ジャンル 日本の歴史と文化

早稲田校

『信長公記』を読む

  • 春講座

堀 新(共立女子大学教授)

曜日 水曜日
時間 10:40~12:10
日程 全10回 ・04月02日 ~ 06月11日
(日程詳細)
04/02, 04/09, 04/16, 04/23, 05/07, 05/14, 05/21, 05/28, 06/04, 06/11
コード 110230
定員 70名
単位数 2
会員価格 受講料 ¥ 29,700
ビジター価格 受講料 ¥ 34,155

目標

・歴史小説や大河ドラマなどで作り上げられたステレオタイプの織田信長のイメージをぬぐい去ること。
・戦国時代の史料解読に親しみ、それをもとに等身大の織田信長像を描くこと。

講義概要

織田信長の家臣・太田牛一の『信長公記』をテキストに、天下統一の過程を再考します。中世から近世への扉を開けた人物として、織田信長は歴史上、最も人気があります。江戸時代から多くの物語の主人公となり、現代では歴史小説や大河ドラマなどでもよくとりあげられていますが、そこから生まれた織田信長のイメージは、実像と虚像が混在しています。本講座では、『信長公記』の他にも良質な史料を利用しつつ、みなさんと一緒に織田信長の実像に迫ってみたいと思います。今学期はいよいよ最終巻の巻15(天正10年・1582年)を輪読しますが、大部なので前半部分(武田勝頼滅亡まで)を輪読します。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/02 天正9年までの織田信長と「信長公記」について 織田信長の天正9年までの動向を振り返り、テキスト太田牛一「信長公記」の内容とその特徴を確認する。
2 04/09 元旦御目見得(おめみえ)について 元旦の御目見得の際に義務づけられた十疋(百文)の礼銭は、神様信長へのお賽銭なのでしょうか?
3 04/16 安土馬揃について 前年の安土馬揃(1/15、8/1)と京都馬揃(2/28、3/5)と比較検討する。
4 04/23 天正10年正月の諸問題1 正月に起きた出来事(佐久間信栄の赦免、宇喜多秀家の跡職相続など)を確認する。
5 05/07 天正10年正月の諸問題2 正月に起きた出来事(伊勢神宮の修理、雑賀孫市と土橋平次の対立など)を確認する。
6 05/14 武田攻めの始まり 前年の高天神城陥落を見過ごして勝頼の権威は失墜する。まず木曽義昌(信玄の娘婿)が寝返る。
7 05/21 武田攻めに出陣 織田信忠が出陣し。小笠原信嶺(信玄の弟信綱の娘婿)が寝返る。
8 05/28 信濃国諸方面の戦い 鳥居峠の戦いなどで武田勢は敗北を重ね、穴山梅雪(信玄の娘婿)が寝返る。
9 06/04 武田勝頼の滅亡 新府城を出た勝頼は小山田信茂(信玄の従兄弟)に裏切られ、ついに天目山で自害する。
10 06/11 天正10年前半のまとめ 天正10年前半の出来事を振り返る。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆授業で配付したプリントは、毎回ご持参ください。
◆テキストは、『信長公記』(太田牛一著、奥野高広・岩沢愿彦校注、角川文庫、品切れ)および池田家本の翻刻をコピーして配付します。
◆2024年度秋期の同名講座の続編で継続生優先となる講座です。継続受講者が定員に満たない場合は、それ以外の方もお申し込みいただけます。

講師紹介

堀 新
共立女子大学教授
1961年岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、同大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。専門分野は日本中世・近世史。著書に『織豊期王権論』(校倉書房)、『天下統一から鎖国へ』、『信長公記を読む』(吉川弘文館)、『信長徹底解読』『家康徹底解読』(共編著)(文学通信)などがある。
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