ジャンル 世界を知る
オンデマンド
【オンデマンド】「ヨーロッパ」を考える 「ヨーロッパ市民社会」と「フランス革命」
森原 隆(早稲田大学名誉教授)
コード | 920301 |
---|---|
定員 | 20名 |
単位数 | − |
会員価格 | 受講料 ¥ 11,880 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 11,880 |
目標
・「ヨーロッパ」を考えるうえでの重要なヒントとして、ヨーロッパ近代社会における「市民社会」の形成と、フランス革命に代表される「市民革命」との関連を考察します。
・ 現代のEU(ヨーロッパ連合)によって形成されつつある「市民社会」という理念が、古代ギリシア・ローマ時代から中世・ルネサンス期を経ていかに変化し、 現代に受け継がれているかを文明論として通観します。
・「ヨーロッパ市民革命」、とくに「フランス革命」に焦点をあて、歴史的意義を検討し、今後のヨーロッパ世界への展望を考察します。
講義概要
「ヨーロッパ」を考える。現代ヨーロッパにおけるEUの結成は、「ヨーロッパ市民」という理念実現への模索であったが、現在、ヨーロッパは、財政破綻、移民・難民問題、テロ事件多発、イギリスのEU離脱、とくにロシアのウクライナ侵攻やイスラエルのガザ侵攻によって、政治的・経済的な危機に直面しています。この「市民」「市民社会」という概念が、ヨーロッパの歴史においていかに誕生・変化し、ヨーロッパ近現代社会の機軸になっていったかを古代から近現代まで通観します。後半では、「市民革命」とくにフランス革命に焦点をあてて検討し、近年のフランス革命研究を紹介しつつ、今後のヨーロッパのポストモダン社会への展望を論じます。
各回の講義予定
回 | 講座内容 | |
---|---|---|
1 | ヨーロッパ「市民社会」とは何か | 現在のEU(ヨーロッパ連合)・ヨーロッパの危機・ロシアのウクライナ侵攻 イスラエルのガザ侵攻・EUの歴史 「ヨーロッパ市民」を目指す試み |
2 | ヨーロッパ古代「市民社会論」 | ギリシア・アリストテレスの政治学 「ポリティケ・コイノニア」 三政体論(君主政・貴族政・民主政) |
3 | 中世・ルネサンス「市民社会論」 | イタリア・ルネサンスの市民社会論 「レス・プブリカ」論の形成 フィレンツェの市民社会 マキャベリの君主論・近代的政治思想の誕生 |
4 | フランス「市民社会論」 | J・ボダンの「国家論」 主権国家体制 モンテスキューの三政体論 ルソーの「一般意思」 フランス革命の勃発 |
5 | 近代フランス革命論1 | フランス革命の事件的展開 フランス革命「ブルジョワ革命論」の形成 フランス革命史講座の成立 |
6 | 近代フランス革命論2・ポスト・モダン社会の模索 | フランス革命「エリート革命論」の発展 世論・公共性論の発展 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆視聴期間は一般申込開始(2025/6/3)から学期終了翌月末(2025/10/31)までになります。一般申込開始(2025/6/3)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
2024年度 冬期 「【対面+オンラインのハイブリッド】「ヨーロッパ」を考える」 (01/20〜03/03 月曜日、全6回)
で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。
講師紹介
- 森原 隆
- 早稲田大学名誉教授
- 1953年大阪生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、京都大学大学院文学研究科修士・博士課程単位取得満期退学。鳥取大学助教授・金沢大学助教授を経て、早稲田大学教授・文学部長を歴任。専門分野は、近世・近代フランス史、社会史・社会文化史研究、および「ヨーロッパ論」。編著書『ヨーロッパ・「共生」の政治文化史』(2013)(成文堂)、『ヨーロッパの政治文化史 統合・分裂・戦争』(2018)(成文堂)、『ヨーロッパの「統合」の再検討』(2024)(成文堂)など。