ジャンル 文学の心
早稲田校
松本清張を読む
高橋 敏夫(早稲田大学名誉教授、文芸評論家)
| 曜日 | 火曜日 |
|---|---|
| 時間 | 13:10~14:40 |
| 日程 |
全5回
・05月19日 ~
06月16日 (日程詳細) 05/19, 05/26, 06/02, 06/09, 06/16 |
| コード | 110156 |
| 定員 | 30名 |
| 単位数 | 1 |
| 会員価格 | 受講料 ¥ 14,850 |
| ビジター価格 | 受講料 ¥ 17,077 |
目標
・松本清張が創出した社会派ミステリーの意義をたしかめる。
・各作品がどのように人と社会と時代にむきあったかを確認する。
・松本清張のように「何故だろう」という問いを日々の生活にむける。
講義概要
松本清張がこの混乱と戦争の時代に大々的に復活しています。松本清張は、人と社会の暗い秘密をさぐりあて、それを暴露し、告発しつづけました。今回精読するのは次の5作品です。売れっ子カメラマンの「何故だろう」という疑問から始まる『影の地帯』。一人の検事の個人的な調査がついに政治の暗部にとどく『草の陰刻』。若い会社員がある日不似合いな男女と出会う『花実のない森』。家庭の秘密を外からの目が容赦なく暴いていく『高台の家』。江戸を舞台に岡っ引と若い旗本が巨大権力に抗う『鬼火の町』。………テキスト指定はしませんが、文庫本等が手に入りましたらぜひそれぞれの作品を読んでおいてください。
各回の講義予定
| 回 | 日程 | 講座内容 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 05/19 | 売れっ子カメラマンの「何故だろう」という疑問から始まる――『影の地帯』を精読する | 活躍中の若手カメラマンの、飛行機の中で始まった「何故だろう、何故だろう」という問いの連鎖は、やがて政界汚職の闇にとどく。「この平和の奥に、まだまだ見えない黒い影が傲慢に存在し、それが目に見えないところから、現代を動かしているのだ」。 |
| 2 | 05/26 | 一人の検事の個人的な調査がついに政治の暗部にとどく――『草の陰刻』を精読する | 松山地方検察庁杉江支部の庁舎が燃え、事務官の一人が焼死した。事件を調査した瀬川良一検事のうしろめたさは、どちらとも判別のつかぬ出火の原因を、疑いの強い「放火」にしないで、「失火」に決定したことだった。瀬川の個人的で執拗な調査が始まる――。 |
| 3 | 06/02 | 若い会社員がある日不似合いな男女と出会う――『花実のない森』を精読する | 【詳細】独身会社員の梅木隆介は、買ったばかりの車でドライブ中、くたびれた中年男の浜田と、妖しいまでに美貌の女に請われて乗せた。魅せられた梅木は謎の女を追うが、女の周囲で浜田をはじめ殺人事件が相次ぐ。いったい女は何者か。 |
| 4 | 06/09 | 家庭の秘密を外からの目が容赦なく暴いていく――『高台の家』を精読する | 南麻布にある深良英之輔の豪邸には、糖尿病で苦しむ夫を看病する妻宗子、交通事故死した息子英一の妻幸子の三人が暮らす。英一の遺した蔵書を借りに訪れる学者の山根辰雄の眼から、惨劇に向かって突っ走る深良家が描かれる。 |
| 5 | 06/16 | 江戸を舞台に岡っ引と若い旗本が巨大権力に抗う――『鬼火の町』を精読する | 松本清張は社会派推理小説の先導者であるとともに、短篇から長篇まで、従来の常識をくつがえす数多くの歴史時代小説の旺盛な書き手でもあった。本作は江戸を舞台として弱い者が力をあわせて権力に抗する活劇編といってもよい。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆テキスト指定はしませんが、文庫本などが手に入りましたらぜひそれぞれの作品を読んでおいてください。
講師紹介
- 高橋 敏夫
- 早稲田大学名誉教授、文芸評論家
- 1952年香川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、同大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。早稲田大学文学部・大学院文学研究科教授を経て、現在、早稲田大学名誉教授。日本近現代文学研究。『松本清張 「隠蔽と暴露」の作家』(集英社新書)、『藤沢周平 負を生きる物語』(同)、『井上ひさし 希望としての笑い』(角川新書)、佐高信との長篇対談など多くの著作がある。




