ジャンル 世界を知る
早稲田校
技術とアートの国スイス―時計・オルゴール・自動人形
踊 共二(武蔵大学教授)
| 曜日 | 金曜日 |
|---|---|
| 時間 | 15:05~16:35 |
| 日程 |
全6回
・07月03日 ~
08月21日 (日程詳細) 07/03, 07/10, 07/17, 07/24, 07/31, 08/21 |
| コード | 120314 |
| 定員 | 30名 |
| 単位数 | 1 |
| 会員価格 | 受講料 ¥ 17,820 |
| ビジター価格 | 受講料 ¥ 20,493 |
目標
・人口900万の小国スイスの成り立ちと強み、とくに自然環境、観光資源、機械工業を中心とした技術力、アートの創造性について俯瞰的に把握する。
・時計工業、オルゴール製造業、そして精密機械にして芸術作品でもある自動人形(オートマタ)のデザインおよび製作のスイス的な特徴について理解する。
講義概要
第1回の講義ではスイスという国の成り立ちについて短く説明し、内政、外交、文化の特徴をつかみます。第2回では時計・オルゴールなどの精密機械を含む機械工業について、また美術(現代アートを含む)のスイス的特徴について学びます。第3回目はスイスの時計工業の歴史と現在について考察します。第4回目はオルゴールについての探究です。第5回と第6回では、時計・オルゴールの技術を背景として生まれた自動人形(オートマタ)について論じ、日本の「からくり人形」との比較を行います。2回目から6回目までは数多くの具体例(名品、名作)をとりあげます。
各回の講義予定
| 回 | 日程 | 講座内容 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 07/03 | スイスの横顔 | ドイツ・フランス・オーストリア・イタリアという大国に囲まれたアルプスの山岳地帯に位置するスイス。なぜこうした場所に小さな独立国家が誕生したのか。その歴史と現状について解説します。 |
| 2 | 07/10 | 時計、オルゴール、オートマタ | スイスは豊かな自然を生かした農林業だけでなく金融業と観光業で有名ですが、それ以外に製薬業や機械工業が盛んです。時計、オルゴール、自動人形(オートマタ)は精密機械を製造する技術力を背景とし、芸術の分野の創造性に支えられて高度に発展して今日にいたります。第2回は、このことを俯瞰する授業です。 |
| 3 | 07/17 | 時計の国の過去と現在 | スイスが時計の国になった背景を近世の宗教改革・宗教戦争の時代の内政と外交に求め、時計工業の始まりとその拠点、世界的な評価の高まりと高級時計および普及品の製造と輸出について述べます。いわゆるクオーツ革命やAIブームの時代にも愛される伝統的で優美な「機械式」時計(手巻き、自動巻き)の内部機構と装飾について紹介します。 |
| 4 | 07/24 | 「とき」を告げる技術が生んだオルゴール | オルゴールのルーツは「とき」を告げる教会の鐘、複数の鐘を連打するカリヨンです。授業ではそれらと時計のメカニズムが結びついてシリンダー式のオルゴールが生まれ、技術的改良が加えられていく過程を検証します。名品を生みだしてきた工房(メーカー)についても紹介します。映像を流し、音色を聴いていただきます。 |
| 5 | 07/31 | 自動人形(オートマタ)の今昔 | オートマタは古代から存在しますが、機械式の時計の技術が行動に発達した18世紀以降スイスで作られたものが世界的に有名です。ジャケ・ドロの工房が製作した「文筆家」や「演奏家」のオートマタには「生命」が宿っているかのような印象を見学者たちに与えました。その技術は現在も継承されています。授業ではスイスで撮った名作の写真や映像をお見せします。 |
| 6 | 08/21 | スイスのオートマタと日本のからくり人形 | オートマタは外見が「人間そっくり」であることを追求する点でヒト型のロボット(アンドロイド)を先取りしています。一方、江戸時代に完成した「からくり人形」も八頭身である点ではオートマタに似ていますが、顔や手足はあくまで「人形らしさ」を保っています。しかしそれでも「人間らしさ」を感じさせます。その理由を考えるのがこの回の授業の目的の一つです。最後は全体のまとめです。機械をつくる技術の卓越性と芸術面の自由な創造性が結びついているのがスイス的な特質であることを再確認します。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆休講が発生した場合の補講日は8/19(水)を予定しています。
講師紹介
- 踊 共二
- 武蔵大学教授
- 1960年福岡県生まれ。早大文学部、同大学院で西洋史を専攻。博士(文学)。単著として『図説スイスの歴史』(河出書房新社)、『一冊でわかるスイス史』(河出書房新社)、『非暴力主義の誕生』(岩波新書)、『改宗と亡命の社会史』(創文社)、共著として『忘れられたマイノリティ―』(山川出版社)、編著として『アルプス文化史』、翻訳書としてスティーヴン・ノルト著『アーミッシュ全史』(明石書店)などがある。




