ジャンル 日本の歴史と文化

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長崎奉行所「犯科帳」から見る江戸時代のリアル

  • 春講座

松尾 晋一(長崎県立大学教授)

曜日 月曜日
時間 15:30~17:00
日程 全6回 ・05月11日 ~ 06月15日
(日程詳細)
05/11, 05/18, 05/25, 06/01, 06/08, 06/15
コード 710204
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・江戸時代の法治のしくみを理解する
・江戸時代の裁判記録である『犯科帳』から当時の社会の多面性を理解する
・江戸時代に生きた人々の生活感情や倫理観、価値観を知る

講義概要

『犯科帳』は長崎奉行所の判決記録で、現存するものは145冊に及びます。これには、寛文6年(1666)から慶応3年(1867)まで約200年間にわたる裁きが記録されており、江戸時代の法制史や社会史を知るうえで非常に貴重な資料です。本講座では、この史料を手がかりに江戸時代の法治のしくみを確認し、判決記録から事件を再現しながら、罪人の犯罪行動やその背景にある人間関係、さらには刑罰のあり方を読み解いていきます。また、対象となる長崎の都市社会の特質を見いだすとともに、江戸時代の法治の実態について改めて考察します。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 05/11 江戸時代における多元的支配構造と長崎の統治 江戸時代の日本社会では、現代とは異なり、徳川将軍家が幕府を開き全国を統治し、そのもとで将軍と主従関係を結んだ大名が各藩を治めていました。このほか、朝廷や寺社が支配した領地も存在しました。
このように支配の仕組みは多様であり、法の運用も一様ではありませんでした。ここでは、「犯科帳」が記録された長崎の支配構造について確認していきます。
2 05/18 「犯科帳」という史料 江戸時代の長崎は、幕府が直接支配する国際貿易港でした。その長崎を統治したのが、江戸から派遣された長崎奉行です。長崎奉行が詰めた長崎奉行所は行政の拠点であると同時に、法の拠点でもあり、現在の裁判所に相当する機能も備えていました。ここで下された判決の記録が「犯科帳」です。この史料がどのようなものなのか考えていきます。
3 05/25 現代社会と異なる社会に生きる人々 江戸時代の日本社会は現在と異なる社会システムでした。そのためこの時代に生きた人々の思想や価値観、家族観なども違いました。「犯科帳」に記録された事件を通して、当時の人々の暮らしや人間関係の様子を探っていきます。
4 06/01 事件から見えてくる社会構造と権力による統治戦略 支配者は統治を安定させようと試みます。しかし、その統治に抗い罪を犯す者たちもいます。彼らは身分差や人種差を越えて手を組み、犯罪に及ぶこともありました。そこで、結びつきを遮断することで犯罪を減らそうとする方策がとられることもありました。ここでは、権力が目指す統治の実現に向けた取り組みを探っていきます。
5 06/08 密貿易から見える長崎の都市社会 国際貿易港であった長崎では、規模の大小はあるものの、密貿易が盛んに行われていました。幕府は取り締まりの強化や厳罰化を試みて対処しましたが、密貿易は衰えることがありませんでした。「犯科帳」に残る事件のなかで最も多いのも、この密貿易です。利益を求めてあの手この手で行われた密貿易の実態から、当時の都市社会の実像に迫ります。
6 06/15 長崎から読み解く江戸時代の法と支配 江戸時代は、武士が政治権力を握って社会を統治しましたが、刑罰を設けることで秩序の維持を図りました。しかし、それでも犯罪は絶えることがありませんでした。本稿では、幕府の法治と長崎との関係から、その統治の現実を探っていきます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講は6月22日(月)を予定しています。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30 までに公開します。インターネット上で 1 週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員・法人会員】授業動画の視聴方法(会員・法人会員向け)
【ビジター】授業動画の視聴方法(ビジター向け)

講師紹介

松尾 晋一
長崎県立大学教授
1974年生まれ。九州大学大学院比較社会文化研究科博士課程単位取得退学。長崎歴史文化博物館研究員を経て、現在、長崎県立大学地域創造学部教授。博士(比較社会文化)。専攻は、日本近世史。
著書に『江戸幕府の対外政策と沿岸警備』(校倉書房、2010)、『江戸幕府と国防』(講談社選書メチエ、2013)、『江戸の犯罪録 長崎奉行「犯科帳」を読む』(講談社新書、2024)。
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