ジャンル 日本の歴史と文化

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明治の国家デザイン

  • 春講座

瀧井 一博(国際日本文化研究センター教授)

曜日 火曜日
時間 15:30~17:00
日程 全5回 ・04月08日 ~ 05月20日
(日程詳細)
04/08, 04/15, 04/22, 05/13, 05/20
コード 710266
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 14,850
ビジター価格 受講料 ¥ 17,077

講義概要

明治維新は世界史上でも特筆される文明史的な実験だったと言える。それまで国際的なつながりから取り残されていた島国の小国家が、独立国家として万国と対峙し、海外に国威を示そうとした。そのために、明治の日本は、積極的に西洋文明に学び、これを吸収しようとした。この講義では、新国家の建設という観点から、明治日本の挑戦を説き明かしていく。明治の政治指導者たちは何を目指して新しい国のかたちをデザインしたのか。その結果できあがった国家とはどのようなものだったのか、それは世界史のうえで、また現在の私たちにとってどのような意味をもつのか、を考えてみたい。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/08 明治維新が目指した国制 明治維新は600年以上におよぶ武家支配を終わらせ、王政復古をなしとげた。しかし、ここで打破されたのは武士による幕府の統治だけだったのではない。公家による政治も否定され、神武創業がうたわれた。そのスローガンのもとで、当初何が考えられ、どのような政治が目指されたのかを考える。
2 04/15 新たな国制を求めて―岩倉使節団の文明観察― 1871年に欧米諸国に派遣された岩倉使節団は、新政府の指導者たちが自ら西洋文明を実際に見聞するという一大国家プロジェクトだった。そこから得られたものは何だったのか。使節団を通じて、いかなる国家像が描かれたのかを考察する。
3 04/22 知識交換としての明治維新−大久保利通の国制像− 岩倉使節団の旅の後、実際に政府の中心となって国家建設にたずさわったのが大久保利通である。大久保の政策と政治指導を通じて、彼が構想した国家の姿を明らかとする。
4 05/13 伊藤博文の目指した国制−立憲国家の理想− 大久保没後、新たに政府の中心として活躍したのが伊藤博文である。伊藤は大日本帝国憲法の制定を指導し、日本を立憲国家として確立しようとした。伊藤が目指した国民宥和の政治のあり方を説き明かす。
5 05/20 明治維新からくみ取るべきもの 明治維新から150年が経過した。今の時代に明治を回顧することの意味は何なのか。国際社会にとって、明治の日本を通じて得られる意義や教訓を考える。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講は5月27日(火)を予定しています。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30までに公開します。インターネット上で1週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員】授業動画の視聴方法(会員向け)
【ビジター・法人会員】授業動画の視聴方法(ビジター・法人会員向け)

講師紹介

瀧井 一博
国際日本文化研究センター教授
1967年生まれ。国際日本文化研究センター教授。京都大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。博士(法学)。専門は国制史、比較法史。著書『文明史のなかの明治憲法―この国のかたちと西洋体験』(講談社選書メチエ)で角川財団学芸賞と大佛次郎論壇賞、『伊藤博文―知の政治家』(中公新書)でサントリー学芸賞、『大久保利通―「知」を結ぶ指導者』(新潮選書)で毎日出版文化賞をそれぞれ受賞。2024年、紫綬褒章受章。

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