ジャンル 日本の歴史と文化
早稲田校
江戸のくずし字古文書『赤穂日記』を読む
菅野 俊輔(江戸文化研究家、歴史家)

曜日 | 月曜日 |
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時間 | 13:10~14:40 |
日程 |
全10回
・04月07日 ~
06月16日 (日程詳細) 04/07, 04/14, 04/21, 04/28, 05/12, 05/19, 05/26, 06/02, 06/09, 06/16 |
コード | 110244 |
定員 | 30名 |
単位数 | 2 |
会員価格 | 受講料 ¥ 29,700 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 34,155 |
目標
・これまでに学習したくずし字の読解力を確認する
・元禄泰平の時代に起こった赤穂事件を再考する
・想定外の出来事に対処する元禄武士の諸相に学ぶ
講義概要
忠臣蔵・赤穂事件の新出史料『赤穂日記』全4冊の3冊目を読みます。3冊目の内容は、元禄15年12月14日の赤穂浪士による、江戸の本所吉良邸討ち入りの場面からはじまります。この日は長い1日となり、3冊目の大半がその日のことに費やされています。赤穂事件のなかでは、よく知られた中心となる話といえます。最近は、テレビや映画で放映されることもなくなったように思いますが、江戸時代の武士のありかたを考えるとき、はずすことのできない歴史的事件でもあります。新出史料の語る話を味読しながら、赤穂事件と武士のありかたについて考えてみましょう。毎回4枚ほどをしっかりと読み、3冊目を読了したいと思っております。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 04/07 | 赤穂事件の話と、テキスト1〜2枚の初見読み。 | これまでに読んだ『赤穂日記』2冊の内容に関する話をしてから、配布テキスト(3冊目)を1、2枚ほど「ゆっくりと、ていねいに」読み始めましょう。 |
2 | 04/14 | 吉良邸に討ち入った浪士は、持ち場に別れ、上野介を探す | 間喜兵衛が上野介らを発見し、間十治郎と武林唯七の協力を得て、相手を討ち取り、上野介で間違いのないことを確認します。 |
3 | 04/21 | 裏門より引き上げ、休憩のため、近くの無縁寺に向かう | 無縁寺(回向院)は門を固く閉めて開けようとしないため、傷をおった仲間を助け合いながら、高輪の泉岳寺に向かうことにします。 |
4 | 04/28 | 泉岳寺の亡君墓所にて、銘々焼香し、盟主の大石内蔵之介は「口上書」を読み上げる | 内蔵之介は、泉岳寺の僧侶と交渉し、ここにて、休憩させてもらい、幕府の命を待つことにします。 |
5 | 05/12 | 大石の指示で、途中、二人の浪士が、愛宕下の大目付宅に向かう | 吉田忠左衛門と富森助右衛門は、大目付仙石伯耆守宅にて、尋問に答えています。 |
6 | 05/19 | 大目付の登城により、老中評議が開かれ、浪士は大名家への預けとなる | 大名家は泉岳寺の近くに屋敷のある四家が選ばれました。肥後細川家、伊予松山松平家、周防長府毛利家、三河岡崎水野家で、慌ただしく受け取りの準備をし、愛宕下に向かいます。 |
7 | 05/26 | 泉岳寺の浪士は愛宕下の大目付宅に移るよう幕府から命がある | 大目付仙石伯耆守より、大石内蔵之介ら浪士への質疑があります。一人いないことが問題となり、伯耆守と内蔵之介のやりとりが続きます。 |
8 | 06/02 | 浪士四十六人の四大名家への割り振りが発表される | 細川家には内蔵之介ら十七人、松平家と毛利家に各十人、水野家に九人とのこと。 |
9 | 06/09 | 四十七人の赤穂浅野家での「分限役付」のこと〈その1〉 | 大石内蔵之介と主税、吉田忠左衛門と沢右衛門、原惣右衛門、片岡源五右衛門、間瀬久太夫と孫九郎、小野寺十内と幸右衛門、間喜兵衛と重治郎、磯貝十郎右衛門、堀部弥兵衛と安兵衛、近松勘六郎、 |
10 | 06/16 | 四十七人の「分限役付」のこと〈その2〉 | 富森介右衛門、奥田孫太輔と定右衛門、潮田又之丞、速水藤右衛門、赤穂源蔵、矢田五郎右衛門、菅谷半之丞、木村岡右衛門、千馬三郎兵衛、岡野金右衛門、貝賀弥左衛門、中村勘助、村松喜兵衛ほか。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆本講座は2024年度秋に早稲田校で開講した同講師の継続講座ですが、初めての方でもご受講いただけます。
講師紹介
- 菅野 俊輔
- 江戸文化研究家、歴史家
- 1948年東京生まれ。カルチャーセンターなどの古文書や江戸学の講師のほか、講演、テレビ出演と監修、著述など幅広く活動中。著書『なぞり書きで覚える江戸のくずし字入門』『江戸・戦国のくずし字古文書入門』(扶桑社)『江戸っ子が惚れた忠臣蔵』(小学館)『江戸の長者番付』『真相解明「本能寺の変」』(ともに青春新書)、監修『鬼平と梅安が見た江戸の闇社会』(宝島新書)等。