ジャンル 世界を知る

中野校

トルコの古代―ギョベックリ・テペ遺跡から探る先史時代の世界

  • 秋講座

三宅 裕(筑波大学名誉教授)

曜日 木曜日
時間 13:10~14:40
日程 全8回 ・10月08日 ~ 12月03日
(日程詳細)
10/08, 10/15, 10/22, 10/29, 11/12, 11/19, 11/26, 12/03
コード 330306
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 23,760
ビジター価格 受講料 ¥ 27,324

目標

・人類史の常識を覆したギョベックリ・テペ遺跡への理解を深める。
・食糧生産開始の意味を新たに捉え直す。
・人類社会において信仰・宗教が果たした役割について考える。

講義概要

トルコ南東部に位置するギョベックリ・テペは、農耕牧畜以前の遺跡でありながら、大型の建造物にともなって動物や人間の彫像・浮彫りが多数発見されたことで世界的にも大きな注目を集めている遺跡です。本講座では、これまでの人類史の常識を覆すことになったギョベックリ・テペ遺跡での発見の数々を詳しく解説するとともに、現在進行中の周辺遺跡での発掘調査の成果も盛り込みながら、新石器時代の定住狩猟採集民の信仰・世界観に迫り、なぜ新石器時代にこのような遺跡が形成されたのか考えていきます。

各回の講義予定

回 日程 講座内容
1 10/08 定住革命と新石器革命 本講座の導入として、西アジアやトルコの地理・自然環境を概観した後、ギョベックリ・テペ遺跡や新石器時代について考える際に重要なテーマとなる「定住化」と「食糧生産の開始」などの背景ついて解説する。
2 10/15 ギョベックリ・テペ(1) ギョベックリ・テペ遺跡の発見・発掘調査に至る経緯について概観した後、遺跡の立地、規模、居住時期などの基本的情報をまとめ、直径が20 mを超える大型建物の構造について解説する。
3 10/22 ギョベックリ・テペ(2) ギョベックリ・テペ遺跡の大型建物の特徴の一つである、特異なT字形をした石柱(最大のものは高さ約5.5 m)が表しているものについて検討し、大型の建物でおこなわれた儀礼の性格について解説する。
4 10/29 ギョベックリ・テペ(3) ギョベックリ・テペ遺跡のT字形石柱に浮彫で表現された動物像や立体的な彫像(動物と人間)について概観し、当時の人々の世界観や信仰の体系について考える。
5 11/12 タシュ・テペレル・プロジェクト(1) ギョベックリ・テペ遺跡を含む、シャンルウルファ市周辺の新石器時代の遺跡を対象としたタシュ・テペレル・プロジェクト(石の丘プロジェクト)によって、この地域の新石器時代に関する情報は飛躍的に蓄積が進んだ。ギョベックリ・テペよりも時期的に古いチャクマックテペ遺跡の発掘成果を中心に、ギョベックリ・テペのような巨大遺跡が形成されていく過程について解説する。
6 11/19 タシュ・テペレル・プロジェクト(2) タシュ・テペレル・プロジェクトによって明らかになった、ギョベックリ・テペに匹敵する規模をもつカラハンテペ遺跡について解説し、それによって想定できるようになった当時の社会のあり方を考える。
7 11/26 タシュ・テペレル・プロジェクト(3) タシュ・テペレル・プロジェクトによって明らかになった、ギョベックリ・テペとほぼ同時期の遺跡であるサイブルチュやセフェールテペ、ギョベックリ・テペに後続する遺跡であるギュルジュテペについて概観し、ギョベックリ・テペがどのような形で終焉を迎えたのか解説する。
8 12/03 トルコの新石器時代の社会 これまでの講座の内容をまとめながら、ギョベックリ・テペのような遺跡を生みだした社会がどのような特徴をもち、それが明らかになったことによって狩猟採集から農耕牧畜に移行してく過程を、新たな視点からどのように解釈することができるようになったのか解説する。

講師紹介

三宅 裕
筑波大学名誉教授
1960年栃木県生まれ。筑波大学大学院、イスタンブール大学大学院、Ph.D.(イスタンブール大学)。専門分野は西アジア考古学。土器、銅冶金術などの古代の技術、乳利用を中心とする家畜飼育について。著書に『NHK3か月でマスターするMOOK 最新考古学でわかる古代文明㊤』『土器の考古学』『環境適応のホモ・サピエンス史:アジア狩猟採集民の視点』など。
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