ジャンル 現代社会と科学
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森の隣人「クマ」を学ぶ
坪田 敏男(北海道大学大学院教授・同大学総合博物館館長)
曜日 | 金曜日 |
---|---|
時間 | 15:30~17:00 |
日程 |
全4回
・07月04日 ~
07月25日 (日程詳細) 07/04, 07/11, 07/18, 07/25 |
コード | 720708 |
定員 | 30名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 11,880 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 13,662 |
目標
・クマが辿ってきた進化の道筋について理解を深める。
・クマの生態や生理などについての理解を深める。
・人とクマとが共存するための適切な関係について理解を深める。
講義概要
クマは、進化の過程で肉食から草食に適応しながら分布を世界に広げた。ホッキョクグマ、ヒグマ、ツキノワグマ、ナマケグマ、ジャイアントパンダなど食性にはバリエーションがあるものの基本的には草食を選んだ動物といえる。そのような進化の過程を理解するとともに、その結果彼らが獲得した生理機構や生態・行動には極めてユニークなものが含まれる。冬眠はその典型的なもので、極端に餌が少なくなる冬季をやり過ごすために体温や代謝を低下させてエネルギーの損失を最小限にしている。これらの生態や生理について解説する。さらに、近年、クマが人里に出没するようになり、人とクマの間に軋轢が生まれている。その実態と対策について教授する。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 07/04 | クマが辿った進化の道筋 | 肉食から草食に偏った雑食になったクマの進化の道筋を解説します。日本のヒグマやツキノワグマ以外のクマ類の進化についても言及します。 |
2 | 07/11 | クマの生態 | 草食に偏った雑食性を示すクマの生態を最新の研究知見に基づいて紹介します。 |
3 | 07/18 | クマの生理 | 着床遅延や冬眠中の出産などクマに特有の繁殖生理や数か月間完全絶食状態の冬眠生理について最新の研究成果に基づいて解説します。 |
4 | 07/25 | 人とクマの関わり | 近年日本でも顕在化するようになったクマによる人里への出没問題の原因や背景にある事象について解説します。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆休講が発生した場合の補講日は8月1日(金)を予定しております。
◆本講座は2024年度夏学期の同講師の講座内容とおおむね同じ内容となっております。
◆Zoomミーティングを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30 までに公開します。インターネット上で 1 週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員・法人会員】授業動画の視聴方法(会員・法人会員向け)
【ビジター】授業動画の視聴方法(ビジター向け)
講師紹介
- 坪田 敏男
- 北海道大学大学院教授・同大学総合博物館館長
- 1961年大阪生まれ。獣医学博士。2007年4月より北海道大学大学院獣医学研究院教授現職。専門は野生動物医学/保全医学。現在は、北海道獣医師会野生動物部会長、ヒグマの会会長、野生動物リハビリテーター協会会長などを兼任。主な著書は『日本のクマ-ヒグマとツキノワグマの生物学-』(東大出版会)などがある。