ジャンル 人間の探求

中野校

ウィトゲンシュタインと20世紀の哲学

  • 秋講座

中村 昇(中央大学教授)

曜日 月曜日
時間 15:05~16:35
日程 全5回 ・10月20日 ~ 12月01日
(日程詳細)
10/20, 10/27, 11/10, 11/17, 12/01
コード 330527
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 14,850
ビジター価格 受講料 ¥ 17,077

目標

・ウィトゲンシュタインの哲学を理解する。
・20世紀に活躍した哲学者たちとウィトゲンシュタイン哲学との関係を理解する。

講義概要

ウィトゲンシュタインという哲学者は、どのようなことを言ったのか、ということを軸に据えて講義は進行します。とくに後期の『哲学探究』『確実性の問題』という著作を中心に説明していきたいと思います。それと同時に、20世紀を席巻した「言語論的転回」についても説明し、ソシュール言語学についても言及したいと思います。さらに、同時期の哲学者たち、ハイデガー、レヴィナス、デリダ、ドゥルーズなどとウィトゲンシュタインとの関係にも焦点を当て、かなり深く探っていきます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 10/20 ウィトゲンシュタインと「言語論的転回」 フレーゲに始まった「言語論的転回」とソシュールによる言語観の革命を説明します。そして、それら二つの革命とウィトゲンシュタインの言語観が、どのように関係するのかということを考えます。
2 10/27 ウィトゲンシュタインとデリダ まったく異なる哲学的伝統に属しているウィトゲンシュタインとデリダが、最終的な言語観においては、かなり近似しているということを示したいと思います。デリダが、その恐ろしいほどの哲学的切れ味を示した「デリダーサール論争」にも触れます。
3 11/10 ウィトゲンシュタインとハイデガー 「20世紀最大の哲学者」といわれているウィトゲンシュタインとハイデガーは、その哲学の内容において関係があるのか、あるいは、無関係なのか、ということを探ります。ハイデガー哲学についても、説明したいと思います。
4 11/17 ウィトゲンシュタインとレヴィナス この、まったく異質の二人の哲学者は、しかしながら、言語に対する考え方で交錯しています。その不思議な交錯の仕方を考えてみたいと思います。「語りえないものについては沈黙する」ウィトゲンシュタインと「語りえないものについて過剰に語る」レヴィナスについて考えます。
5 12/01 ウィトゲンシュタインとドゥルーズ ウィトゲンシュタインを「哲学の暗殺者」といって、名指しで批判したドゥルーズのいう「哲学」とは何か。そして、本当にウィトゲンシュタインは、「哲学の暗殺者」なのか、考察します。ホワイトヘッドやベルクソンという哲学者についても触れてみたいと思います。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆参考図書:中村昇著『ウィトゲンシュタイン、最初の一歩』(亜紀書房)

講師紹介

中村 昇
中央大学教授
長崎県生まれ。専門分野は哲学。中央大学の学部、大学院で哲学を教えている。『ウィトゲンシュタイン、最初の一歩』(亜紀書房)『ウィトゲンシュタイン『哲学探究』入門』(教育評論社)『落語哲学』(亜紀書房)などがある。

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