ジャンル 現代社会と科学
オンデマンド
【オンデマンド】在日米軍基地の歴史と実態
川名 晋史(大東文化大学教授、東京科学大学特定教授)
コード | 910703 |
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定員 | 20名 |
単位数 | − |
会員価格 | 受講料 ¥ 17,820 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 17,820 |
目標
・米軍基地問題の史的経緯を理解する。
・沖縄の基地問題を世界との比較の視座で理解する。
・基地問題の解決策を構想する。
講義概要
世界で最も多くの米軍基地を抱え、米兵が駐留する日本。米軍のみならず、終戦後一貫して友軍の「国連軍」も駐留しています。なぜ、いつから日本は基地大国になったのでしょうか。米軍の裏の顔である国連軍とは何でしょうか。今日、米軍基地は沖縄に集中していますが、それは沖縄の「宿命」なのでしょうか。本講座では新発見の史料をふまえ、占領期から朝鮮戦争、安保改定、沖縄返還、冷戦終結、現代の普天間移設問題までを概観し、問題の解決策を探ります。また、新刊書『在日米軍基地―米軍と国連軍、「2つの顔」の80年史』(中公新書)の内容を解説し、「日本は基地を提供し、米国は防衛する」という通説を批判的に吟味します。
各回の講義予定
回 | 講座内容 | |
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1 | 世界の米軍基地と日本 | 米軍基地の世界的なネットワークとその特性を理解する。 |
2 | 沖縄の基地問題 | 沖縄における基地問題の特性を歴史と比較の視座で理解する。 |
3 | 米軍基地がもつ「2つの顔」 | 在日米軍基地の裏の顔である、国連軍の問題を理解する。 |
4 | 在日国連軍とは何者か―占領と朝鮮戦争 | 在日国連軍の誕生の経緯を理解する。 |
5 | 日本本土からの撤退―基地闘争の歴史 | 戦後に熾烈を極めた日本の本土における基地問題を理解する。 |
6 | 沖縄基地問題の顕在化―施政権返還と「しわ寄せ」 | 日本本土の基地問題が消失し、そのしわ寄せが沖縄に及ぶ史的経緯を理解する。 |
7 | 基地の自由使用と国連軍解体危機 | 1970年代に生じた米中接近に端を発する在日国連軍基地の撤退問題を理解する。 |
8 | 沖縄の国連軍問題―辺野古移設問題と民主党鳩山政権 | 2009年に誕生した民主党鳩山政権による普天間基地の県外・国外移設政策の「失敗」の原因を探る。 |
9 | 浮かびあがる課題―安全保障と民主的統制 | 在日米軍基地がもつ政治的な特質を正負両面から精査する。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆視聴期間は一般申込開始(2025/3/4)から学期終了翌月末(2025/7/31)までになります。一般申込開始(2025/3/4)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
2024年度 秋期 「在日米軍基地の歴史と実態」 (10/07〜12/16 月曜日、全9回)
で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。
講師紹介
- 川名 晋史
- 大東文化大学教授、東京科学大学特定教授
- 東京科学大学(旧東京工業大学)特定教授、国立研究開発法人科学技術振興機構研究開発戦略センター特任フェロー等を兼任。東京工業大学准教授、東京工業大学教授、東京科学大学教授等を経て現職。 1979年北海道生まれ。博士(国際政治学)。専門は、米国の海外基地政策。著書『在日米軍基地――米軍と国連軍、「2つの顔」の80年史』(中央公論新社、2024年)、『基地の政治学――戦後米国の海外基地拡大政策の起源』(白桃書房,2012年,佐伯喜一賞)、『基地の消長 1968-1973――日本本土の米軍基地「撤退」政策』(勁草書房、2020年、猪木正道賞特別賞)、『基地はなぜ沖縄でなければいけないのか』(筑摩書房、2022年)、ほか。