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オンデマンド

【オンデマンド】知られざるアフリカの歴史 奴隷貿易、欧州列強による植民地支配、脱植民地化

  • 春講座

溝辺 泰雄(明治大学教授)

コード 910305
定員 −名
単位数
会員価格 受講料 ¥ 9,900
ビジター価格 受講料 ¥ 9,900

目標

・具体的な事例を通して奴隷貿易の実態を理解する。
・欧州列強による植民地支配が現在のアフリカに与えている影響を理解する。
・世界史に関する複眼的な視点を身につける。

講義概要

現在アフリカ大陸には、国連加盟国の4分の1以上に相当する55カ国が存在し、世界人口のおよそ5分の1に相当する14億人以上の人々が暮らしています。アフリカの理解なくして、グローバル化が進行する現在の世界を理解することはできません。現在のアフリカを理解するためには、まず今日に至るアフリカの歴史を学ぶことが肝要です。そこでこの講座では、16世紀から20世紀後半にかけてのアフリカ近現代史に焦点を当て、現在のアフリカが作られてきた過程を検証するとともに、いわゆる「世界史」では語られてこなかったアフリカ側から見た近現代史の実像を解明したいと思います。

各回の講義予定

講座内容
1 大西洋奴隷貿易とアフリカ社会 15世紀の大航海時代をきっかけにアフリカ大陸の西海岸にヨーロッパ人がやってくるようになります。当初は金や象牙などの貿易をおこなっていたのですが、16世紀以降、人間が主要な「貿易品」として取り扱われるようになります。世界史的にも極めて大規模な人身売買がなぜ・どのような制度でおこなわれ、それがアフリカや欧州諸国にどのような影響を与えたのか具体的な事例を用いて考察します。
2 キリスト教の宣教活動とアフリカ社会 19世紀前半に奴隷貿易が違法化されたのち、ヨーロッパのキリスト教宣教団がアフリカの海岸地域から布教活動を開始していきます。19世紀後半から徐々に改宗者の数は増加し、20世紀後半には1億人以上がクリスチャンとなり、現在は世界のクリスチャンのおよそ4人に1人はアフリカ大陸に暮らしているまでにその数が増加しました。キリスト教布教活動の実態と現在も拡大するキリスト教の背景について、いくつかの事例を通して検証していきます。
3 アフリカ分割と人々の抵抗 19世紀の欧州で台頭した帝国主義の波は、19世紀末にアフリカ大陸を呑み込みます。19世紀末の欧州諸国による「アフリカ分割」について、その背景と実態を欧州側・アフリカ側の両面から解明していきます。
4 植民地支配と「部族」の創出 19世紀末から20世紀半ばまでおこなわれた欧州諸国による植民地支配は、アフリカの社会制度や人々の自己意識にも大きな影響を与えました。未だにアフリカの人々が「部族」と呼ばれることがありますが、この「部族」という概念も植民地時代に欧州宗主国側の統治制作によって導入されたものでした。この講義では植民地支配制度の理解を通して、「部族」という概念がいかに現在のアフリカ社会に影響を及ぼしているのかを検討していきます。
5 脱植民地化の理想と現実 第二次世界大戦後に実現したアジア諸国の独立に続いて、1950年代後半からアフリカでも政治的独立を果たす国が登場するようになります。1960年には17カ国が次々と独立し、この年は「アフリカの年」と呼ばれました。しかし、政治的独立の興奮はまもなく冷め、1960年代半ば以降新興独立国家の多くは政治的・経済的混乱に陥るようになります。なぜこのようなことが起きてしまったのか、サハラ以南アフリカで最初に独立した西アフリカのガーナの事例を用いて考えていきます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆視聴期間は一般申込開始(2024/03/05)から学期終了翌月末(2024/07/31)までになります。一般申込開始(2024/03/05)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
 2023年度 秋期 「知られざるアフリカの歴史」 (10/24〜11/28 火曜日、全5回)
 で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。

講師紹介

溝辺 泰雄
明治大学教授
博士(学術、大阪外国語大学大学院)。専門分野はアフリカ学(近現代アフリカ史)および日本アフリカ関係史。2015年からNHK Eテレ高校講座「世界史」の監修・講師を担当。共著に『ようこそアフリカ世界へ』(遠藤貢・阪本卓人 編・昭和堂)、『食と農のアフリカ史』(石川博樹ほか編・昭和堂)などがある。

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