ジャンル 現代社会と科学
中野校
日本経済の“起死回生”に必要な財政運営と金融政策運営の課題 最悪の事態を回避するために私たちに求められる覚悟とは
河村 小百合((株)日本総合研究所調査部主席研究員)

曜日 | 土曜日 |
---|---|
時間 | 10:40~12:10 |
日程 |
全3回
・04月12日 ~
05月17日 (日程詳細) 04/12, 04/19, 05/17 |
コード | 310703 |
定員 | 36名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 8,910 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 10,246 |
目標
・中央銀行の金融政策が、リーマン・ショック前後でどのように変わったのかを理解する。
・日本銀行の“事実上の財政ファイナンス”により、日本の財政運営は今、どのような状況に陥っているのかを理解する。
・今、まさに“崖っぷち”に立たされている日本経済の“起死回生”のためには、どのような国の財政運営と日銀の金融政策運営が求められるのか、私たちはどのような覚悟で責任を果たしていくべきかを考える。
講義概要
日本銀行は黒田東彦前総裁の下で10年間にわたり「量的・質的金融緩和」(QQE)を実施し続けた。2023年4月に就任した植田和男総裁の下、24年3月にQQEを終了し利上げに転じるも、正常化に受けての歩みは、他の主要中央銀行の金融政策運営に比較すれば大きく遅れをとっている。これまで続けてきたQQEの結果、日銀はどのようなリスクを抱えるに至っているのか、それは今後の日本の財政運営や私たちの生活にどのような影響をもたらす可能性があるのかを説明し、国全体として今後、不測の事態を回避するためには、私たちにどのような覚悟が求められるのかを考える。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
---|---|---|---|
1 | 04/12 | リーマン・ショック前後での中央銀行の金融政策運営の変化と、コロナ危機後に至るまでの主要中央銀行の金融政策運営 | 2008年のリーマン・ショックの前後で、中央銀行の金融政策運営はどのように変化したのか。コロナ危機後の高インフレ局面への急転換を経て、他の主要中央銀行は、今日に至るまでどのような金融政策運営を行っているのかを明らかにする。 |
2 | 04/19 | 日本の財政運営に待ち受ける事態とは | “アベノミクス”以降、日本の財政運営が大幅な拡張路線をとり続けてこられているのはなぜか。日銀による“事実上の財政ファイナンス”の実情と、このまま放漫財政路線が続いた場合、どのような事態が待ち受けることになるのかを明らかにする。 |
3 | 05/17 | ”起死回生”に向けての財政運営と金融政策運営の課題 | 最悪の事態を回避するためには、わが国の財政運営と日銀の金融政策運営はどうあるべきか。私たちはどういう覚悟を持つべきかを明らかにする。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆休講が発生した場合の補講日は5月24日(土)を予定しています。
講師紹介
- 河村 小百合
- (株)日本総合研究所調査部主席研究員
- 専門分野は金融、公共政策。財務省財政制度等審議会財政制度分科会委員(現職)、内閣官房行政改革推進会議民間議員、厚生労働省社会保障審議会委員、国税庁国税審議会委員等を歴任。主著は『日本銀行 我が国に迫る危機』(2023年、講談社、第45回石橋湛山賞受賞)、『中央銀行の危険な賭け 異次元緩和と日本の行方』(2020年、朝陽会)、『欧州中央銀行の金融政策』(2015年、金融財政事情研究会)。このほか、財政・金融関連の論文・対外原稿等執筆多数(いずれもhttps://www.jri.co.jp/page.jsp?id=2790に掲載)。