ジャンル 現代社会と科学

早稲田校

元編集局長が解き明かすメディアと政治の深層と展望

  • 夏講座

菅沼 堅吾(東京新聞顧問、東京メトロポリタンテレビ社外取締役)

曜日 木曜日
時間 13:10~14:40
日程 全8回 ・07月02日 ~ 09月10日
(日程詳細)
07/02, 07/09, 07/23, 07/30, 08/20, 08/27, 09/03, 09/10
コード 120726
定員 31名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 23,760
ビジター価格 受講料 ¥ 27,324

目標

・激変する情報社会のリアルを知り、メディアリテラシーを高める
・政治とメディアの両面から、日本の行方への知見を深める
・メディアの舞台裏を知り、ニュースへの関心と理解を高める

講義概要

メディアの世界の深層部で今何が起きていて、日本の社会にどんな影響を与えているのか。長年、報道の世界の最前線で指揮を執ってきた講師がその経験と最新の知見に基づき、新聞を中心に権力を監視するジャーナリズムの使命や役割、課題、可能性について舞台裏も明かしながら考察する。SNSやAIの台頭により情報環境は大きく変化しており、主権者として必要なメディアリテラシーを高める講義になる。講師は政治の世界の舞台裏にも精通しており、メディアの影響力も絡めた多角的なアプローチにより、不確実性を増す日本の課題や行く末も展望する。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 07/02 客観報道という虚構 日々、多くの人が接しているニュースは、どうやって世の中に提供されているのか。SNS時代でもニュースの発信元の中心は新聞であり、その世界を中心に取材過程や記事の価値判断まで、全行程の舞台裏を明かす。特に報道内容や論評を左右する「編集意思」に焦点を当てる。
2 07/09 権力を監視する者たち ジャーナリズムの使命は、真実の追求と権力の監視にある。先の大戦への加担という歴史的な背景と、国民の知る権利に奉仕するという憲法上の位置付けがあるからだ。SNS時代となって、新聞やテレビが「オールドメディア」と呼ばれる中、権力監視の使命は果たして十分に機能しているのかを、深掘りする。
3 07/23 「3・11」世代の使命 東日本大震災と福島第一原発事故は「第二の敗戦」と呼ばれるほど衝撃的な出来事で、メディアや政治、社会のありように大きな影響を与え、新しいデモの形も生まれた。その「3・11」から15年が経過し、反省や教訓の風化が進む中、あの日々を経験した世代やメディア、政治の課題、役割を考察する。
4 07/30 リークとスクープの呪縛 政府に代表される権力側からは様々なリーク、情報操作が行われ、多くのメディアでは今もそれがスクープと呼ばれ、政府の広報機関の役割を担うことにつながっている。真のスクープとは何か。メディアと権力、そして国民との理想的な関係を解説しながら、情報を巧みに操る権力側の実像に迫る。
5 08/20 情報社会から情動社会へ 情報社会はSNS時代となって情で動く社会に変質し、選挙も政策ではなく人気や宣伝力がものをいう時代になった。誤情報や偽情報も情報空間にはあふれ、社会の分断、対立は強まるばかり。民主主義が危機に直面する中、日本の情動社会の現状と課題を分析しながら、時代に即したメディアリテラシーとは何かを探る。
6 08/27 コラムニストの流儀 講師は約3年間、論説委員として朝刊1面のコラム『筆洗』を担当していた。その経験を生かしてメディアの中で新聞だけが持つ社説やコラムの世界の舞台裏を明かしながら、読者との交流から行き着いた新聞の生き残りの方策を語る。経験談は実質的にはコラムなどの「文章講座」になる。
7 09/03 「8月のジャーナリズム」と憲法 新聞などメディアの究極の使命は本来、国に2度と戦争をさせないことにある。8月15日を中心に、戦争体験者の話を報道している意味もそこにあるが、体験者の高齢化など課題も多い。軌を一にして「平和国家」を象徴する憲法9条の改正を目指す政治の動きが活発化している。戦後81年の夏に「8月のジャーナリズム」と憲法の価値に着目する。
8 09/10 「新しい戦前」の現実 タモリさんが2022年12月末のテレビ番組で、来年は「新しい戦前」になると発言した。講師は安保法制が成立した2015年9月から「新しい戦前」が始まったと考えており、そこを起点に今日までの安保政策を検証しながら、「新しい戦前」がどこに向かっているのかを、不確実性を増す世界の情勢や世論の動向も分析しながら解き明かす。

備考

※講師都合により7/16は休講になります。補講は9/10に行います。

講師紹介

菅沼 堅吾
東京新聞顧問、東京メトロポリタンテレビ社外取締役
東京新聞(中日新聞東京本社)で政治部長、社会部長、論説委員(朝刊1面コラム「筆洗」担当)、編集局長、代表を務めた。2026年4月から一般社団法人・新聞力研究所の代表理事。主な著書に、編集局長時代の内幕を明かした「東京新聞はなぜ、空気を読まないのか」(中日新聞社)。
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