ジャンル 日本の歴史と文化

早稲田校

東国戦国史概説【春編】―戦国大名小田原北条氏とそのライバル 国府台合戦・川越合戦・謙信越山

  • 春講座

齋藤 慎一(東京都江戸東京博物館 分館 江戸東京たてもの園 学芸員)

曜日 土曜日
時間 13:10~14:40
日程 全5回 ・04月20日 ~ 06月15日
(日程詳細)
04/20, 04/27, 05/18, 06/01, 06/15
コード 110277
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 15,620
ビジター価格 受講料 ¥ 17,847

目標

・東国戦国時代の政治史や時代背景の理解を目指す。
・戦国時代に活躍した著名人物を理解すること。
・戦国城館について、その機能などをスライドや現地を訪問で実像を把握。
・戦国時代の関東平野の空間を理解すること。

講義概要

戦国時代が後半へと移り変わるなかで、両上杉氏の時代から小田原北条氏へと関東の主役が交代します。今シーズンの本講座ではその過程を解説します。この時期には越後国の戦国大名上杉謙信も関東平野に大きくかかわります。ダイナミックに展開する時期の人物・合戦・城館をとりあげ、現地への見学も行いつつ、関東戦国時代の実像を学びます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/20 国府台合戦と小弓公方足利義明 関東での合戦の一つとして著名な国府台合戦をとりあげます。この合戦で足利義明とその一族は戦死し、房総に基盤をおいた小弓公方家が没落し、反対に小田原北条家がより勢力を拡大するようになります。この合戦の背景も含め、小弓公方家と国府台合戦を解説します。
2 04/27 山内・扇谷両上杉家の滅亡 関東管領山内上杉家と相模守護であった扇谷上杉家は、享徳の乱そして長享の乱を通じて関東戦国時代の主役でした。ところが小田原北条家の台頭によって次第に勢力を減じ、最終的には歴史の舞台から姿を消すことになります。その過程を解説します。
3 05/18 小沢城の見学 小田原北条家と扇谷上杉家は16世紀第2四半期頃に抗争を広げますが、次第に北条家が優勢となり、扇谷上杉家の本城川越城を脅かします。その過程で使用された小沢城(神奈川県川崎市)を訪ねます。城址は小沢城址特別緑地保全地区となり、散策道が調えられています。
4 06/01 上杉謙信と越山 平井城(群馬県藤岡市)を追われた山内上杉憲政は、関東での復権を期して越後国の長尾景虎を頼ります。永禄3年、景虎は関東へと越山し、小田原城を攻め、鶴岡八幡宮で関東管領に就任し、山内上杉家を継承します。そして後には上杉謙信と号します。謙信は天正2年に至るまで毎年のように越山し、関東各地を転戦し、小田原北条家との戦いを継続します。謙信が越山した時代を解説します。
5 06/15 滝の城と江戸への道 埼玉県所沢市に滝の城と呼ばれる県指定史跡の城館があります。近年、発掘調査が行われ、年代が明らかになりました。これにより、滝の城が長享の乱や上杉謙信越山の政治史のなかで、極めて重要な位置にあることがわかりました。調査によって検出された遺構や文献資料から、滝の城の構造と政治的な重要性を解説します。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆第3回講義(5/18)にて、実地研修を予定しています(詳細は講義中にお知らせいたします)。移動に時間がかかりますので、お申込みの際は、前後に時間の余裕をお持ち下さい。
◆実地研修は現地集合、現地解散となります(交通費別途負担)。
◆天候などの都合により、講座内容の順序を変更する場合があります。

講師紹介

齋藤 慎一
東京都江戸東京博物館 分館 江戸東京たてもの園 学芸員
明治大学大学院文学研究科博士後期課程(中退)、史学博士。吉川弘文館『中世東国の領域と城館』・歴史文化ライブラリー『中世武士の城』・『日本城郭史』、東京大学出版会『中世東国の道と城館』、講談社現代新書『中世を道から考える』、高志書院『歴史家の城歩き』、中公新書『江戸−平安時代から家康の建設へ』など、中世東国社会をさまざま事象から考える。
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