ジャンル 芸術の世界

早稲田校

元代の文人画の世界

  • 秋講座

塚本 麿充(東京大学教授)

曜日 月曜日
時間 10:40~12:10
日程 全3回 ・12月01日 ~ 12月15日
(日程詳細)
12/01, 12/08, 12/15
コード 130411
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 8,910
ビジター価格 受講料 ¥ 10,246

目標

・東アジアにおける文人画の成立を理解し、その心にふれる。
・中国から日本へとつながる文人文化の源流やその歴史を知る。
・日本の伝統文化である文人文化の成立を訪ねる。
・名品の鑑賞と入門。

講義概要

元時代の美術と文人画の成立についてお話します。北方の高原におこったモンゴル帝国は、金を滅ぼして国号を「元」とあらため、南宋を滅ぼすと豊かな江南を手に入れ、大都(北京)に都をおき、大きく発展していきました。一方で、江南の知識人たちはそのなかで独自の文化を発展させ、のちに「文人画」とよばれる藝術を生み出していきます。この講座では、銭選や趙孟頫、元末四大家とよばれる呉鎮、黄公望、倪瓚、王蒙をとりあげ、その深い精神世界と名品を読み解いていきます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 12/01 元時代の文化ーモンゴル帝国と世界ー モンゴル帝国は中国と世界をつなげる役割を果たしました。そのなかで陶磁器はイスラム世界やそこを通じてヨーロッパにも輸出され、日本や高麗にも伝来しました。グローバルな交流からうまれた元時代の美術と、活力あふれる民間で描かれた宗教絵画など、魅力あふれる造形世界を紹介します。
2 12/08 銭選と趙孟頫ー社会への帰属と拒絶ー 江南でうまれた文人画は文人たちの深い精神世界を表現するものとして発展しました。この講義では文人画の基礎を築いた銭選と趙孟頫の作品について、さまざまな角度から鑑賞します。
3 12/15 元末四大家の世界ー絶望のとなりは希望ー 元時代末期の混乱時代に活躍した元末四大家とよばれる呉鎮、黄公望、倪瓚、王蒙は、混迷の時代のなかでそれぞれの傑作を残しました。その人生をたどり、芸術を味わいます。

講師紹介

塚本 麿充
東京大学教授
中国美術史を研究しています。福井市生まれ。東北大学文学研究科東洋・日本美術史博士課程修了。博士(文学)。南京師範大学美術学院、國立台湾大学藝術史研究所に留学後、大和文華館、東京国立博物館、東京大学東洋文化研究所准教授を経て現職。著書に『北宋絵画史の成立』(2016年、中央公論美術出版、第7回三島海雲学術賞)、展覧会図録に『台北 國立故宮博物院―神品至宝―展』(2014年)、『上海博物館 中国絵画の至宝展』(2013年)、『北京故宮博物院200選展』(2012年、以上、東京国立博物館)等。
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