象派展全8回を辿りながら、印象派の作品を鑑賞することで、その革新性を学びます。
・印象派の本質とその意義を、展覧会出品作を中心に考察することで、より深く理解します。
・印象派に影響を与えたマネの重要性とともに、彼が考える「印象」についても学びます。
・印象派展に参加した印象派の画家たちの関係性やその動向を展覧会とともに把握します。
・印象派展に参加したポスト印象派、新印象派の画家たちの動向についても学んでいきます。
・印象派展の影響について、各国における19世紀末からの美術状況とともに理解します。

講義概要

光溢れる色彩のハーモニー、リズミカルな筆触のシンフォニー。印象派の作品は、私たちを魅了してやみません。今年4月は、「印象派」命名のきっかけとなった、いわゆる「第1回印象派展」からちょうど150年目にあたります。本講座は、この記念すべき年に、全8回となる「印象派展」に出品された作品を詳細に辿りながら、モネ、ルノワール、ピサロ、ドガ、シスレー、セザンヌ、ゴーギャン、スーラ、シニャックといった印象派、ポスト印象派、新印象派の真髄に迫るとともに、その関係性や革新性を明らかにしていくものです。昨年末から150周年記念の展覧会も幾つか開催されている今だからこそ、あらためて印象派について学んでみませんか。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/10 印象派展開催前夜/印象派、その誕生に至るまでの道のり マネが住むバティニョール街のカフェ・ゲルボアには、バジールやドガ、ルノワールやモネたちが集い、後の印象派グループが形成されます。しかし、マネ自身は、印象派展に参加しませんでした。印象派展誕生までの経緯とマネ不参加の理由を探ります。
2 04/17 印象派展第1回展/印象派、そのはじまりは150年前の展覧会! 「印象派」という言葉は、今から150年前、1874年4月のいわゆる「第1回印象派展」を批判した評論家の言葉から名づけられました。その展示作品の詳細を明らかにするとともに、サロン展の作品とも比較検討しながら、印象派の核心に迫ります。
3 05/08 印象派展第2回展、第3回展/印象派への批判と展覧会の充実 第2回展においても、批判は収まらず、「災害」とまで呼ばれます。中でも、ルノワールの裸婦は、死体が腐敗した状態と呼ばれました。こうした批判から浮かび上がる印象派の本質と問題点を検討するとともに、充実した内容の第3回展を詳述します。
4 05/15 印象派展第4回展、第5回展/内部分裂と印象主義の後退 第4回展では、サロン展に出展したルノワール、セザンヌ、シスレーらをドガが批判。不参加となり、第5回展ではモネも参加をとりやめます。以来、ドガと他の印象派の画家たちとの不和が明らかとなります。この対立を、作品傾向からも解き明かしていきます。
5 05/22 印象派展第6回展、第7回展/ドガとの確執と印象派最後の輝き 第6回展は、モネ、ルノワール、シスレーらは参加せず、ドガを中心とした展覧会となります。一方、第7回展は、ドガたちが排除され、モネ、ルノワール、シスレーらが復帰します。両展覧会を比較することで印象派が持つ二つの側面を提示します。
6 06/05 印象派展第8回展/新印象派の台頭と世紀末美術への影響 印象派展には、セザンヌ、ゴーギャンといったポスト印象派の画家たちも参加し、第8回展では、スーラ、シニャックなどの新印象派も加わります。印象派以降の美術の流れとともに、印象派展が19世紀末の美術状況に与えた影響を検討します。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆3/9(土)13:30より本講座の無料体験会を早稲田校で実施します。
◆体験会お申し込みはこちらから。
https://www.wuext.waseda.jp/course/detail/63064/

◆本講座は、映像を上映しながら、解説していく入門講座なので、初心者の方でも受講いただけます。
◆印象派展に出展の画家を中心に、印象派、ポスト印象派、新印象派の画家を取り上げますが、事前の知識は必要ありません。
◆美術用語や専門的な術語についても、詳細な解説および資料をご用意いたしますので、美術の知識がなくても大丈夫です。
◆印象派は充分知っているという方にも、「印象派展」の美術史的な意義や世紀末美術への影響など、新たな視点での読み解きは新鮮なはずです。

講師紹介

平松 洋
美術評論家、フリーキュレーター
1962年岡山生まれ。企業美術館学芸員として数多くの展覧会を手がける。その後フリーランスとなり、国際展や企画展のチーフ・キュレーターとして活躍。現在は、主に執筆活動を行い、美術書を刊行。『クリムト 官能の世界へ』『ラファエル前派の世界』『バーン=ジョーンズの世界』『ギュスターヴ・モローの世界』『ムンクの世界』『クリムトの世界』他、海外3カ国地域での翻訳出版を含めると著作は50冊を超える。
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