ジャンル 日本の歴史と文化
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日本皇族史 「女王」と呼ばれた女性皇族たち
赤坂 恒明(元内モンゴル大学教授、早稲田大学中央ユーラシア歴史文化研究所招聘研究員)
| 曜日 | 金曜日 |
|---|---|
| 時間 | 10:30~12:00 |
| 日程 |
全5回
・10月30日 ~
12月04日 (日程詳細) 10/30, 11/13, 11/20, 11/27, 12/04 |
| コード | 730230 |
| 定員 | 30名 |
| 単位数 | 1 |
| 会員価格 | 受講料 ¥ 14,850 |
| ビジター価格 | 受講料 ¥ 17,077 |
目標
・日本の女性皇族である「女王」に関する基礎知識を把握する。
・天皇の周縁・外縁である皇族・皇胤の制度的変遷を具体的に知る。
・「女王」および皇族の身分を離れた元「女王」のうち、歴史上・文化上に注目される人々の事績を知る。
講義概要
昨年の秋講座は古代から近現代に至るまでの皇族の通史を取り上げましたが、今期は更に深めた内容として、特に「王/女王」の称号を帯びた女性皇族を紹介します。万葉歌人の額田王、平安時代の伊勢斎宮の女王たち、花山源氏(白川家)出身の擬制的な女王たち、江戸時代の将軍家・大名家等に嫁いだ女王たち、敗戦後に皇族の身分を離れた元「女王」で文化方面で活躍した、忘れられた旧皇族女性などの事績を明らかにすることに努めます。なお、某人工知能に日本史上有名な女性皇族「女王」を挙げるよう依頼したところ、歴史上でなく現代の三女王殿下を挙げただけで正答できませんでした。このように認知度が低い「女王」について総合的に検討します。
各回の講義予定
| 回 | 日程 | 講座内容 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 10/30 | 日本の女性皇族「女王」に関する基礎知識と、飛鳥時代から平安前期までの「王/女王」たち | 第一回では、まず、前近代の日本の皇族女性に関する基礎知識について、「内親王」と「女王」の区別や、「皇親」には列していない五世女王をはじめ、皇室制度の変遷を踏まえつつ確認します。ついで、代表的な万葉歌人である額田王、橘諸兄の姉妹で藤原房前の妻となった牟漏(むろ)女王、知人を殺害して刑事犯となった下級用務員の長野女王、歌謡「催馬樂(さいばら)歌」の大名人であった高級女官の広井女王など、平安前期までの「王/女王」たちの事績を紹介しつつ、当時における女王の実態に迫ることを試みます。 |
| 2 | 11/13 | 伊勢斎宮の女王たち | 古代から鎌倉時代末期まで、天皇の代替わりごとに占いで定められた未婚の皇族女性が、京都から伊勢に送られ、伊勢神宮に仕えて祈りを捧げました。彼女たち斎宮(伊勢斎王)は、天皇の女子である内親王に適任者がいない場合は、女王から選ばれました。斎宮となった女王のうち、徽子女王は三十六歌仙の「斎宮女御」として知られ、『源氏物語』の登場人物「六条御息所」のモデルになったともいわれ、済子女王は偃息(おそく)図『小柴垣(こしばがき)草紙』に描かれております。彼女たち、日本文学・芸術の方面から注目される伊勢斎宮の女王を紹介します。 |
| 3 | 11/20 | 褰帳女王:天皇の即位式に不可欠な、花山源氏(白川家)出身の擬制的な女王たち | 天皇の即位式において、天皇が着座した高御座(たかみくら)の南面の帳を左右にかかげ開くこと、また、その役を「褰帳(けんちょう)」と言います。記録上、天安二年(858)の清和天皇即位式から慶應四年(1868)の明治天皇即位式に至るまで、多くの女王が褰帳を務めました。褰帳女王は、平安末期以降、神祇伯を世襲して「王」号を世襲した花山源氏(白川家)の出身である女性(養子を含む)が、擬制的に「女王」を号して務めるようになりました。前近代における即位式の記録に残る、彼女たち褰帳女王の変遷について検討します。 |
| 4 | 11/27 | 将軍家・大名家などの名門に嫁いだ、江戸時代の女王たち | 江戸時代には、四親王家 ── 伏見宮、桂宮(もと八条宮、京極宮ほか)、有栖川宮(もと高松宮ほか)、閑院宮 ── 出身の女子の婚姻例は46例あり、配偶者の家格は、天皇・親王(4例)、五摂家(3例)、九清華(3例)、将軍家(4例)、御三卿(6例)、御三家(7例)、大大名(7例)、浄土真宗の准門跡(11例)、その他(1例。すなわち、越後国高田の瑞泉寺)です。系図の類では「女王」号で呼ばれている彼女たちのうち、注目すべき何人かを取り上げ、その事績を紹介します。 |
| 5 | 12/04 | 近代の女王 | 明治22年、皇室典範が制定され、皇室制度は一新し、非皇族と結婚した皇族女性は皇籍を離れることとなりました。敗戦後の昭和22年、新しい皇室典範の制定後、伏見宮系の皇族とその配偶者が一斉に皇籍を離れ、「女王」号を帯びた皇族は、昭和56年までの34年間、姿を消しました。昭和22年に皇籍を離れた もと女王のうち、朝香宮家出身の もと冨久子女王は、日本における女流SF作家第一世代のセミプロ作家「美苑(びえん)ふう」で、近年に至り、その文学的事績が再評価されつつあります。最終回では、近代の「女王」を紹介し、最後に、日本史上における「女王」について総括します。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆休講が発生した場合の補講日は12月11日(金)を予定しております。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30 までに公開します。インターネット上で 1 週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員・法人会員】授業動画の視聴方法(会員・法人会員向け)
【ビジター】授業動画の視聴方法(ビジター向け)
◆参考図書として、一般読者向けの拙著『「王」と呼ばれた皇族 古代・中世皇統の末流』(ISBN 978-4642083690. 吉川弘文館、2020年1月)があります。お読みいただければ理解に役立つものと思われます。また、学術論文集である拙著『前近代傍系皇族・皇胤研究』(ISBN 978-4909868169. 志学社、2025年6月)においても本講座の内容と関係する諸問題が検討されております。
講師紹介
- 赤坂 恒明
- 元内モンゴル大学教授、早稲田大学中央ユーラシア歴史文化研究所招聘研究員
- 千葉県野田市出身。早稲田大学大学院修了、博士(文学)。専攻分野は東洋史学。モンゴル帝国史を中心とする内陸ユーラシア史のほか、日本史の研究業績がある。日本史の著書に、『「王」と呼ばれた皇族』(吉川弘文館、2020年)、『前近代傍系皇族・皇胤研究』(志学社、2025年)がある。http://akasakatsuneaki.c.ooco.jp/




