ジャンル 世界を知る
中野校
西欧食文化ヒストリー 料理・食材・宴席の世界を「生きた歴史」として知る面白さ!
大原 千晴(食文化ヒストリアン)
| 曜日 | 水曜日 |
|---|---|
| 時間 | 10:40~12:10 |
| 日程 |
全5回
・05月20日 ~
06月17日 (日程詳細) 05/20, 05/27, 06/03, 06/10, 06/17 |
| コード | 310309 |
| 定員 | 24名 |
| 単位数 | 1 |
| 会員価格 | 受講料 ¥ 14,850 |
| ビジター価格 | 受講料 ¥ 17,077 |
目標
・帝政ロシアの宮廷宴席と庶民に至るまでの喫茶習慣の大切さを知る
・地中海料理の原点たるワインとオリーブをめぐる文化の始原を知る
・様々な道具やモノや絵画を通して、食文化の変遷を探る方法を知る
・近世以前の教皇や修道士たちの、意外にも贅沢な食生活を知る
・女王クレオパトラの時代に至る古代エジプトの豊かな食文化を知る
講義概要
本講座では、「食卓と人々の生きた歴史」をテーマに、食文化の変遷を多角的に学びます。今期は、帝政ロシアの宮廷宴席と庶民に至るまで広まった喫茶習慣の大切さから始まり、地中海料理の基盤であるワインとオリーブが普及する歴史をたどり、食器・農具・絵画に映る当時の暮らし、近世以前の教皇や修道士など聖職者が意外にも贅沢な食を楽しんでいた様子、そして古代エジプト伝説の女王クレオパトラに至るナイルがもたらす古代エジプトの豊かな食文化まで、5つのテーマを扱います。豊富なビジュアルを盛り込んだ講師作成のオリジナル資料を用いて、楽しく食文化史を学びましょう。
各回の講義予定
| 回 | 日程 | 講座内容 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 05/20 | 帝政ロシアの宮廷宴席とサモワール | ピョートル大帝の時代から西欧文化に対して扉を開き始めたロシア宮廷は、女帝エカチェリーナ2世(在位1762-96)の時代に至ると、積極的にフランス宮廷ヴェルサイユの宴席文化を取り入れ始めます。この流れに貴族たちも従うことで誕生した帝政ロシアの宮廷宴席。それは華やかさの中に北国ロシアの伝統が織り込まれた興味深い世界です。一方、18世紀に入ると、貴族から農民の家庭に至るまで、サモワールを囲んでお茶を楽しむロシア独特の喫茶の文化が誕生します。上層市民のティー・パーティーから庶民のお茶まで、果たしてそれはどのような場であったのか。帝政ロシアを代表する2つの食文化の歴史をたどります。 |
| 2 | 05/27 | ワインとオリーブが生みだす地中海料理の源 | 「地中海料理」が1970年代肥満に悩むアメリカで注目されはじめて以降、一気にこの言葉が世界に広まっていきます。その誕生の地である地中海沿岸から黒海沿岸にかけての一帯には、非常に古くから文明が発達した地域が幾つもあります。当然その食文化は多様です。しかし、少なくとも「ワインとオリーブ」が共通基盤となってきたことは間違いありません。では、ワインとオリーブは、どのような歴史的な経緯を経て、地中海文化圏の食の共通基盤となっていったのでしょうか。地中海を囲む大地の恵みの源を探ります。 |
| 3 | 06/03 | モノ(食器や台所用具や農具)と絵画から探る食文化史 | 「モノは社会を映し出す鏡であり、そこには作られた時代の社会状況が反映されている」。あるモノが誕生し普及し、やがて忘れ去られていく。その背景に、どのような社会の変化が秘められているのか。同じ視点で「食」をめぐる様々な絵画を読み解いてみると、そこに何が見えてくるのか。食文化の歴史の中でも「これっ!」 と思われるモノと画像を選んで、そこに映し出される食をめぐる人間社会の様々な断面をご紹介します。 |
| 4 | 06/10 | 法王様と修道士たちの意外にも贅沢な食卓 | 中世から近世初頭にかけて、法王庁(教皇庁)と修道院は、欧州社会に大きな影響力を持っていました。では、この2つの組織を運営していた法王様と修道士たちは、日常どのような食生活を送っていたのか。「神への祈りに身を捧げる聖職者たち」は「質素な食事の毎日」だったのか。法王庁(教皇庁)のキッチンは当時欧州でも、その規模と設備共に最上級に立派なものでしたし、そこから送り出される料理の水準も高かった。特に年間百日を越す断食日(肉食忌避日)は、凝った魚料理を中心に日常よりも贅沢な食事を楽しむ機会となっていました。一部修道院の豊かな食も含めて、その興味深い実像に迫ります。 |
| 5 | 06/17 | クレオパトラと豊穣なる古代エジプト食文化 | クレオパトラ7世(BC.69-30)は、古代エジプト・プトレマイオス朝(BC.305-30)最後のファラオであり、女王として様々な伝説に包まれた存在です。その饗宴の記録が残る宮廷の食生活はいかなるものだったのか。女王が暮らした地中海沿岸屈指の大都市アレキサンドリアの人々はどのような食生活を送っていたのか。さかのぼって歴代のファラオの墓所に残された遺物や壁画やパピルス文書、とりわけツタンカーメン王の墓所に残された品々から、どのような食文化の存在を知ることができるのか。ナイル川が育む農産物、地中海のシーフード、養蜂による蜂蜜、そして、異国からのスパイスに至るまで、その豊穣なる食の世界を探訪します。 |
講師紹介
- 大原 千晴
- 食文化ヒストリアン
- 2017年より本講座を担当。早稲田大学法学部卒業。過ぎ去りし時代の料理・食材・宴席・食卓儀礼・農漁業という食をめぐる果てしなく広い世界。これを「人々の生きた歴史」として再現し、そこに秘められた現代社会とのつながりを発見する。この目標に一歩でも近づくことを目指して、毎回多数の歴史的な絵画や写真を提示しながら講義を進めます。著書に『アンティークシルバー物語』(主婦の友社)、『名画の食卓を読み解く』(大修館書店)等。




