ジャンル 芸術の世界

中野校

イタリア映画史 永遠の映画大国 その誕生から現在まで

  • 秋講座

古賀 太(日本大学教授)

曜日 金曜日
時間 10:40~12:10
日程 全6回 ・10月09日 ~ 11月27日
(日程詳細)
10/09, 10/16, 10/23, 11/13, 11/20, 11/27
コード 330429
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・映画大国イタリアの映画史について、その誕生から現在までのおおまかな流れを身につける
・ほかの国と異なるイタリアらしい映画の特徴を理解する
・美術、音楽などの芸術・文化や政治、経済などの歴史との関連を考える

講義概要

6回に分けて、時代順にイタリアの代表的な監督やスター、そして彼らが作り上げた映画作品を紹介します。授業ではできるだけ実際に各作品の代表的なシーンをDVDなどで見せながら解説します。同時に「ネオレアリズモ」や「イタリア式喜劇」「マカロニウェスタン」などの映画運動や流行ジャンルに触れます。さらにファシズムや経済成長やテロの時代など、映画に反映する時代背景についても考察します。またイタリア各地で撮影された映画を見せながら、それぞれの地域や都市に特有の文化にも触れます。かつてはフランス映画以上に日本に輸入されていたイタリア映画の尽きない魅力を再認識することができるでしょう。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 10/09 百花繚乱のサイレント期 最初の映画『ローマ占領』(1905)から「史劇」の流行へ。初の長編『地獄扁』(1911)から大作『カビリア』(1914)まで数多くの「史劇」が作られ、世界各地でヒットした。少し遅れて、ボレッリ、ベルティーニ、メニケッリによる「ディーヴァ」(女優)映画も流行し、1915年頃までイタリア映画は世界を席巻した。
2 10/16 ファシズム期の映画 1922年にムッソリーニが政権について以来、映画公社、国立映画学校、ヴェネツィア国際映画祭などを次々に創設し、映画振興を図った。そのおかげで1910年代後半から不振だったイタリア映画の製作本数が増え、ブラゼッティとカメリーニという2人の巨匠が活躍した。一方で1943年からはネオレアリズモを予見する作品も現れた。
3 10/23 ネオレアリズモの登場 ロッセリーニ、デ・シーカ、ヴィスコンティを中心に戦後の民衆の苦悩や貧しさを描く「ネオレアリズモ」が登場し、世界中の映画に影響を与えた。ほかにもデ・サンティスやザンパ、デ・フィリッポなどが多様なネオレアリズモも見せた。また戦前から活躍した「美文体派」の監督たちも独自の美学でネオレアリズモのテーマに挑んだ。
4 11/13 変容するネオレアズモ ネオレアリズモから派生して不条理の世界を作り上げたのがフェリーニとアントニオーニである。一方で「バラ色のネオレアリズモ」と呼ばれる喜劇を含むリアリズム映画も流行し、こちらは高度成長期の庶民を皮肉たっぷりに描く「イタリア式喜劇」を生んだ。また60年頃からロージやパゾリーニなど新しいリアリズム世代も生まれた。
5 11/20 60年代から90年代まで タヴィアーニ兄弟やオルミ、ベロッキオ、ベルトルッチなどフランスのヌーヴェル・ヴァーグに影響を受けた世代が登場すると同時に、マカロニ・ウェスタンやホラーなどのジャンル映画も栄えた。80年代になると観客数が激減し、そのなかでモレッティのような自主映画出身の監督が自分探しの世界を描いた。一方で『ニュー・シネマ・パラダイス』などのヒット作も生まれた。
6 11/27 21世紀の輝くイタリア映画 日本でイタリア映画祭が始まった2001年頃からイタリア映画は再び世界に輝き始めた。モレッティの『息子の部屋』がカンヌで最高賞を得たのち、マルトーネ、ガッローネ、ソレンティーノはカンヌの常連となった。一方でムッチーノやグァダニーノは観客に支持されて世界の舞台に躍り出た。2010年代にはロージやロルヴァケルが新たなリアリズムで一挙に巨匠となった。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は、12月4日(金)を予定しております。
◆参考図書として、講師の著書『永遠の映画大国 イタリア名画120年史』をお読みいただくと、より理解が深まります。

講師紹介

古賀 太
日本大学教授
国際交流基金、朝日新聞社勤務を経て2009年より現職。専門は映画史、映画/アート・ビジネス。著書に『映画大国イタリア 名画120年史』『ヌーヴェル・ヴァーグ 世界の映画を変えた革命』(共に集英社新書)『美術展の不都合な真実』(新潮新書)など。朝日新聞社では主に美術展を担当したほか、映画祭も企画。イタリア関係では現在も続く「イタリア映画祭」を2001年に立ち上げ、「イタリア映画大回顧」「ヴィスコンティ映画祭」を企画。
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