ジャンル 世界を知る

中野校

フィレンツェ・ルネサンスのパトロンたち ストロッツィ家の人びと

  • 夏講座

三森 のぞみ(早稲田大学講師)

曜日 金曜日
時間 10:40~12:10
日程 全4回 ・07月04日 ~ 07月25日
(日程詳細)
07/04, 07/11, 07/18, 07/25
コード 320321
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 13,662

目標

・フィレンツェ・ルネサンス社会のパトロンたちについて具体的に学びます。
・フィレンツェ・ルネサンス文化を生み出した歴史的な背景への理解を深めます。

講義概要

イタリア・ルネサンス文化の輝きは、芸術家や知識人と彼らを庇護したパトロンたちの協働によって生み出されたものです。なかでも、ルネサンス文化がいち早く花開いたフィレンツェでは、よく知られるメディチ家のみならず、数多くの富裕市民がパトロネージ(パトロン行為)を競い合っていました。本講座では、フィレンツェで最も有力な家門のひとつであり、メディチ家と複雑な関係にあったストロッツィ家に連なる3名の人物をとりあげ、パトロンとしての彼らの活動を掘り下げて考察していきます。メディチ家のみに偏りがちな視点から離れることで、フィレンツェ・ルネサンス文化の多様な広がりをより深く理解することができるでしょう。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 07/04 パトロンとは ルネサンス期のパトロンとパトロネージがどのようなものであったかを概観します。
2 07/11 パッラ・ストロッツィ(1372-1462年) コジモ・デ・メディチをしのぐ富をもち、市政の中枢にあったパッラは、知性と教養にも恵まれ、熱心に学芸の保護を行いました。コジモによってその政治的影響力が危険視され、フィレンツェ追放の憂き目に遭いますが、亡命先のパドヴァでも文化人たちとの活発な交流を続けました。
3 07/18 ジョヴァンニ・ルチェッライ(1403-1481年) パッラの女婿であったジョヴァンニは、メディチ家の支配体制が強まるなか、同家と姻戚関係を結び、政治的な地位を築きました。フィレンツェ・ルネサンス建築を代表するサンタ・マリア・ノヴェッラ聖堂の大理石ファサード(正面)には、注文主である彼の名が大きく刻まれています。
4 07/25 フィリッポ・ストロッツィ(1428-1491年) パッラとともに追放に処された父マッテーオを幼くして失ったフィリッポは、困難を乗り越え、ナポリで銀行家として大きな成功を収めました。長い不在の末、ついにフィレンツェ社会に復帰すると、市中に今も威容を誇る巨大なストロッツィ宮の建設に邁進していきます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した際の補講日は8月1日(金)を予定しています。

講師紹介

三森 のぞみ
早稲田大学講師
イタリア中近世史専攻。慶應義塾大学文学部卒業、同大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。共著として『イタリア都市社会史入門』(昭和堂)、『イタリア史のフロンティア』(昭和堂)、『世界歴史大系イタリア史2』(山川出版社)、訳書にキアーラ・フルゴーニ『アッシジのフランチェスコ ひとりの人間の生涯』(白水社)などがある。
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