ジャンル 世界を知る

早稲田校

やさしく学ぶラテンアメリカ 遠くて近い隣人たちの民族性を探求する

  • 春講座

小貫 大輔(東海大学教授)

曜日 木曜日
時間 10:40~12:10
日程 全8回 ・04月18日 ~ 06月13日
(日程詳細)
04/18, 04/25, 05/09, 05/16, 05/23, 05/30, 06/06, 06/13
コード 110329
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 23,760
ビジター価格 受講料 ¥ 27,324

目標

・ ラテンアメリカという地域について、先史時代に起きたことも含めて基礎的な知識を身につける。
・ 特にブラジルに焦点を当て、その民族性の背景となる過去500年ほどの歴史について駆け足で振り返る。
・ 日本とラテンアメリカの間で起きた大規模な人の移動が、双方の社会に及ぼした(及ぼす)影響について考察する。

講義概要

皆さんの身の回りにも、ラテンアメリカから移住してきた人たちが暮らしていませんか? あのやけに「人懐っこい」民族性に触れたことはありますか? 日本の多文化共生のことを考えるためにも、そして私たち自身の文化を「他者」の目から見直すためにも、遠くて近い隣人、ラテンアメリカの人たちのことを理解してみましょう。まず最初に、知っているようで実は知らないラテンアメリカの基礎的な知識を身につけることから始めます。次に、特にブラジルに焦点をあて、その民族性が生まれてきた歴史背景について学びます。最後に、日本とラテンアメリカの間で起きた大規模な人の移動の背景と、それが双方の社会にもたらしたものについて考察します。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/18 人類の移動の歴史におけるラテンアメリカ 人類がアフリカを出て世界に広がり最後に南北アメリカに到達するまでと、「平面」だった世界が大航海時代をへて「丸く」なった後に起きたことについて、ラテンアメリカ「全史」を俯瞰します。
2 04/25 アステカ、マヤ、インカの文明と征服者コルテスの愛人マリンチェ アステカ、マヤ、インカの隆盛と滅びを振り返ります。軍事大国アステカが少数のスペイン人たちに滅ぼされてしまった背景には、一人の女性通訳者の存在がありました。
3 05/09 ラテンアメリカ諸国の文化的共通点と相違点 そもそも、ラテンアメリカとはどこからどまでの国のことを言うのでしょう。それらの国々の文化的共通点と相違点について見渡します。
4 05/16 赤い汁と白い粉、金の石、黒い水(16世紀〜19世紀のブラジル) この日からは3回続けてブラジルに焦点を当てます。西暦1500年にポルトガル船が漂着してから、1822年にブラジル帝国がポルトガルから独立するまでの植民地時代を駆け足で振り返ります。
5 05/23 ブラジル独立からの200年 ポルトガルの王太子が「独立か死か!」と叫んでブラジルの独立を宣言したのは1822年。その日から去年で200年経ちました。その間、民族としてのブラジル人はどのように変化してきたのでしょうか。
6 05/30 20世紀ブラジルで軍事政権への抵抗が生んだ「ソリダリティ(連帯)」そして再び「分断」へ 軍事政権への抵抗のスローガンだった「ソリダリティ(連帯)」は、ブラジルをエイズが襲ったときにも復活しました。ところがコロナ危機の際には、「分断」がブラジルの足を止めました。
7 06/06 日本からラテンアメリカへ、ラテンアメリカから日本へ 20世紀の初頭にラテンアメリカに移住した日本人たちは、それらの国の民族性にどんな影響を与えたでしょうか。20世紀の末、日本に逆移住してきたその子孫たちは日本に何をもたらすでしょうか。
8 06/13 「アウテリダージ(ポルトガル語)」と「多文化共生(日本語)」 「アウテリダージ(他者性)」は、今「他者への共感と理解」を意味する理念としてブラジルで広がりつつある言葉です。その言葉を使って、日本独特の「多文化共生」という言葉について検討します。

講師紹介

小貫 大輔
東海大学教授
東京大学(教育学研究科)とハワイ大学(スクール・オブ・ソーシャルワーク)の大学院で性教育を学んだ後、1988年にブラジルにわたる。スラムでのボランティア活動(1988-1993)やJICA専門家活動(1996-2001、2003-2005)の後、2006年に帰国して現職。 ラテンアメリカ社会比較論などを担当。ブラジル政府の事業「遠隔教育による在日ブラジル人教育者向け教育学学士課程」の開講(2009-2013)に東海大学が協力した際には、スクーリング授業「日本学」の責任者を務め205人の卒業生を出した。外国籍の子どもと日本の子どもが集まる多文化キャンプやユースセミナーを毎年複数回開催している。
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