ジャンル 芸術の世界

オンデマンド

【オンデマンド】徹底解説!万国博覧会の美術史 アートは万博に、万博はアートに、いかに影響を与えたか?

  • 夏講座

平松 洋(美術評論家、フリーキュレーター)

コード 920401
定員 20名
単位数
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 11,880

目標

・万博開催の今年、あらためて、万博とは何か、アートの視点からその本質を学んでいきます。
・万博の歴史において、アートが果たした役割とともに、万博からアートへの影響を学びます。
・万博の嚆矢となったロンドン万博から1970年の大阪万博まで、美術史的に考察し理解します。
・万博がその名の由来となったアール・デコのように、万博が広めたアートの潮流を学びます。

講義概要

2025年4月から大阪・関西万博が開催されます。1970年の大阪万博以来、55年ぶりに日本で開催される万国博覧会ですが、そもそも、万博とは何でしょう。本講座は、万博とは何か、美術史的な視点からその本質に迫るとともに、万博とアートの関係を明らかにします。たとえば、ロンドン万博から応用美術の歴史を、パリ万博から19世紀フランス美術の潮流を、捉えなおしていきます。また、ジャポニスムやアール・デコなど、万博がアートへ与えた影響を解き明かします。さらには、ピカソの『ゲルニカ』や岡本太郎の『太陽の塔』などの作品から、万博のあり方を探っていきます。万博とアートの関係を学んでみませんか?

各回の講義予定

講座内容
1 ロンドン万博とアーツ&クラフツ運動ー万国博覧会の本質とアートの関係 世界初の万国博覧会は、水晶宮で知られる1851年のロンドン万博でした。その成功により開催された第2回ロンドン万博には、アーツ&クラフツ運動の先駆者モリスが参加します。彼との関係を中心に、万博が持つ応用美術振興の側面を明らかにします。
2 ウィーン万博とジャポニスムー万博の申し子、ウィーン分離派のクリムトを中心に クリムトが当初、装飾画家を目指したのは、ある人物のロンドン万博来訪が遠因となっていました。その人物が積極的に関わったウィーン万博こそ、日本が初めて正式参加し、ジャポニスムの機運を作るとともに、クリムトにも影響を与えていたのです。
3 19世紀パリ万博とフランス美術の潮流ー万博にみるロマン主義から印象派までの系譜 パリ万博の特徴は、恒例のサロン展を万博美術展に統合することで、自国美術をアピールしてきたことです。クールベやマネはこれに対抗し個展を開催します。当時の美術状況を如実に反映していた万博美術展を通じて、19世紀美術の変遷を概観します。
4 アール・ヌーヴォー万博とアール・デコ万博ーパリ万博にみる2つの美術様式の展開 アール・ヌーヴォーは、すでに1897年ブリュッセル万博でポスターに登場しますが、本格的に取り上げたのは、1900年パリ万博でした。一方、1925年パリ万博にちなんで命名されたのがアール・デコです。2つの美術様式と万博との関係を解き明かします。
5 1937年パリ万博とピカソの『ゲルニカ』ー万博の持つ政治性とアートのメッセージ ピカソの代表作『ゲルニカ』は、スペイン内戦において、ナチス・ドイツ空軍等の無差別爆撃に対する抗議として描かれたもので、1937年パリ万博のスペイン館を飾るための壁画でした。この作品を通じて、万博の持つ政治性とアートの関係を問い直していきます。
6 1970年大阪万博と岡本太郎ー太陽の隠喩と「爆発」する原子/原始の芸術?! 万博のアートは、基本的にその国を代表する作家や同時代の美術を取り上げてきました、大阪万博では、超現実主義やピカソに影響を受け、美術界でも異端視された岡本太郎がプロデューサーを務めます。岡本太郎とは何者か?太陽の塔とは何か?その謎に迫ります。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆視聴期間は一般申込開始(2025/6/3)から学期終了翌月末(2025/10/31)までになります。一般申込開始(2025/6/3)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
2024年度 冬期 「【対面+オンラインのハイブリッド】徹底解説!万国博覧会の美術史」 (01/08〜02/26 水曜日、全6回)
で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。

講師紹介

平松 洋
美術評論家、フリーキュレーター
1962年岡山生まれ。企業美術館学芸員として数多くの展覧会を手がける。その後フリーランスとなり、国際展や企画展のチーフ・キュレーターとして活躍。現在は、主に執筆活動を行い、美術書を刊行。『西洋絵画入門! いわくつきの美女たち』『名画の謎を解き明かす アトリビュート・シンボル図鑑』『誘う絵』『クリムト 官能の世界へ』『〈名画〉絶世の美女シリーズ』他、海外3カ国地域での翻訳出版を含めると著作は50冊を超える。
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