ジャンル 日本の歴史と文化

早稲田校

地形図と3Dで読む日本の地形

  • 夏講座

今尾 恵介(地図研究家、一般財団法人日本地図センター客員研究員)

曜日 金曜日
時間 15:05~16:35
日程 全6回 ・07月04日 ~ 09月12日
(日程詳細)
07/04, 07/11, 07/18, 08/22, 09/05, 09/12
コード 120272
定員 36名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・日本の典型的な地形を立体画像と地形図で観察する
・各種の地形の成り立ちとその特徴を理解する

講義概要

日本は4つのプレートがひしめき合うがゆえに世界有数の地震国であり、かつ温帯モンスーン気候で大雨も降りやすい。このため急斜面から滝のように川が流れ落ち、海流が土砂を運び、かつ多くの火山が盛んに活動している。これらの複雑な条件を受けて、長い間にさまざまな地形が生み出されてきた。さらに人間の営みが各種の人工地形を列島に刻印し続けている。本講座は立体画像「3D地図」を用いてわかりやすく地形を提示しながら、その成因を読み解く試みである。海の地形、川の地形、火山と地盤、農業景観、人工改変地、鉄道の山越えをテーマとして取り上げる。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 07/04 海の地形―波と土砂の造形 太古の昔から海は休むことなく陸地に手を加えてきた。波が侵食し、海流は土砂を堆積させ、見事な砂の造形を今に遺している。
2 07/11 川の地形―流れが作る百態 いつもは穏やかな川も豪雨となれば大岩を運び、土砂を低地にぶちまける。これが扇状地を作り、平地を広げ、段丘を作った。
3 07/18 火山と地盤―地球の熱は今も 地下深くから昇ってきたマグマは火山を盛り上げ、吹き出した溶岩は川を堰き止めて湖を作り、陥没してカルデラを出現させる。
4 08/22 農業景観―先祖が耕した作品群 耕して天に至る棚田、湖を干拓した広大な水田、丘陵に枝のように入り込む谷戸の田んぼ ―地形に応じた農業が作り上げた景観。
5 09/05 人工改変地―幾何学模様に理由あり 城郭からダム湖、古代条里制の区画から近代の計画都市、ソーラーパネルの広がる太陽光発電所まで、各地に刻まれた人の足跡。
6 09/12 鉄道の山越え―このように峠を克服 山国の日本に鉄道を敷設するのは難事業だった。さまざまな難しい地形と戦い、あるいは妥協して建設された線路が語ること。

講師紹介

今尾 恵介
地図研究家、一般財団法人日本地図センター客員研究員
1959年横浜市出身。明治大学文学部ドイツ文学専攻中退後、出版社勤務を経て地図・地名・鉄道の分野での執筆活動を開始。著書に『地名散歩』(角川新書)、『地図バカ』(中公新書ラクレ)、『地図帳の深読み』(帝国書院)、『駅名学入門』(中公新書ラクレ)、『地図で読む戦争の時代』(白水社)、など多数。『地図マニア空想の旅』(集英社)で斎藤茂太賞、『日本200年地図』(河出書房新社)で日本地図学会賞、日本地理学会より2019年度日本地理学会賞(社会貢献部門)をそれぞれ受賞。日本地図学会「地図と地名」専門部会主査、名古屋レールアーカイブス会員、深田研ジオ鉄普及委員会委員、日野市公民館運営審議会会員。

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