ジャンル 人間の探求

中野校

美と愛(エロース)の哲学―プラトン『パイドロス』を読む

  • 冬講座

荻野 弘之(上智大学教授)

曜日 火曜日
時間 10:40~12:10
日程 全5回 ・01月27日 ~ 03月03日
(日程詳細)
01/27, 02/03, 02/10, 02/17, 03/03
コード 340501
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 14,850
ビジター価格 受講料 ¥ 17,077

目標

・哲学とは、何をどのように問う学問なのか、おおまかなイメージを掴む。
・古代ギリシアの代表的な哲学を、実際に作品の読解を通じて、知る。
・我々自身の日常の、ものの見方、感じ方を、少しだけ変えてみる。

講義概要

「美しい人に憧れ、わがものにしたい」という、ありふれた(また時として劇的な)経験は、突き詰めると一体なぜ起こるのか。プラトン『パイドロス』は美と愛(エロース)とをめぐる、文学性豊かなギリシア哲学の古典です。アテナイ郊外の川のほとりで交わされるソクラテスの対話術によって、弁論術の効用、神話の合理化、文字の弱さ、生前の世界、など興味深い主題が共鳴し合う、不思議な迷宮のようなテクストです。本講座は、概説講義ではなく、実際の作品をていねいに読んで、プラトンの作劇手法を味わい、様々な問題を考えていきます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 01/27 謎の人物ソクラテスと劇作家プラトン 『パイドロス』を読むための序論。奇妙な舞台設定や登場人物の配置、また当時流行の弁論術とその影響について、学びます。
2 02/03 恋の狂気(マニア) 「恋は盲目」であるのなら、恋していない冷静な人にこそ頼るべきなのか。打算と献身の逆説をめぐって、ソクラテスの最初の演説を検討します。
3 02/10 魂の由来 人間の魂は、馭者つき二頭立ての馬みたいなもので、生前に神々と一緒に天空を駆け巡ってきた。ソクラテスの第二演説は、壮大な神話を繰り広げながら、恋人の「出会い」のもつ必然性に目覚めます。
4 02/17 弁論と哲学の相克 大衆を弁舌の力によって説得するとは、古代アテネのデモクラシー社会でもてはやされていた理想でした。言葉を通じて事物の本性を明らかにする哲学と、それはどう関係するのでしょうか。
5 03/03 文字の弱さ エジプト神話にある「文字の発明」は記憶の秘訣だったのか。SNS時代の到来とその危険を予告していたかのようなスリリングな議論を吟味します。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆実際に作品を読んでみる授業なので、概説的な講義は最小限にとどめます。
◆各回ごとに文庫本30ページほどの「予習」が必要です。ただし内容はさほど難しくはありません。
◆2025年度夏学期に実施した「美と愛(エロース)の哲学―プラトン『饗宴』を読む」講座の続編ともいえる内容ですが、継続受講者、新規受講者ともに歓迎です。
◆参考図書:『哲学の饗宴―ソクラテス・プラトン・アリストテレス』荻野弘之著(ISBN:978-4140841587(NHK出版)ソクラテスとプラトンについての概説、地図・年表などの参考に推薦します。

テキスト

テキスト
プラトン (著)、 藤澤 令夫 (翻訳)『パイドロス』(岩波文庫)(ISBN:978-4003360156)

講師紹介

荻野 弘之
上智大学教授
1957年東京生まれ。東京大学大学院博士課程中退。上智大学教授(早稲田大学大学院非常勤講師)。西洋古代・中世哲学専攻。プラトン、アリストテレス、ストア派、キリスト教教父思想などを題材に、心の哲学や倫理思想を研究する。最新刊は『新しく学ぶ西洋哲学史』(共著・ミネルヴァ書房)。

  • 外国語 コースレベル選択の目安
  • 広報誌「早稲田の杜」
  • オープンカレッジ友の店