ジャンル 芸術の世界

オンデマンド

【オンデマンド】和様彫刻の誕生と展開

  • 秋講座

根立 研介(京都大学名誉教授、公益財団法人美術院理事長)

コード 930402
定員 20名
単位数 −
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 17,820

目標

・日本文化の基礎となる平安時代の国風文化がどのようなものであったか、彫刻の和様を通して広い視野から理解する。
・彫刻の和様がどのように成立し展開していったかを主要な遺品から探り、その事績を追うことで平安の文化の理解を深める。
・彫刻の和様がどのような造形で、どのように展開していったかを知ることで、日本美術史の理解を深める。

講義概要

平安時代中頃に成立する国風文化は様々な文化現象を引き起こした。仏像などの彫刻類では、和様と呼ばれる穏やかで優美な造形を持つ仏像が造られるようになる。彫刻の和様は、9世紀末頃から萌芽的な遺品が認められ、10世紀を通してしだいに発展し、11世紀前半に大成したとされる。この和様は以後の平安彫刻に大きな影響を与え、和様の仏像は全国に流通する。さらに鎌倉時代に入っても京都を中心にその影響は根強く残る。本講座では、9回に亘りこの和様の誕生から大成までの道のりと、その後の展開の様子を遺品を通して紹介し、この彫刻の和様が日本彫刻史の上でいかに重要なものであったかをを解明してみたい。

各回の講義予定

回 講座内容
1 和様彫刻とは 和様彫刻が如何なる造形をもつものであったかを、その概念を改めて確認する。続いて、萌芽期である9世紀末頃から大成期である11世紀前半までの主要遺品を追いながら和様化の大まかな流れを把握する。
2 和様彫刻誕生以前の平安彫刻史(その1) 和様がいかに画期的な彫刻であったかを理解してもらうために、前代、特に平安初期初頭頃の彫刻史を展望する。
3 和様彫刻誕生以前の平安彫刻史(その2) 和様がいかに画期的な彫刻であったかを理解してもらうために、和様が誕生する少し前の時期である9世紀半ば頃から末期に至る彫刻史を展望する。
4 和様彫刻の萌芽 和様彫刻の萌芽とみなされる造形を有する888年作の京都仁和寺阿弥陀三尊像を詳しく考察する。ほぼ同時期の清凉寺阿弥陀三尊との造形上の差異にも注意を払いたい。
5 和様化の歩み 10世紀の法性寺千手観音像、六波羅蜜寺十一面観音像などを通して彫刻の和様化がいかに進展していくかを把握する。
6 和様彫刻様式大成直前の時期の様相 10世紀末から11世紀初め頃の和様が大成する直前の時期の造形が如何なるものであったかを、同聚院不動明王像などの遺品を通して確認する。
7 彫刻の和様の大成 彫刻の和様の大成は11世紀も第一四半期の終わり頃かと思われるが、我々が知ることができる和様の大成した姿は、1053年に定朝が造った平等院鳳凰堂阿弥陀如来像である。この阿弥陀如来像を詳しく検討していく。
8 彫刻の和様大成の展開(その1) 平安時代後期に広く伝播した和様彫刻がどのように展開していったのかを、法金剛院阿弥陀如来像や安楽寿院阿弥陀如来像などの遺品を通して確認する。
9 彫刻の和様大成後の展開(その2) 院政期後半に入ると、和様とは異なる造形を持つ彫刻が出てくる。これらは、鎌倉時代の新様式の先駆けとなる彫刻であるが、彫刻の和様をより深く理解するために改めて見ておく。また、鎌倉時代の快慶の安阿弥様は、彫刻の和様がもとになっているところがあり、こうしたことにも注意を払いたい。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆視聴期間は一般申込開始(2026/08/27)から学期終了翌月末(2027/01/31)までになります。一般申込開始(2026/08/27)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
2026年度 春期 「和様彫刻の誕生と展開」 (04/01〜06/17 水曜日、全9回)
で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。

講師紹介

根立 研介
京都大学名誉教授、公益財団法人美術院理事長
文化庁文化財調査官なども経験し、各地の文化財を調査する。専門は、日本彫刻史。特に仏像制作者である仏師研究や肖像彫刻研究などに成果を挙げる。著書に『日本中世の仏師と社会』、『日本中世肖像彫刻史研究』などがある。また、『日本彫刻史基礎資料集成 鎌倉時代造像銘記篇』の編纂などにも関わり、日本彫刻史の基礎資料集の刊行にも尽力している。
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