ジャンル 人間の探求

早稲田校

宗教と社会の現在―神なき時代を生きる

  • 春講座

奥井 智之(亜細亜大学教授)

曜日 火曜日
時間 13:10~14:40
日程 全8回 ・04月21日 ~ 06月16日
(日程詳細)
04/21, 04/28, 05/12, 05/19, 05/26, 06/02, 06/09, 06/16
コード 110518
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 23,760
ビジター価格 受講料 ¥ 27,324

目標

・「宗教とは何か」について、参加者が自分なりの見取り図を得る。
・宗教が、いまも多くの人々の生活の根幹を支えていることを知る。
・「神なき時代」を生きることの固有の困難を、実例を通して学ぶ。

講義概要

わたしたちは、今日、宗教がかつてよりも社会的な影響力を失いつつある時代——「神なき時代」——を生きている。それは、わたしたちに固有の課題を突きつけているというのが本講の関心である。この実践的な課題の探究に向けて、本講では「宗教とは何か」について、社会学的な思索を展開していく。各回の主題は「宗教」「教団」「儀礼」「政治・経済」「藝術」「スポーツ」「生と死」「新しい宗教」である。それらを、たんに学問的な主題として講じるのではなく、いまを生きる人々の課題として扱うのが本講の姿勢である。信仰をもつ人々にとっても、必ずしもそうでない人々にとっても、何がしかの「学び」があるような講義を行うつもりである。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/21 宗教の現在 宗教現象──たとえば「神」の概念──は、「社会の産物」であるとの社会学の立場を提示するとともに、宗教が、今日おかれている社会的な状況を概観する。本講全体の概説。
2 04/28 教団の現在 「教団のない宗教はない」との社会学の見地に立って、宗教と教団が密接不可分の関係にあることを、事例を通して確認する。その上で、社会的な結合の現在について探究する。
3 05/12 儀礼の現在 宗教的な儀礼は、さまざまな場面で人々の生活習慣の形成に大きな影響を及ぼしている。そのことを具体的な事例を通して考察した上で、社会的な儀礼の現在について解説する。
4 05/19 政治・経済の現在 政治と経済の論理には、ともに宗教の論理が巧妙に隠されている。その論理を解明するとともに、政治と経済が、現在いかなる様相の下にあるかを、社会学の立場から論評する。
5 05/26 藝術の現在 藝術は、宗教に起源をおくのみならず、いまでも宗教的な結合を具現している。そのことを古今東西の事例を通して確認するとともに、藝術の現在を社会学の立場から把握する。
6 06/02 スポーツの現在 スポーツもまた、藝術と同じく、宗教に起源をおくとともに、宗教的な結合の上に存立している。そのことを各種の事例を通して確認するとともに、スポーツの現在を考察する。
7 06/09 生と死の現在 生と死は、宗教的な言説の中心的な主題である。宗教が、学問とは別個に、それにどうアプローチするかを中立的に把握した上で、生と死の現在について、社会学的に思索する。
8 06/16 新しい宗教の現在 「神なき時代」としての現代が、宗教一般にとって不毛の地である一方で、そこにたえず「新しい宗教」が登場する余地のあることを両面的に提示する。本講全体のまとめの回

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆毎回、紙媒体の講義資料を配付の予定です。

講師紹介

奥井 智之
亜細亜大学教授
社会学者。奈良県生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。多数の社会学の概説書の執筆や翻訳に従事するとともに、各種の主題について独自の社会学的思索を展開している。著書:『社会学 第2版』『社会学の歴史』『宗教社会学』(東京大学出版会)、『プライドの社会学』(筑摩選書)、『日本問題』(中公新書)、『アジールとしての東京』『恐怖と不安の社会学』(弘文堂)など。訳書:Z. バウマン著『社会学の考え方 第2版』『コミュニティ』、R. L. ハイルブローナー『入門経済思想史』(ちくま学芸文庫)など。趣味は、庭仕事(とくに椿の栽培)とお能。奈良市観光大使。
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