ジャンル 世界を知る

早稲田校

教養としての中世キリスト教史 西洋中世の宗教と社会

  • 春講座

藤崎 衛(東京大学教授)

曜日 金曜日
時間 10:40~12:10
日程 全10回 ・04月03日 ~ 06月12日
(日程詳細)
04/03, 04/10, 04/17, 04/24, 05/08, 05/15, 05/22, 05/29, 06/05, 06/12
コード 110316
定員 36名
単位数 2
会員価格 受講料 ¥ 29,700
ビジター価格 受講料 ¥ 34,155

目標

・西洋中世の社会・文化・宗教を歴史学的に理解する。
・中世キリスト教と社会がどのように関わっていたかについての洞察力を身につける。

講義概要

修道制、芸術、異端問題、煉獄思想などキリスト教の多様な側面に光をあて、それらがヨーロッパの社会構造に与えた影響を読み解きます。西洋社会を深く理解するためには、宗教的観念と日常生活が密接に絡み合っていた中世世界の基盤を知ることが不可欠です。全10回でキリスト教と社会の関わりについて、基本的なトピックを取り上げて体系的に学びます。歴史と文化の連続性を見通す視点を養い、現代社会を理解する手がかりも得られる内容です。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/03 修道制の世界(1):中世初期のベネディクト戒律 ヨーロッパの修道制の根幹をなすといってよいヌルシアのベネディクト(ベネディクトゥス)が定めた戒律を読み解き、中世初期の社会と修道制の関係を明らかにします。
2 04/10 修道制の世界(2):中世後期の托鉢修道会 都市の発展によって新しいタイプの修道会が誕生しました。托鉢をしつつ中世後期の社会で托鉢修道会が果たした独自の役割を考察します。
3 04/17 巡礼:聖性と旅 さまざまな宗教にみられる巡礼ですが、キリスト教においてはどのように変遷したのか、中世カトリック圏の事例を取り上げます。十字軍にも関係してくるトピックです。
4 04/24 聖堂をよみとく(1):ロマネスク 中世中期になると、巡礼の影響のもとに、古代のバシリカ様式とは異なる新しいタイプの聖堂建築が出現します。その建築的な特徴を確認しながら当時の社会を理解します。
5 05/08 聖堂をよみとく(2):ゴシック 都市社会の発展とともに壮麗なゴシック様式の聖堂がヨーロッパ各地にそびえたつようになりました。その建築的な特徴とそれらが出現した社会的な背景を解説します。
6 05/15 異教と迷信:ヨーロッパのキリスト教化 キリスト教化がスムーズに進んだかにみえる中世のヨーロッパ社会には、実はキリスト教以前に信じられていた異教的な要素が迷信として長らく残存していました。当時の記録を紹介して、中世ヨーロッパ人のリアルな心性にせまります。
7 05/22 異端と社会(1):ドナトゥス派 古代北アフリカで広く浸透したドナトゥス派とはどのような教えを信奉していたのか、「人効論」「事効論」をキーワードとして、その特徴と後世への影響について考察します。
8 05/29 異端と社会(2):カタリ派 東方由来とも言われるカタリ派は12、13世紀頃の南フランス社会で広く受け入れられていました。なぜその教えが広まったのか、また主流派の教会はどのように対処したのでしょうか。
9 06/05 「神の平和」:封建社会と騎士層 公権力が弱体化し、社会秩序が乱れた時代に、平和と秩序の回復を求める運動が教会主導で展開されます。西洋中世における暴力と平和を考えるためのよい事例研究となります。
10 06/12 煉獄の誕生:中世人の生と死 カトリックに独特な思想である煉獄とは何かについて考察します。死後の問題が切実であったことは当然ですが、天国とも地獄とも異なる「第三のあの世」の思想が中世のカトリック圏で生み出された経緯をたどってみましょう。

講師紹介

藤崎 衛
東京大学教授
1975年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。東京大学助教、茨城大学准教授、上智大学准教授、東京大学准教授を経て2024年4月より現職。専門は西洋中世史。とくに中世ローマ教皇庁の制度や文化を研究対象とする。著書に『中世教皇庁の成立と展開』(八坂書房、地中海学会ヘレンド賞)、『ローマ教皇は、なぜ特別な存在なのか』(NHK出版)、訳書に『中世教皇史』(八坂書房)、『地中海と人間』(藤原書店)など。『300点の写真とイラストで大図解 世界史』『Time in Maps 地図に刻まれた時間』(ニュートンプレス)の監訳者。高校世界史教科書『世界史探究』(東京書籍)の執筆者。
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