ジャンル 日本の歴史と文化

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初期国家への胎動―対外交流からみた弥生社会の転換

  • 春講座

中村 大介(埼玉大学教授)

曜日 金曜日
時間 13:00~14:30
日程 全4回 ・04月03日 ~ 04月24日
(日程詳細)
04/03, 04/10, 04/17, 04/24
コード 710264
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 13,662

目標

・最新の考古学の成果から弥生時代の重要性を学ぶ
・考古学の多角的な研究の見方を学ぶ
・東アジア世界に編入されていった日本列島の歴史に関する理解を深める

講義概要

弥生時代は、次の古墳時代と比較すると目立たないという印象がある。しかし、本格的な農耕社会の形成、金属器の利用、階層化社会の出現というように、日本列島の歴史のなかでも重要な社会変化が連続しておこった変革の時代であった。本講義では、そのなかでも、東アジア世界と恒常的につながる結果をもたらした青銅器の導入と、その交易ネットワークを中心に、日本列島の内外から弥生時代をとらえなおすことを目的とする。特に、交易ネットワークが成長したことによって、朝鮮半島や日本列島の地域社会が、漢王朝の動向とも無関係ではいられなくなったことを考古資料から説明してみたい。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/03 交易ネットワークと倭の国々 日本列島の弥生社会は、青銅器を受容したことを契機に、環黄海沿岸の交易ネットワークへ本格的に参入した。前1世紀になると、奴国や伊都国といった玄界灘沿岸の社会が北部九州の中心的存在となり、漢王朝との関係も深まっていったことが知られる。第1回講義では、こうした歴史的な変動を考古資料から検討し、この時期に流入した外来文物の意義について解説する。
2 04/10 東アジアの動乱と楽浪郡 漢の武帝は北方の雄である匈奴との抗争を深め、その過程で東西南北へ領土を拡大した。東方では前108年に朝鮮半島北部に楽浪郡が設置され、その貴族層は中国本土のみならず、南海や草原地帯を経由してもたらされた文物を所有するほどの富を築いた。しかし、領土は拡大と縮小を繰り返し、周辺諸国との関係も必ずしも安定的ではなかった。第2回講義では、この楽浪郡の盛衰を手がかりに、東北アジア社会の変動を読み解く。
3 04/17 三韓諸国の成長と競合 朝鮮半島東南部の弁韓・辰韓諸国では、前1世紀になると青銅器や鉄器を多く副葬した首長墓が出現する。さらに2世紀中葉には、多種多様な副葬品を備えた木槨墓が登場し、社会は政治的・経済的に大きく成長していった。この時期には、朝鮮半島中西部の馬韓も勢力を拡大し、楽浪郡は濊や韓諸国の攻勢に苦しむようになる。第3回講義では、前1世紀から3世紀にかけて栄えた三韓諸国について、楽浪郡や倭との競合関係も含めて論じる。
4 04/24 西日本の社会変動と国家形成への胎動 日本列島では、1世紀後葉になると出雲や吉備で大型墳丘墓が出現し、それまで続いた青銅器祭祀は終焉へ向かった。これとは対照的に、北部九州や近畿地方では大型青銅器の集約的な生産が進み、地域社会の結束が強まった。
最終講義では、こうした西日本内部の社会変化が、三韓諸国の成長といった対外的動向と結びつき、最終的に大和王権の成立へと収斂していく過程を、具体的な考古資料をもとに示す。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は、5月29日(金)を予定しております。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30までに公開します。インターネット上で1週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員・法人会員】授業動画の視聴方法(会員・法人会員向け)
【ビジター】授業動画の視聴方法(ビジター向け)

講師紹介

中村 大介
埼玉大学教授
【主要学歴・職歴】
2007年 大阪大学大学院 博士(文学),
2007年〜 高麗大学校考古環境研究所 訪問教授,
2010年〜 明治大学古代学研究所 研究員,
2011年〜 埼玉大学教養学部 准教授,
2023年〜 埼玉大学人文社会科学研究科 教授,
【著作】
2012年『弥生時代形成と東アジア社会』塙書房,
2022年『Kilns in East and North Asia』BAR(共同編者),
2024年『青銅器が変えた弥生社会』吉川弘文館,
【その他】
2017年 ドイツ考古学研究所ユーラシア支部 訪問研究者(1年間),
2024年 復旦大学文物与博物館学系 訪問研究者(半年間)

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