ジャンル 世界を知る

中野校

地政学から見る世界と日本の歴史 現代世界の歴史的背景を体系的に知る

  • 秋講座

篠田 英朗(東京外国語大学教授)

曜日 水曜日
時間 15:05~16:35
日程 全8回 ・09月30日 ~ 12月09日
(日程詳細)
09/30, 10/14, 10/21, 10/28, 11/11, 11/25, 12/02, 12/09
コード 330307
定員 45名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 23,760
ビジター価格 受講料 ¥ 27,324

目標

・世界史・日本史の特質を地政学の観点から見る
・現代世界の歴史的背景を体系的に理解する
・国際政治の歴史的流れを大局的に把握する

講義概要

地政学理論を参照しながら、世界史と日本史の大きな流れを捉えていきます。世界の各地域の有力国の栄枯盛衰を、二つの地政学理論の観点を駆使しながら、概観していきます。現代世界の動向の理解にも役立つように、各地域の歴史的背景を知っていけるようにします。日本の歴史が、地政学理論の考え方と大きく関わっていることも示していきます。講師の著作『戦争の地政学』(講談社新書)、『地政学理論で読む多極化する世界:トランプとBRICSの挑戦』(かや書房)、『トランプの戦争とアメリカの敗北:イラン攻撃を招いた「ドンロー主義」の正体』(ビジネス社)は参考図書として有益ですが、講義は未読の方々の受講を想定して進めます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 09/30 世界史・日本史を地政学の視点から見る 「英米系」地政学理論と「大陸系」地政学理論の二つの伝統を説明します。その理論的に体系的な視点から、世界史と日本史の大きな流れを見ていくことの意義を説明します。
2 10/14 地政学から見た日本の歴史 まず日本の歴史を参照してみます。地政学理論の視座から、歴史を体系的に理解することができることを示す好例です。日本は島国で、典型的な海洋国家として存在します。ただし長い歴史の中で、大陸への進出を試みたことがあり、その際には英米系地政学の世界観から大陸系地政学の世界観への転換が見られました。
3 10/21 地政学から見た中国の歴史 次に、日本の隣国で、現代世界では超大国の一つとなっている中国の歴史について、見ていきます。中国大陸には、様々な政治体の栄枯盛衰が見られますが、歴史を貫く特徴は、中国がユーラシア大陸沿岸の大平野部の文明の圏域であるために、英米系地政学理論から見たときの「両生類」としての性格を持ち、陸と海の両方の脅威に備えていることです。
4 10/28 地政学から見た地中海世界の歴史 古代から近世に至るまでの期間、地中海世界と呼ぶべき独自の文明圏があり、ローマ帝国という世界史に残る巨大な政治権力が生まれていました。ローマ帝国は、「閉じられた海」を完成させた一つの世界帝国であったため、地政学理論の観点から見て、興味深い事例です。
5 11/11 地政学から見たユーラシアの歴史 ユーラシア大陸の中央部に生まれた遊牧民のモンゴル帝国は、世界史に類例のない領土拡張を行い、「大陸国家」の特性を劇的に示すことになりました。これはその後のロシア帝国の拡張主義の思想や、グレート・ゲームや冷戦に流れる海洋国家群の大陸国家に対する封じ込め政策の原型を作り出す結果を生み出しました。
6 11/25 地政学から見たヨーロッパ列強の歴史 辺境の地であったヨーロッパから、なぜ世界的規模で広がる帝国主義国家が生まれてきたのでしょうか。それは大航海時代に始まる海洋国家が優位を占める時代の中で起こった現象でした。ポルトガル、スペイン、フランス、オランダ、そして大英帝国の歴史を見ながら、ヨーロッパ列強の帝国主義的拡張の歴史を、地政学理論の観点から考えてみます。
7 12/02 地政学から見たアメリカの歴史 イギリスの植民地支配から逃れて独立した北米大陸の諸国が18世紀末に作り出したアメリカ合衆国は、19世紀を通じて世界史でも稀有な領土の大拡張を果たし、国力を充実させて、20世紀には覇権国と呼ばれて君臨していくようになります。大陸国家の圏域思想を基盤としたモンロー・ドクトリンの19世紀のアメリカが、海洋国家群のネットワークを重視する20世紀のアメリカに転換していく過程を、地政学理論の観点から、概観していきます。
8 12/09 地政学から見たアジア・アフリカの歴史とまとめの総合的考察 20世紀後半に世界に広がった脱植民地化の大きな流れの後に生まれた現代国際社会の特性を、地政学理論にもとづいた歴史的観点から、把握していきます。同時に本講座全体の視座のまとめの総合的考察を行います。

ご受講に際して(持物、注意事項)

『戦争の地政学』(講談社新書、2023年)、『地政学理論で読む多極化する世界:トランプとBRICSの挑戦』(かや書房、2025年)、『トランプの戦争とアメリカの敗北:イラン攻撃を招いた「ドンロー主義」の正体』(ビジネス社、2026年)などの講師の著作は、参考図書として有益です。ただし受講にあたって、参考文献の読了や携帯は求めていません。

講師紹介

篠田 英朗
東京外国語大学教授
Ph.D. in International Relations, London School of Economics and Political Science (LSE)、広島大学平和科学研究センター准教授等をへて現職。一般社団法人広島平和構築人材育成センター代表も務める。大佛次郎論壇賞、サントリー学芸賞、読売・吉野作造賞を受賞。

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