ジャンル 芸術の世界

早稲田校

高島北海とエミール・ガレ

  • 春講座

鵜飼 敦子(帝京大学准教授)

曜日 金曜日
時間 10:40~12:10
日程 全10回 ・04月10日 ~ 06月19日
(日程詳細)
04/10, 04/17, 04/24, 05/08, 05/15, 05/22, 05/29, 06/05, 06/12, 06/19
コード 110439
定員 30名
単位数 2
会員価格 受講料 ¥ 29,700
ビジター価格 受講料 ¥ 34,155

目標

・高島北海に関する文化史理解を深める。
・ガラス作品鑑賞のポイントを身につける。
・エミール・ガレの作品技法に詳しくなる。

講義概要

アール・ヌーヴォー様式の作品で知られる19世紀フランスの工芸家エミール・ガレ(1846-1904)は、後に「ナンシー派」と呼ばれる産業芸術地方同盟を結成し、工芸の発展に貢献しました。植物学に精通し、日本的なモチーフをデザインに取り入れ、ジャポニスムの潮流に乗って独自の美学を創出したガレは、ナンシーに留学していた日本人の高島北海(1850-1931)とも接点を持っていました。高島は農商務省の官吏で後に日本画家となった人物です。本講座では、高島北海とガレについて、社会的背景や芸術史的観点から歴史を考察し、その技法や表現方法を探ることで、作品理解を深めていきます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/10 高島北海とエミール・ガレ①—ガレ作品の「日本美術」とジャポニスム 19世紀の万国博覧会ではジャポニスムのブームが起こり、ガレの作品にも日本的な意匠が多く見られるようになりました。この回では、ジャポニスムとは何か、その本質について学びます。
2 04/17 高島北海とエミール・ガレ②—ガレと「東洋」、日本とのつながり ガレは東洋美術に関心を寄せ、日本を意識した作品を多く生み出しました。この回では、ガレと交流のあった日本人芸術家・高島北海について最新の研究成果を交えながら紹介します。
3 04/24 高島北海とエミール・ガレ③—植物学研究と日本の植物 ガレは植物学の研究もおこない、発表をしていました。エミール・ガレの作品鑑賞に重要なガレの言辞から、ガレと植物との関係について掘り下げて学びます。
4 05/08 高島北海とエミール・ガレ④—高島北海のナンシー留学 植物学を接点としてガレと交流のあった高島北海は、1885年から1888年までナンシーの森林学校に留学していました。この回では、高島のフランス滞在について当時の新聞や芸術雑誌の記事からよみときます。
5 05/15 高島北海とエミール・ガレ⑤—高島北海とナンシー派の芸術家 高島北海はナンシー留学時代、筆をもちいて即興画を披露していました。ガレ以外にもナンシー派との交流が多くあった高島とナンシー派芸術家との交流についてお話します。
6 05/22 高島北海とエミール・ガレ⑥—高島北海の功績 ガレと接点のあった高島北海は、故郷である山口の名勝開発にも力を注いだ人物でした。その功績やフランス以外での北海作品についてご紹介します。
7 05/29 エミール・ガレをとりまく世界—アール・ヌーヴォーと世紀末芸術 ガレはガラス工芸だけでなく、陶器やアール・ヌーヴォー様式の家具も残しています。日本美術とも関係のある「新しい芸術」を意味する有機的な曲線美の様式について、他の様式と比較しながら世紀末芸術の特徴を考察します。
8 06/05 エミール・ガレの作品をよみとく①—不透明ガラスと技法解説 ガレは他の工芸家が追求した透明度ではなく、ガラスに多様な表情を与えることを目指した芸術家でした。この回では、ガレが開発した独特な色彩や技法について詳しく学びます。
9 06/12 エミール・ガレをよみとく②—不均一性と「偶然の美」 ガレの作品の魅力は、炎や不純物といった予測できない要素を制作過程に取り入れたことにあります。この回では、ガレの自作品解説書を比較しながら、「偶然の美」について考察します。
10 06/19 エミール・ガレをよみとく③—芸術の普及者と「美の階級」 「芸術に階級なし」と説き、生活の中に芸術を浸透させる努力をしたガレ。最終回では、ガレのこれまでの日本でのイメージを刷新し、彼の真の姿に迫ります。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆参考図書として、『没後120年 エミール・ガレ展 美しきガラスの世界』(imura art + books、ISBN:978-4991154669)をお読みいただきますと講座への理解が深まります。(講義内でも適宜紹介します。)
◆2025年度開講された「没後120年 エミール・ガレの世界」の授業と重複する部分がありますが、新しい知見を加え再構築しております。図版や視聴覚教材も、同一のものが含まれますこと、ご了承ください。

講師紹介

鵜飼 敦子
帝京大学准教授
専門分野は19世紀の日仏文化交渉史。国際ロータリー財団奨学生としてフランス、アミアン大学美術科修士課程に留学。ジャポニスムや工芸をテーマに、ナンシーにて高島北海の調査をおこなう。博士(人間・環境学、京都大学)。東京大学東洋文化研究所研究員としてグローバル・アート・ヒストリー研究を展開、日本学術振興会PD等を経て現職。2003-2004年「没後100年記念エミール・ガレ」展覧会企画および共同監修(京都・名古屋)、2024年、美術館「えき」KYOTO「没後120年記念エミール・ガレ―美しきガラスの世界」展監修。日仏語の共著書『日本の生活空間』が2014年 フランス建築学会賞書籍部門を受賞。2017年より毎年、名古屋松坂屋『アール・ヌーヴォーガラスの世界展』図録を執筆している。
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