ジャンル 人間の探求

オンデマンド

【オンデマンド】ドゥルーズの『シネマ』読解からみる哲学と映像

  • 夏講座

檜垣 立哉(専修大学教授、大阪大学名誉教授)

コード 920505
定員 20名
単位数
会員価格 受講料 ¥ 15,840
ビジター価格 受講料 ¥ 15,840

目標

・現代フランス哲学について理解を深める。
・映像を通した現代的な思考について考える。
・あわせて映画史的な知見をえる。

講義概要

ドゥルーズは、20世紀のフランスの哲学者であるが、ベルクソンやニーチェの生の哲学を引き継ぎ、21世紀的な生命科学の時代に即応するように議論を展開した。そうしたドゥルーズであるが、後期においてはベルクソンのイマージュ論を軸として『シネマ』の二巻を上梓し、ある種の自身の哲学の完成を映像論に求めている。この講義では、ひとつにはドゥルーズ哲学の展開、もうひとつは思想と映像との関連という両面から、ドゥルーズにおける映像論を検討していきたい。

各回の講義予定

講座内容
1 ドゥルーズと映像と哲学史 前半はまず、ドゥルーズがイマージュ論を論じるにあたってその大枠を借用するベルクソンのイマージュについて、
後半は、そうしたイマージュ論にもかかわらず、ベルクソンが「映画」を偽の運動としたのに対し、ドゥルーズが逆に「映画こそが時間を示す」としたことについて説明します。
2   前半は、『シネマ』第一巻の「運動イマージュ」について、ドゥルーズが映画について論じるときに先ず重要視するエイゼンシュテインとモンタージュという問題について、
後半は、そうしたモンダージュ的な映画が、クローズアップと顔という主題(ドライヤー)につながっていくことをあついます。
3   前半は、ドゥルーズが「運動イマージュ」の完成であり、その解体者でもあるヒッチコックについて、
後半ではそうした「運動イマージュ」が「時間イマージュ」に展開する契機出会った、イタリア・ネオリアリズモ、および日本の小津などについてあつかいます。
4   前半は、映像のもつ「偽の力」こそが「時間」を表すという方向から、とくにオーソン・ウェルズの『市民ケーン』などについて(パンフォーカス)、
後半は、ベンヤミンや現代の思想などとの対比のなかでのドゥルーズの思想の特異性、思想と映像との連関についてあつかいます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆視聴期間は一般申込開始(2025/6/3)から学期終了翌月末(2025/10/31)までになります。一般申込開始(2025/6/3)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
2024年度 冬期 「ドゥルーズの『シネマ』読解からみる哲学と映像」 (02/01〜03/01 土曜日、全4回)
で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。

講師紹介

檜垣 立哉
専修大学教授、大阪大学名誉教授
埼玉県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。博士(文学)。大阪大学教授を経て専修大学文学部教授・大阪大学名誉教授。現代フランス哲学研究(『ドゥルーズ入門』ちくま新書)、京都学派研究(『西田幾多郎の生命』講談社学術文庫)、生命論研究(『食べることの哲学』世界思想社)をおこなっている。そのほかに『バロックの哲学』岩波書店、『生命と身体 フランス哲学論集』勁草書房 等。
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