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オンデマンド

【オンデマンド】変貌するアメリカのデモクラシー 暴力とポピュリズムの時代

  • 春講座

中野 博文(北九州市立大学教授)

コード 910304
定員 20名
単位数
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 11,880

目標

・超大国アメリカの現在を、2024年大統領選挙を通じて考える。
・アメリカのデモクラシーが「ポピュリズム」の台頭で変貌していることを理解する。
・アメリカ社会で暴力が爆発する背景、とくに銃犯罪が多い原因を理解する。

講義概要

※昨年秋頃に執筆された内容です。
本年11月5日、アメリカ大統領選挙の投票がおこなわれる。2020年選挙でバイデンに敗れたトランプは復職を目指して、現職大統領のバイデンと互角の戦いを演じているが、その彼はあまたの裁判で罪を問われている人物である。なかでも、2021年1月の連邦議会襲撃事件で暴徒をあおったことは、人々に鮮明な記憶を残している。そうしたトランプを、なぜ、多くの有権者が支持するのか。本講座では、この問いを主発点として、急速に変貌する社会状況、そしてこの国のデモクラシーの現状を明らかにする。超大国アメリカがポピュリズムの暴力に悩んでおり、その深層に何があるかを知れば、世界の趨勢も新たなかたちで見ることができるようになろう。

各回の講義予定

講座内容
1 2024年大統領選挙の争点―再現されたバイデンとトランプの戦い 82歳になるバイデンと77歳のトランプの再選がなぜ起こったのか。この選挙戦の争点を概観するとともに、この二人しか候補者にできなかった理由を探ります。
2 大統領選挙をめぐる暴力―2021年1月の連邦議会襲撃事件の深層 2020年大統領選挙では、選挙結果を否定しようとした暴徒が、連邦議会を襲いました。この事件の顛末をもとに、アメリカのデモクラシーの病弊を考えます。
3 「アメリカのデモクラシー」の実像―抗争と粛清の世界 アメリカのデモクラシーには、この国の文化が生みだした特異な性格があります。なかでも、民衆暴力は見落とせない点であり、この回はデモクラシーと暴力の関係を、ポピュリズムの観点から考察します。
4 暴力文化を生みだすもの―憲法で認められた人民武装 銃犯罪はアメリカを悩ませる最大の問題の一つです。銃が市民に普及している背景を考えると、そこには、この国特有の人民武装の考えがあります。憲法で承認された銃保持の権利について論じます。
5 争うアメリカ―人種とジェンダーをめぐる社会の分断と抗争 文化戦争という言葉が、1992年以降、しばしば使われています。異なる文化を持つ集団間で襲撃事件も多発していますが、なぜ、そのような抗争が起こるようになったのか、歴史的背景を探ります。
6 「アメリカのデモクラシー」の来歴と未来 前回までの授業を総括し、アメリカが現在の状況から脱することができるのか、2024年大統領選挙の結果から展望します。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆視聴期間は一般申込開始(2025/3/4)から学期終了翌月末(2025/7/31)までになります。一般申込開始(2025/3/4)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
2024年度 秋期 「変貌するアメリカのデモクラシー 暴力とポピュリズムの時代」 (10/18〜11/29 金曜日、全6回)
で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。

講師紹介

中野 博文
北九州市立大学教授
福岡県生まれ。広島大学総合科学部専任講師を経て、北九州市立大学外国語学部助教授、現在、同学部教授。著書に、『暴力とポピュリズムのアメリカ史―ミリシアがもたらす分断』(岩波新書、2024年)、『ヘンリ・アダムズとその時代―世界大戦の危機とたたかった人々の絆』(彩流社、2016年)などがある。
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