ジャンル 世界を知る

早稲田校

ヨーロッパの複合国家―中近世からフランス革命まで

  • 冬講座

岩井 淳(静岡大学名誉教授)

曜日 水曜日
時間 13:10~14:40
日程 全8回 ・01月07日 ~ 03月04日
(日程詳細)
01/07, 01/14, 01/21, 01/28, 02/04, 02/18, 02/25, 03/04
コード 140311
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 23,760
ビジター価格 受講料 ¥ 27,324

目標

・ヨーロッパ史の流れを中世からフランス革命まで探究する。
・ヨーロッパ近世の特色を複合国家という観点から考察する。
・近世から近代への移行を宗教・経済・政治・軍事から解明する。

講義概要

ヨーロッパ史研究の流れは21世紀になってから大きく転換し、かつてのような主権国家から国民国家への発展という単純な見方に対して疑いの目が向けられています。本講座では、中世の分権的なシステムから始め、近世のドイツ、スペイン、フランス、オランダ、イギリスなどで存在した地域的特色に注目し、宗教・経済・政治・戦争といった多方面からヨーロッパの歴史を再解釈します。そこでは、複合国家、封建制、宗教改革、大航海時代、三十年戦争、ピューリタン革命、産業革命、フランス革命などを中心テーマとして取り上げ、皆さんが学校で習ったのとは異なるヨーロッパ史像を提示します。どうぞご期待ください。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 01/07 ヨーロッパの複合国家と時代区分 ヨーロッパの中世、近世、近代、複合国家、主権国家、国民国家、地域、広域秩序、EU統合(テキストの「はしがき」、序章)
2 01/14 ヨーロッパ中世の封建制 ゲルマン人の大移動、西ローマ帝国の滅亡、フランク王国、カール大帝の戴冠、奴隷制、荘園制、封建制、中世の農業革命
3 01/21 ヨーロッパ近世の社会と宗教改革 ルターの宗教改革、九五ヶ条の論題、信仰義認説、カルヴァンの宗教改革、救済予定説、宗教戦争、ユグノー戦争、ネーデルラント独立戦争(テキストの第1章)
4 01/28 ヨーロッパ近世の経済と大航海時代 重商主義、貿易差額主義、価格革命、農村工業、毛織物工業、プロト工業化、ヴァスコ・ダ・ガマ、コロンブス、マゼラン、帝国建設(テキストの第2章、第3章)
5 02/04 三十年戦争とウェストファリアの「神話」 イタリア戦争、カール5世、ハプスブルク家、ヴァロア家、軍事革命、常備軍、官僚制、神聖ローマ帝国、ウェストファリア条約、主権国家(テキストの第4章、第5章)
6 02/18 ピューリタン革命と複合国家 イングランド、スコットランド、アイルランド、ウェールズ、エリザベス1世、ジェイムズ1世、チャールズ1世、ピューリタン、クロムウェル(テキストの第10章、第11章)
7 02/25 イギリスの商業革命と産業革命 名誉革命、財政革命、財政軍事国家、イギリスの商業革命、英仏戦争、奴隷貿易、綿工業、鉄鋼業、蒸気機関車、蒸気船(テキストの第12章、第14章)
8 03/04 ヨーロッパの啓蒙思想とフランス革命 ジョン・ロック、ヴォルテール、ジャン・ジャック・ルソー、フリードリヒ大王、大西洋革命、全国三部会、国民会議、人権宣言、複合革命(テキストの第15章、第16章)

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆本講座は2025年度春学期の同名講座に、新たな知見を交えて実施します。
◆ヨーロッパの社会や文化に興味を持っている方、大歓迎です。

テキスト

テキスト
岩井淳『ヨーロッパ近世史』(筑摩書房(新書))(ISBN:978-4480076373)

講師紹介

岩井 淳
静岡大学名誉教授
岐阜県生まれ。長年、静岡大学人文社会科学部で研究と教育に従事しました。専門分野はイギリス近世・近代史で、『千年王国を夢みた革命』『ピューリタン革命と複合国家』『ピューリタン革命の世界史』『ヨーロッパ近世史』といった著作があります。最近は、フランス革命との比較史やヨーロッパ近世史に関心を広げています。
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