ジャンル 現代社会と科学

中野校

ガザ紛争が変える中東・世界情勢 イスラエル・ハマス戦闘から1年半

  • 春講座

大治 朋子(毎日新聞編集委員)

曜日 木曜日
時間 15:05~16:35
日程 全5回 ・05月15日 ~ 06月12日
(日程詳細)
05/15, 05/22, 05/29, 06/05, 06/12
コード 310709
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 14,850
ビジター価格 受講料 ¥ 17,077

目標

・イスラエルとイスラム組織ハマスによる紛争が周辺諸国に与える影響を知る
・中東情勢の変化がより広範囲な世界情勢におよぼす影響を学ぶ
・イスラエル・パレスチナの最新情勢について知識と理解を深める

講義概要

イスラエルとイスラム組織ハマスによる戦闘が始まって1年半が経ちます。アメリカでは「親イスラエル」の姿勢を明確にするトランプ政権が独自の政策を進めています。また中東全体では、イスラエルVSハマスの戦闘を契機に、レバノンの武装勢力ヒズボラやその後ろ盾であるイランの勢力が減退。その余波がシリアのアサド政権崩壊にもつながり、地域大国であるサウジアラビアやトルコがさまざまな思惑をめぐらせています。米政権の不在、中東情勢の流動化はイスラエル・パレスチナ、そして世界情勢にどのような影響をもたらすのでしょうか。現地に6年半暮らした新聞記者として、ニュースだけでは分からないリアルな状況を分かりやすく説明します。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 05/15 イスラエル・パレスチナ最新情勢 2023年10月7日に始まった戦闘から約1年半。イスラエルでは長引く戦闘により経済が悪化し、パレスチナではユダヤ人過激派による入植活動などが激化しています。またガザの「命綱」とされる国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の活動にも深刻な影響がおよんでいます。双方の最新情勢と課題を学びます。
2 05/22 イランとレバノン・ヒズボラの地盤沈下 2024年、イスラエルはイランや支配下にあるレバノン・ヒズボラとかつてない規模の戦火を交えました。その結果、イランとヒズボラの力が相対的に低下し、地盤地下をおこしています。米国を巻き込んだイエメン・フーシ派とイスラエルの戦闘にも光をあてます。
3 05/29 シリア・アサド政権崩壊がもたらす光と闇 ウクライナ戦争で軍事的資源が枯渇するロシア、イスラエルとの交戦で大打撃を受けたイランやレバノン・ヒズボラという強力な後ろ盾を失ったシリア・アサド政権が2023年12月、崩壊しました。シリアは民主化されるのか、再び内戦に突入するのか。シリアにある巨大なパレスチナ難民キャンプの未来は。その光と闇を探ります。
4 06/05 ガザ戦闘がもたらすパワーバランスの変化 中東の地域大国であるエジプトやサウジアラビアはなぜイスラエル・パレスチナ紛争を止められないのでしょうか。両者による戦闘の激化、長期化はトルコやサウジアラビア、イラクを含めた中東全体の力のバランスをどう変えているのでしょうか。中東の「力の均衡」に着目し、その変化を学習します。
5 06/12 トランプ政権と中東和平 欧米諸国はなぜイスラエル・パレスチナ紛争を止められないのでしょうか。トランプ政権はイスラエル・パレスチナの和平にどのように取り組むのでしょうか。最新情勢から、和平の行方を考えます。

講師紹介

大治 朋子
毎日新聞編集委員
イスラエル・ライヒマン大学院(テロ対策&国土安全保障論)、テルアビブ大学院(危機&トラウマ学)それぞれ修了。東京社会部、ワシントン、エルサレム特派員を担当。2002,03年度の新聞協会賞を連続受賞、10年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。英オックスフォード大学ロイタージャーナリズム研究所元客員研究員。暴力的過激主義に関するシンクタンク研究チームメンバー。単著に『勝てないアメリカ』『アメリカ・メディアウォーズ』『歪んだ正義』など。最新刊に『人を動かすナラティブ なぜ、あの「語り」に惑わされるのか』。大学客員教授。

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