ジャンル 人間の探求
早稲田校
哲学史から解き明かす現象学 デリダの1963年フッサール講義原稿を手がかりとして
長坂 真澄(早稲田大学教授)
| 曜日 | 木曜日 |
|---|---|
| 時間 | 10:40~12:10 |
| 日程 |
全10回
・04月02日 ~
06月11日 (日程詳細) 04/02, 04/09, 04/16, 04/23, 05/07, 05/14, 05/21, 05/28, 06/04, 06/11 |
| コード | 110502 |
| 定員 | 30名 |
| 単位数 | 2 |
| 会員価格 | 受講料 ¥ 29,700 |
| ビジター価格 | 受講料 ¥ 34,155 |
目標
・フッサール現象学とその後継者による受容の歴史を辿る。
・現象学が直面する様々な問いを明らかにする。
・問いを複数の論点から吟味する。
講義概要
20世紀ドイツの哲学者フッサールによって創始された現象学は、21世紀の今日、多く言語に翻訳され、多様な発展を遂げている。本年度の本講座では、20世紀のフランスの哲学者デリダによる1963年の二つのフッサール講義(「現象学、目的論、神学:フッサールの神」、「フッサールの『デカルト的省察』第五省察)(『同から他へ』、Seuil, 2024)が論じる現象学の諸概念を吟味しつつ、現象学が対峙する諸問題を読み解く。デリダによる、カントとフッサールの諸概念の比較、フィンクやシュッツによるフッサール批判の吟味を含む。
各回の講義予定
| 回 | 日程 | 講座内容 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 04/02 | 序論 | 本年度の本講義で主題となる現象学の基本的概念を概説する。 |
| 2 | 04/09 | 第一講第一回(1963年2月5日)より | フッサールが「射影」の概念を説明するために例示的な限界概念として召喚する「神」の概念(『イデーンI』)に着目しつつ、カントとフッサールの認識論的枠組みの違いをデリダとともに確認する。 |
| 3 | 04/16 | 第一講第二回(1963年2月12日)より | カントにおける時間、空間、知的直観の概念を概説した上で、なぜフッサールはカントを批判するのか、またその批判の前提となっているのは何なのかをデリダとともに考察する。 |
| 4 | 04/23 | 第一講第三回(1963年2月19日)より | フッサールにおいて単なる限界概念として召喚されるのではない神の概念を確認する。そのため、形相的還元と超越論的還元について概説した上で、デリダとともに、二つの「内在における超越」に着目する(「我」と「神」)。 |
| 5 | 05/07 | 第一講第四回(1963年2月26日)より | フッサールが「カント的意味における理念」と名付ける概念のいくつかの例(物、体験流、理念化)をデリダとともに辿る。フッサールにおける可能無限の概念を確認した上で、超越論的歴史として捉えられる神について概説する。 |
| 6 | 05/14 | 第二講第一回(推定1963年2月26日)より | 『デカルト的省察』第五省察を中心に、フッサールの現象学がいかに独我論と対峙し、間主観性の現象学への道を模索するかをデリダとともに確認する。 |
| 7 | 05/21 | 第二講第二回(1963年3月2日)より | 身体(生きた体)でありかつ物体でもある自己の体と他者の体に着目しつつ、フッサールにおける他者への自己移入の概念が提起する問題をデリダとともに、また、デリダが読解するフィンクとともに、考察する。 |
| 8 | 05/28 | 第二講第三回(1963年3月16日)より | デリダとともに、二段階の超越論的還元を確認し、フッサールの語るエイドス・エゴを捉えた上で、フッサールが他者をすでに前提しているのではないかとのデリダの指摘について考察する。また、同様の問題を提起するシュッツのフッサール批判をデリダとともに分析する。 |
| 9 | 06/04 | 第二講第四回(1963年4月20日) | 客観世界の生起に伴う三つの段階(他者の構成、客観世界、モナドの共同体)を確認する。原創設、類比的統握の概念を確認した上で、デリダとともに、シュッツがフッサールに提出する問い(私と他者の体の非類似性)を確認する。 |
| 10 | 06/11 | 第二講第五回(1963年5月4日)より | フッサールの語る「超越論的経験」を確認した上で、現象学が迂回することができない言語の問題と形而上学の問題をデリダとともに考察する。 |
講師紹介
- 長坂 真澄
- 早稲田大学教授
- 博士(哲学、フランス、トゥールーズ大学)。専門分野は独仏現象学および宗教哲学。早稲田大学にて西洋哲学の授業を担当。書籍等著作物として『リクール読本』、『レヴィナス読本』(ともに共著、法政大学出版局)、『デリダのハイデガー講義を読む』(共著、白水社)がある。




