ジャンル 日本の歴史と文化
中野校
古代史の舞台裏 飛鳥・白鳳・奈良時代の人と政治
瀧音 能之(駒澤大学名誉教授)

曜日 | 火曜日 |
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時間 | 10:40~12:10 |
日程 |
全10回
・04月01日 ~
06月17日 (日程詳細) 04/01, 04/08, 04/15, 04/22, 05/13, 05/20, 05/27, 06/03, 06/10, 06/17 |
コード | 310224 |
定員 | 24名 |
単位数 | 2 |
会員価格 | 受講料 ¥ 29,700 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 34,155 |
目標
・古代史の流れを理解します。
・史料の読解力を養います。
・古代の著名な人物について、理解を深めます。
講義概要
古代史は、変化しないという認識があるかもしれませんが、その時々の人びとの解釈によって、評価が変わることも間々あります。昨今の蘇我氏の解釈などは、そのよい例かと思います。この講座では、よく知られている人物を取り上げて、今まで言われていたことを再検討して、できるだけ新しい古代史像を考えてみたいと思います。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 04/01 | 蘇我氏四代の謎 | 『日本書紀』のなかで、蘇我氏は評判の悪豪族の筆頭のように書かれています。この点について、最近では、見直しがいろいろなところから言われるようになっています。最近の蘇我氏の研究をふまえて、蘇我氏の真実を考えてみたいと思います。 |
2 | 04/08 | 天武天皇と壬申の乱 | 大海人皇子は、壬申の乱に勝利して天武天皇となり、天皇中心の政治を行ったことで知られます。天皇という呼称も、天武天皇の時代から使われていたと言われています。こうした天武天皇の実像について、再検討してみたいと思います。 |
3 | 04/15 | 持統天皇の目指した世界 | 持統天皇は、従来、夫の天武天皇の政治を継承した天皇であり、オリジナルな政策は、あまりなかったと言われていますが、積極的に自分と天武との血統を残そうとした独裁者としてのイメージも指摘されています。はたして、持統はどのような天皇であったのか、再検討してみたいと思います。 |
4 | 04/22 | 女帝の時代 | 奈良時代前後は、女性天皇が多く誕生した時代です。推古天皇から孝徳(称徳)天皇までを全体的に見て、女性天皇の役割を考え直してみたいと思います。はたして、男性天皇の中継ぎ的な存在であったのか、あたらめて、考えていきます。 |
5 | 05/13 | 藤原不比等の政治 | 藤原不比等は、中臣鎌足の息子ですが、青年に至るまでの様子については、不明な点が多い人物です。持統天皇のあたりから、めきめきと頭角を現し、奈良時代前後の政策は、すべて不比等の手がはいっているといえます。ここでは、不比等の実像を改めて考えてみたいと思います。 |
6 | 05/20 | 長屋王と土地政策 | 長屋王は、藤原不比等の後を受けて、政権を担当しましたが、とかく、悲劇の人物として、取り上げられることが多いと思います。そうしたイメージの長屋王を取り上げて、その政治について、みてみたいと思います。 |
7 | 05/27 | 藤原四子の政治 | 長屋王を自殺に追い込み、政権を掌握した藤原四子を取り上げて、彼らの時代を再検討して、どのような時代であったのかを考えてみたいとおもいます。 |
8 | 06/03 | 聖武天皇と橘諸兄 | 奈良時代を代表する聖武は、仏教による国家の安泰を願った天皇として知られます。また、都を転々とした天皇であり、彼を補佐した橘諸兄とともにどのような政治を執ったか、考えてみたいと思います。 |
9 | 06/10 | 藤原仲麻呂の時代 | 藤原仲麻呂は、光明皇后や孝徳天皇をバックに政治を行った人物として知られており、後に、道鏡との権力争いに敗れ、失脚しました。その仲麻呂の性格について、史料を通して追究してみたいと思います。 |
10 | 06/17 | 道鏡とその政治 | 称徳天皇の寵愛を受けた道鏡は、天皇になり損ねた人物として知られ、あまり評判はよくないというのが、従来の考えでした。改めて、道鏡がどのような政治を行ったのかを考えてみたいと思います。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆テキストは、ありません。毎回、必要に応じて、プリントを配布します。
講師紹介
- 瀧音 能之
- 駒澤大学名誉教授
- 1953年北海道生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、明治大学大学院文学研究科博士課程中退。博士(文学)。専門分野は、日本古代史。著書に『出雲古代史論攷』(岩田書院)などがある。