ジャンル 現代社会と科学
中野校
変容する宇宙開発と国際関係
梅田 耕太(国際文化会館地経学研究所研究員)
曜日 | 土曜日 |
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時間 | 10:40~12:10 |
日程 |
全6回
・10月11日 ~
11月29日 (日程詳細) 10/11, 10/18, 10/25, 11/15, 11/22, 11/29 |
コード | 330710 |
定員 | 24名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 17,820 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 20,493 |
目標
・宇宙開発の現状を把握するとともに、それが国際関係とどう関係しているのかを理解する。
講義概要
GPS衛星や気象衛星など、従来から私たちの日常生活を支えてきた宇宙技術ですが、近年は新たな民間企業をはじめとするプレイヤーが宇宙産業に続々と参入しています。日本政府は宇宙関連市場を現在の4兆円から2030年代前半に8兆円規模へ拡大する計画を策定しました。一方、月・火星探査を巡る主要国間の競争や、スターリンク衛星がウクライナ政府の軍事作戦に活用されるなど、安全保障目的での宇宙利用も加速しています。米中対立をはじめとする国際関係が大きく変化する中で、本講座では各国にとって宇宙開発がどのような意味を持つのか、それがどのように変化しているのか、さらに今後の展望などを主に政策的な観点から解説します。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 10/11 | 宇宙開発と国際関係の概要 | これまで宇宙開発がどのように国際関係の中で展開されてきたのかを整理し、現在の宇宙開発を読み解くための基礎を解説する。 |
2 | 10/18 | 宇宙の商業化と民間企業の台頭 | 新興宇宙企業がどのように台頭し、それが各国の宇宙産業や政策に与えている影響を概観する。特にSpaceXを事例として政府と民間の役割分担が大きく変わりつつあることを解説する。 |
3 | 10/25 | アメリカの宇宙開発 | アルテミス計画やアメリカ宇宙軍の設置をはじめとして、現在のアメリカ宇宙政策の全体像を民生・安全保障政策の両面から論ずる。 |
4 | 11/15 | 日本の宇宙開発の歴史と現在 | 日本の宇宙開発の歴史的な展開をもとに、国際関係からの影響も含めて日本の宇宙開発がどのように形成されてきたかを解説する。 |
5 | 11/22 | 欧州と中国の宇宙開発 | 欧州及び中国の状況を概観することで、米国中心で進められてきた世界の宇宙開発とは異なる流れがあることを理解する。 |
6 | 11/29 | 宇宙と安全保障 | 各国が宇宙空間を安全保障上の観点から重要視するようになっている中で、宇宙と安全保障の関係について論ずる。 |
講師紹介
- 梅田 耕太
- 国際文化会館地経学研究所研究員
- 2025年4月より地経学研究所の研究員に着任。専門は宇宙政策、国防イノベーションなど。2010年に防衛省に入省し、主に海外の軍事動向に関する調査に従事するとともに、軍備管理・軍縮に関わる政策の省内調整の担当等も経験。2015年に宇宙航空研究開発機構(JAXA)に入構。海外の宇宙政策動向の調査をはじめ、それを踏まえた戦略立案、海外宇宙機関との調整、機構内におけるサイバーセキュリティ規程の策定などを担当。2019年から2022年にかけては、JAXAワシントンDC事務所に駐在員として勤務し、NASAをはじめとする米国の政府機関や民間企業との関係構築を担当した経験もあり。