ジャンル 現代社会と科学

オンデマンド

【オンデマンド】タイムマシン論―現代物理学における時間とは?

  • 春講座

二間瀬 敏史(東北大学名誉教授)

コード 910701
定員 −名
単位数
会員価格 受講料 ¥ 9,900
ビジター価格 受講料 ¥ 9,900

目標

・時間はなぜ過去から未来にしか流れないのかを理解する。
・相対論における時間の概念を理解する。
・現代物理学で考えられているタイムマシンの可能性を理解する。

講義概要

誰しも一度は時間を巻き戻せたらと思うことがあります。時間が過去から未来にしか流れないことを「時間の矢」と呼んでいます。
物理学では通常「時間の矢」がどのように説明されるかについて紹介します。しかし、相対論の出現によって時間の流れは単純でないこと、重力と密接に結びついていることが分かってきました。そして時間を逆行するタイムマシンの理論的研究も始まりました。相対論が考える時間と様々なタイムマシンの可能性について、式を使わず分かりやすく紹介していきます。

各回の講義予定

講座内容
1 時間の矢はどう説明されるのか 時間が過去から未来にしか流れないことを時間の矢といいますが、物理学の基礎方程式は過去と未来を区別しません。未来に行くことも過去に行くことも可能です。しかし現実には時間は過去から未来にしか流れません。物理学で、このことをどのように説明するのかをお話しします。
2 相対論と時間 20世紀に入って相対性理論の登場によって時間の概念は大きく変わります。時間は絶対的ではないこと、空間と混ざり合うことなどが分かってきます。そして時間と空間は4次元時空として統一されました。この4次元時空の概念は、タイムマシンを考える基礎になるので、詳しく解説します。
3 重力と時間 4次元時空の概念は一般相対性理論へと発展します。そして時間は重力と密接に結びついていることが分かってきました。一般相対性理論について解説します。
4 ブラックホールと時間 重力の極限的な状況がブラックホールです。ブラックホールの外と中では時間と空間の役割は逆転します。ブラックホールまで行けばタイムマシンはあと一歩です。ブラックホールにおける時間について解説します。
5 現代物理学が考えるタイムマシン ブラックホール研究からワームホールという不思議な時空の構造が見えてきます。そしてワームホールを使ったタイムマシンが考案されています。このタイムマシンについて解説します。それ以外の方法によるタイムマシンの可能性についてもお話します。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆視聴期間は一般申込開始(2024/03/05)から学期終了翌月末(2024/07/31)までになります。一般申込開始(2024/03/05)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
 2023年度 秋期 「タイムマシン論―現代物理学における時間とは?」 (11/07〜12/05 火曜日、全5回)
 で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。

講師紹介

二間瀬 敏史
東北大学名誉教授
札幌生まれ。Ph.D(英国カーディフ大学)。専門は一般相対性理論、宇宙論。理論的研究が主であるが、すばる望遠鏡による重力レンズの観測なども行っている。著書は教科書『宇宙物理学』『相対性理論』(いずれも朝倉書店)、一般書『宇宙大全 これからわかる謎の謎』(さくら舎)『ブラックホール』(中公新書)など。
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