ジャンル 世界を知る

中野校

知っているようで知らないアメリカ アメリカ人の心を探る

  • 春講座

石原 剛(東京大学大学院教授)

曜日 金曜日
時間 13:10~14:40
日程 全8回 ・04月11日 ~ 06月13日
(日程詳細)
04/11, 04/18, 04/25, 05/09, 05/16, 05/30, 06/06, 06/13
コード 310327
定員 40名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 23,760
ビジター価格 受講料 ¥ 27,324

目標

・メディアが伝える一面的なアメリカ・イメージにとらわれない視点を養う。
・文化や歴史の流れを踏まえた長期的視点からアメリカを理解できるようにする。
・グローバル化時代における日米の文化交流の在り方を考えるヒントを得る。

講義概要

太平洋を挟んでいるとはいえ、日本にとってアメリカは最も近しい西洋の隣国。しかも、ネットやテレビ、新聞や雑誌にはアメリカの情報があふれ、私達はあたかも日本に居ながらにしてアメリカのことは知っているような錯覚にとらわれがちです。しかし私達は本当にアメリカを理解しているのでしょうか?なぜアメリカ人は銃が手放せないのか、なぜアメリカ人は格差と差別の問題に苦しみ続けるのか、なぜアメリカ人はいまだに女性大統領を選ばないのか、なぜアメリカ人はトランプのような人物に熱狂するのか?本講義ではそういった素朴な疑問にも答えるべく、様々な映像、写真、絵、音楽などを手掛かりにアメリカ文化の形を分かり易く解説します。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/11 「アメリカは広い」とはいうけれど・・・ 最初の授業では、アメリカ文化の特徴を形作る重要な諸要素を押さえておきます。例えば、「アメリカは広い」とはいうけれど、そのことが一体どのような特徴をアメリカ文化にもたらすのでしょう?具体例を挙げつつ、分かり易く解説していきます。
2 04/18 なぜアメリカにはそこら中に星条旗がたなびいているのか? アメリカに一歩足を踏み入れると、そこら中で星条旗を目にします。どうも国旗の果たす役割は日本とアメリカでは相当に違うようです。星条旗に限らず、自由の女神、スポーツの祭典などを通して、アメリカを形作るシンボルが果たす役割を解説します。
3 04/25 アメリカを理解する鍵とは? 第3回目の授業ではアメリカを理解するコツを伝授します。アメリカという巨大な山の頂きだけをみていては、アメリカを決して理解できません。すそ野も含めた巨視的なまなざしてアメリカを見ていくことの大切さを考えたいと思います。
4 05/09 「おでん」のようなアメリカ アメリカは「人種のサラダボウル」だ、という言葉をしばしば耳にします。いや、実際アメリカは「おでん」のような国ではないか、といったのは日本の国民的作家、司馬遼太郎。その真意とはいかなるものか、移民国家アメリカをテーマに考えてみたいと思います。
5 05/16 多様性の国とは言うけれどー内向きなアメリカ 「移民国家アメリカ」「多様性の国アメリカ」とはいうけれど、実際のアメリカは「非寛容な内向き国家」という別の顔をもっています。特に、日系アメリカ人の歴史を材料に、アメリカの裏の顔を考えてみたいと思います。
6 05/30 アメリカン・ヒーローの誕生 アメリカン・ヒーローとひとことで言っても、時代によってその姿は全く異なります。ヒーローをみることでアメリカ人の心が分かる。まずは建国から100年前までのアメリカの英雄たちを眺めてみましょう。当時のアメリカ人が何を大切にしていたかがよく分かります。
7 06/06 苦悩し分裂するアメリカン・ヒーロー 戦後になるとアメリカに背を向けるアメリカン・ヒーローが誕生します。中でも重要なのはミュージシャンたち。ボブ・ディラン、オバマ、そして大統領に返り咲いたトランプ、次々と現れては消えるアメリカン・ヒーローの意味するところを考えます。
8 06/13 アメリカと日本ーグローバリゼーションの時代に向けて 世界に浸透するアメリカ文化。その意味を、特に日本におけるアメリカ文化を軸に解説します。話は、ジャズやディズニーだけでなく、ミヤザキ、ポケモン、イチロー、オオタニにまで及びます。グローバリゼーションからグローカライゼーションへ、日米の文化関係のダイナミックな展開に注目します。

講師紹介

石原 剛
東京大学大学院教授
東京生まれ。Ph.D.(アメリカ研究、テキサス大学)。専門分野はアメリカ文学・文化および日米比較文学。2019年まで早稲田大学教授としてアメリカ文学・文化関連の授業や研究指導を担当。NHKカルチャーラジオ「文学の世界」(2016年)担当講師。日本アメリカ文学会、アメリカ学会編集委員などを歴任。日本マーク・トウェイン協会前会長。主な著作として『Mark Twain in Japan』(2005年)アメリカ学会清水博賞受賞、『マーク・トウェインと日本』(2008年)日本児童文学学会奨励賞受賞、『空とアメリカ文学』(共著、2019年)などがある。現在、アメリカ学会理事。

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