ジャンル 芸術の世界

早稲田校

人間国宝柳家小三治 芸と人

  • 春講座

布目 英一(横浜にぎわい座館長チーフプロデューサー)

曜日 木曜日
時間 13:10~14:40
日程 全10回 ・04月03日 ~ 06月19日
(日程詳細)
04/03, 04/10, 04/17, 04/24, 05/08, 05/15, 05/22, 06/05, 06/12, 06/19
コード 110401
定員 30名
単位数 2
会員価格 受講料 ¥ 29,700
ビジター価格 受講料 ¥ 34,155

目標

・言葉と仕草、観客の想像力によって様々な情景を浮かび上がらせ、噺の世界に入り込むことができる落語の魅力に触れる。
・登場人物の喜怒哀楽を通して笑いと感動を生み出す落語の楽しみ方を体験する。
・落語家がどのように噺に取り組んでいるかを映像鑑賞と芸談の読解を通して理解する。

講義概要

柳家小三治の話芸の魅力がどのようにして生まれているのか理解します。巧みな情景描写や心情描写による上質の話芸を映像によって味わいます。各演目の注意点や難解な点を解き明かし、扇子と手ぬぐい、言葉と仕草だけで、どのような情景でも描いてしまう落語の魅力についても触れていきます。さらに小三治の芸に影響を与えた師匠の五代目柳家小さん、昭和の名人六代目三遊亭圓生の映像との比較を通して、芸の継承と演出の工夫について学びます。また、小三治の魅力を伝える書籍「噺家 小三治」の読解により、小三治の芸の魅力と人柄について理解します。日々、落語家と接している講師だからこそ知るエピソードも紹介いたします。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/03 春の噺の代表作「長屋の花見」を柳家小三治で楽しむ 長屋の人々の朗らかなやりとりが魅力です。
2 04/10 「長屋の花見」をこの噺の第一人者、柳家小さんの口演で味わう 五代目小さんの十八番でもあったこの噺を小三治の口演と比較します。
3 04/17 町人と武士の攻防を描く「禁酒番屋」を柳家小三治で鑑賞する 酒飲みの意地汚さと同時に町人と武士の攻防を描く名作を味わいます。
4 04/24 品のある笑いを保つ柳家小さんの「禁酒番屋」を楽しむ 下がかった部分があっても、笑いを求めて強調したりしないという、小さんの教えが感じられる噺です。
5 05/08 人物描写が巧みな三遊亭圓生の「百川」を鑑賞する 昭和の名人圓生の十八番のうちの一席です。
6 05/15 地方出身者に愛情が感じられる柳家小三治の「百川」を味わう 地方出身者を愛嬌者として描く小三治の手腕が感じられる一席です。
7 05/22 三遊亭圓生の名人芸「三年目」を堪能する 女性を美しく描く圓生ならではの名品です。
8 06/05 夫婦の情愛を描く柳家小三治の「三年目」を聴く かわいらしい女心を描く名作を堪能します。
9 06/12 柳家小さんの十八番「宿屋の富」を楽しむ 小さんの魅力を楽しみましょう。
10 06/19 柳家小三治の「宿屋の富」で芸の継承と演出の工夫を確認 小さんの味わいからどう脱却すべきか苦闘した一席と小三治は述べています。

テキスト

テキスト
橘蓮二『噺家 小三治』(河出書房新社)(ISBN:978-4309256818)

講師紹介

布目 英一
横浜にぎわい座館長チーフプロデューサー
日本芸術文化振興会「文化デジタルライブラリー大衆芸能編寄席」監修執筆。NHKDVD「日本の話芸特選集」、「特選落語名人寄席」(キングレコード)、「昭和浪曲名演集」(日本コロムビア)の解説、「落語登場人物事典」(白水社)の執筆。国立演芸場「浪曲展」監修執筆。文化庁芸術祭、芸術選奨など文化庁の各種委員歴任。
  • 外国語 コースレベル選択の目安
  • 広報誌「早稲田の杜」
  • オープンカレッジ友の店