ジャンル 世界を知る
早稲田校
現代イスラエルと世界のユダヤ人の本音
鴨志田 聡子(東京外国語大学特別研究員)
| 曜日 | 土曜日 |
|---|---|
| 時間 | 10:40~14:40 ※途中休憩をはさみます。 |
| 日程 |
全5回
・04月11日 ~
05月16日 (日程詳細) 04/11, 04/18, 04/25, 05/09, 05/16 |
| コード | 110345 |
| 定員 | 30名 |
| 単位数 | 2 |
| 会員価格 | 受講料 ¥ 29,700 |
| ビジター価格 | 受講料 ¥ 34,155 |
目標
・イスラエルやユダヤ人のニュースについて、文化の面からわかりやすく読み解く力を身につけます。
・現地に足を運べなくても、情報を自分で整理し、状況を理解する方法を身につけます。
・イスラエルと世界のユダヤ人社会について、興味が広げて理解を深めます。
講義概要
イスラエルやユダヤ人のニュースを目にする機会が増え、「知りたいのに、よくわからない……」という声が広がっています。その理由の1つは、ユダヤ人独自の文化や価値観が報道からは見えにくいからかもしれません。本講座では、イスラエル社会と世界に広がるユダヤ人コミュニティを取り上げ、現地で語られる本音や日常を通し、「立体的な理解」へとご案内します。特定の立場に偏らず、ニュースの背景を読み解く視点を楽しく身につけられる内容です。旅をするように異文化に触れながら、今の世界を理解するためのヒントを一緒に探してみませんか。
各回の講義予定
| 回 | 日程 | 講座内容 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 04/11 | 「地図で知る世界のユダヤ人、もう一度確認する現代イスラエル」 | みなさんはユダヤ人やイスラエルにどのようなイメージをお持ちでしょうか? 本講座では予備知識がなくても大丈夫です。まずは「全体像をつかむ」、「互いの視点を知る」ことを重視します。初回では、世界のどこにユダヤ人が暮らしているのか、そして現代イスラエルにはどんな人々が暮らしているのかを、地図や写真を使って学びます。現代のユダヤ人社会がいかに多様であるかを視覚的に体感しましょう。 ■グループ演習①:地図を見ながらグループで「この国には何があるのか?」や「何語が話されているのか?」などを話し合い、各地のユダヤ人コミュニティの特徴を学びます。■グループ演習②:「イスラエルについてどんなイメージがあるのか」を参加者同士で一言ずつグループ内で共有し、初回のまとめとしてクラス全体が持っているイメージや関心を整理します。 |
| 2 | 04/18 | 「ユダヤ人の日常と文化:暮らしに触れてみる」 | 第2回目は、ユダヤ人の「ふだんの暮らし」をテーマに、祝祭日、食べ物、服装など、生活に根ざした文化を紹介します。また、宗教的に生活する人と世俗的に暮らす人ではどんな違いがあるのか、写真や具体的なエピソードを使いながらイメージを膨らませて学びます。 ■グループ演習①:ユダヤの祝祭日の「年間カレンダー」を作ってみる:ユダヤの祝祭日をカード形式でお渡ししますので、グループで「一年のどこに置く?」などと話し合いながら順番を並べてください。その際、祝祭日の儀式や、それにちなんだ料理、ユダヤ人の出身地や住んでいる地域ごとの過ごし方の違いを推測したりして、文化も学べるようにします。■グループ演習②:日本で報道されていることと、現地ニュースを比べます。祝祭日にかんして、日本での報道と、日本語に訳したイスラエル・ユダヤ系メディアの記事を読み比べ、伝え方の違いを話し合います。価値観や背景の違いが、ニュースにどう影響しているのかを体験的に理解します。この日の目的は、ユダヤ文化の具体的なイメージをつかみ、ユダヤの「内と外」の視点の違いに気づくことです。 |
