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バレエ芸術の源流「バレエ・リュス」と「バレエ・スエドワ」 現在のバレエはこの2つのバレエ団からはじまった
芳賀 直子(舞踊史研究家、大正大学客員教授)

曜日 | 火曜日 |
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時間 | 19:00~20:30 |
日程 |
全6回
・09月30日 ~
11月11日 (日程詳細) 09/30, 10/07, 10/14, 10/28, 11/04, 11/11 |
コード | 730402 |
定員 | 30名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 17,820 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 20,493 |
目標
・バレエの歴史の概要を知り、現在のバレエの源流としてのバレエ・リュスとバレエ・スエドワそれぞれの活動についての知識を獲得する。
・現在のバレエのみならず、美術、音楽など多芸術を更に深く、楽しみ受容することができるようになる。
講義概要
現在のバレエの源流をたどるとバレエ・リュスとバレエ・スエドワに行き着きます。バレエを芸術として再生させたバレエ・リュス、コンテンポラリー作品や民族舞踊まで広くバレエと等価値としたバレエ・スエドワは現在のバレエを知る上で欠かせない存在です。今年はバレエ・スエドワの解散100周年でもあります。どちらも日本のバレエ史にとっても大きな足跡を残しています。日本初の全幕バレエ『白鳥の湖』を手掛けた藤田嗣治の初のバレエ仕事はバレエ・スエドワでした。二つのバレエ団の活動、バレエ・スエドワを創設したスウェーデン貴族ロルフ・ド・マレによる世界初のバレエ・コンクールやダンス・アーカイヴについてご紹介します。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 09/30 | バレエ・リュス、バレエ・スエドワ誕生までのバレエについて | バレエ・リュスとバレエ・スエドワについて知るために、その前のバレエ史をご紹介します。バレエ・リュス誕生前夜のバレエ状況を知ることでバレエ・リュス登場の衝撃、続くバレエ・スエドワの斬新さについてご理解いただけると思います。 |
2 | 10/07 | バレエ・リュスを結成するまでのセルジュ・ド・ディアギレフ、そして第1回公演 | バレエ・リュスはロシア貴族セルジュ・ド・ディアギレフ(セルゲイ・ジャーギレフ)によって結成されたバレエ団です。ディアギレフがバレエ・リュスを結成するまでの活動をご紹介します。それを知ることで、バレエ・リュスの方向性、目指した地平が見えてきます。 |
3 | 10/14 | バレエ・リュスの活動、その解散まで | バレエ・リュスは1909〜1929年まで存在したバレエ団です。その活動は第一次世界大戦をはさんだ激動の時代で、世界の変化に伴い、バレエ団の在り方、作品も多きく変化しました。その変化を作品、メンバーの変遷、状況とあわせてご紹介いたします。登場する芸術家を見ただけでもその活動の豊かさが伝わるでしょう:ワツラフ・ニジンスキー、レオニード・マシーン、ジョルジュ・バランシン、イーゴリ・ストラヴィンスキー、セルゲイ・プロコフィエフ、レオン・バクスト、パブロ・ピカソ、マリー・ローランサン、ジョルジュ・ブラック、モーリス・ユトリロ、ココ・シャネル、アンドレ・ドラン、アンドレ・ボーシャン、ジョルジョ・デ・キリコ、ジョルジュ・ルオー等々 |
4 | 10/28 | バレエ・スエドワを結成するまでのロルフ・ド・マレ、第1回公演まで | バレエ・スエドワはスウェーデン貴族ロルフ・ド・マレによって結成されたバレエ団です。マレがバレエ・スエドワを結成するまでの活動を紹介します。その活動はバレ・スエドワの基礎ともなった事がお分かりいただけると思います。 |
5 | 11/04 | バレエ・スエドワの活動、その解散まで | バレエ・スエドワは1920〜1925年まで存在したバレエ団です。期間はバレエ・リュスに比べると短いのですが、活動は当時「今はバレエ・リュスの時代ではなく、バレエ・スエドワの時代だ」とまで言われたほど注目されていたものでした。映画監督ルネ・クレールにバレエの一部としての映像制作を依頼し上演したり、ジャズや黒人芸術を積極的にバレエに取り入れたり、スウェーデン、タイやトルコの民族舞踊も積極的に舞台に取り入れるなど新しい方向性を打ち出しました。参加した芸術家の顔ぶれを見るだけでもその活動の多彩さが伝わるのではないでしょうか:フェルナン・レジェ、ジャンヌ・ランバン、ニルス・ダルデル、藤田嗣治、フランシス・ピカビア、ルネ・クレール、ジャン・コクトー |
6 | 11/11 | バレエ・スエドワの解散後のロルフ・ド・マレの活動〜世界初のバレエ・アーカイヴ&世界初のバレエ・コンクール〜 | バレエ・スエドワは1925年に解散しますが、ロルフ・ド・マレの活動はその後も続きました。バレエ・リュスの本拠地としてパリ、シャンゼリゼ劇場を借りていた彼は、そこでジョゼフィン・ベーカーのデビュー公演も手掛けています。また1931年には世界初の国際バレエアーカイヴを創設、その主宰で世界初のバレエ・コンクールを創設。その後の第二次世界大戦に阻まれた開催は全4回で終了したものの、世界初のコンクールの内容は豊かで、審査の基準や審査員など現在の視点から学ぶべき点も多そうです。あまりにも知られていない重要なマレの活動についてご紹介いたします。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆8/30(土) 11:00より本講座の無料体験講座を実施します。
◆無料体験講座お申込みはこちらから。
>https://www1.ex-waseda.jp/online/ 「無料体験講座」をクリックし、「絞り込み」をクリックしてください。
◆休講が発生した場合の補講は、11月18日(火)を予定しています。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず
「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30 までに公開します。インターネット上で 1 週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員・法人会員】授業動画の視聴方法(会員・法人会員向け)
【ビジター】授業動画の視聴方法(ビジター向け)
講師紹介
- 芳賀 直子
- 舞踊史研究家、大正大学客員教授
- バレエ・リュスの論文で明治大学演劇学専攻博士前期課程卒業(修士号取得)。専門はバレエ・リュ ス、バレエ・スエドワ。書籍、プログラム、機内誌等の執筆のみならず、講義、講演の人気も高い。展覧会企画、監修なども手がけ、近年ではアーティゾン美術館「パリ・オペラ座〜芸術の殿堂〜」展ダンス・イヴェント、青森県立美術館バレエ『アレコ』でダンス・ドラマトゥルクを担当するなど芸術としてのバレエをめぐって幅広い活動を展開している。一般社団法人日本バレエ・リュス&バレエ・スエドワ協会理事。著書に『バレエ・ヒストリー』(世界文化社)、『バレエ・リュス〜その魅力のすべて〜』(国書刊行会)他。