| 3 | 04/25 | 「ガザとイスラエル社会:本音はどうやって読み取る?」 | 第3回目は、現在のイスラエル社会を理解するうえで避けられない「ガザをめぐる考え方」を扱います。賛成か反対かなど二項対立を促すようなことを目的にはせず、戦争のなかでイスラエルの人々が抱えた葛藤、不安、怒り、迷い、そして立場の多様性について、できるだけわかりやすく紹介します。ニュースでは見えにくいセンシティブで複雑な「ユダヤ人の本音」を読み取るために、いくつかの立場の短いインタビューを取り上げ、彼らの本音を一緒に考えます。■グループ演習①:グループごとにインタビューを読み、当事者たちの本音を見つけ、共有しましょう。怒り、葛藤、背景にある個々の経験について穏やかに話し合いましょう。■グループ演習②:「なぜこの話題は複雑に見えるのか?」を整理します。少人数で、なぜ欧米や日本では報道の内容が異なるのか、なぜ非当事者には実情が伝わりにくいのかなど、ご自身の実体験に基づいてもよいのでグループで話し合います。「正解」を出すための議論というよりは「複雑さの理由」に触れることが目的とします。 最後に「今日気づいたこと」を一言ずつ共有し、各自が持ち帰ることにしましょう。重いテーマですが、落ち着いて話せる、安全な場づくりを大切にしましょう。 |
| 4 | 05/09 | 「世界に広がるユダヤ人社会:距離とつながりの複雑さ」 | 第4回目は、米国、カナダ、フランス、旧ソ連圏など、地域によって異なるユダヤ人の暮らし方を紹介します。「イスラエルに近い人もいれば、距離を置いて暮らす人もいる」という実例を取り上げ、多様な関係性を理解します。 ■グループ演習①:「イスラエルとの距離感」をテーマに、アメリカ、欧州、イスラエルなどのユダヤ人を参加者自身がグループで話し合いながら整理します。地域による考え方や生活の違いを体感できます。 ■グループ演習②:日本語で「ユダヤ人家族・生活のエピソード」を読み、どの国のユダヤ人の話か、なぜそのような文化や暮らし方が生まれたのかをグループでざっくばらんに話し合います。参加者同士の経験談の共有も歓迎です。情報交換を通して、文化や歴史が生活にどう影響しているかを理解します。 |
| 5 | 05/16 | 「ニュースを自分で読み解く:まとめにかえて」 | 最終回では、これまで学んだことを振り返りつつ、報道などを参考に「ユダヤ人の気持ち・立場」を読み取る練習をします。 ■グループ演習:ニュース読み解きワークを行います。親しみやすい短いニュースやSNS投稿を読み、「これはだれの視点か?」、「背景にある文化は?」、「個人の事情は?」などをグループで話し合います。 ■ディスカッション・まとめ:穏やかで自由な雰囲気の中、気づいたことや疑問を出し合い、皆で整理します。最後に「今日からニュースをどんなふうに見ることができそうか」、「まだわからないこと」などを教室で共有して、講座を締めくくります。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆休講が発生した場合の補講日は5月23日(土)を予定しています。
講師紹介
- 鴨志田 聡子
- 東京外国語大学特別研究員
- ユダヤ人の言語と文化を研究し東京大学で博士号を取得。早稲田大学、東京大学、東京外国語大学などでユダヤの言語、文化、文学についての講義を担当。20年以上にわたり世界各地のユダヤ人に会いに行き、文化活動に参加し、インタビュー調査をしている。著書『現代イスラエルにおけるイディッシュ語個人出版と言語学習活動』(三元社)、共著『イスラエルを知るための62章』(明石書店)、『Pen BOOKS ユダヤとは何か』(CCC Media House)、『ユダヤ文化事典』(丸善出版)訳書『アンチ』(岩波書店)、連載「パリとユダヤ人」(白水社『ふらんす』)、インタビュー『「その他の外国文学」の翻訳者』(白水社)等。




