ジャンル 現代社会と科学

早稲田校

自民党・派閥抗争の歴史

  • 冬講座

石井 正(時事通信社客員解説委員、時事総合研究所客員研究員)

曜日 水曜日
時間 13:10~14:40
日程 全4回 ・01月28日 ~ 02月25日
(日程詳細)
01/28, 02/04, 02/18, 02/25
コード 140705
定員 23名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 13,662

目標

・最近の政治情勢における「派閥」の動きと意味合いを探る
・「派閥」の功罪について具体例を通して深堀りする
・解消論が根強くある中で、「派閥」が存続し続ける理由を追究する

講義概要

人が集まればグループ分けや派閥と称するものが生まれるのは自然の流れ。とりわけ政治の世界では、「数の論理」で国家または地方自治体の運営を決定づけることになるため、派閥やグループが形成されることになる。派閥づくりの動因となるものは、好き嫌い、馬が合う合わない、同郷・同窓といったものに始まり、政界においては政策の方向性が同じであることなどがある。ただ、政界にあっては、近年とみに政策集団的要素が薄れ、資金集めとポスト争奪のための色合いが濃くなっている。このため、「派閥解消」議論は浮かんでは消えを繰り返している有様。こうした実情を歴史的経緯をひも解きながら、ただ今はどうなっているかを深堀りしていく。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 01/28 「石破おろし」で浮き彫りになった派閥 2025年7月の参院選で与党自民党は大敗、衆参両院で与党自民党は少数与党に転落した。これを受けて自民党内からは石破総裁の責任を問う声が強まり、総理総裁の退陣を迫る機運が高まった。これに対し石破氏はトランプ関税対応など課題山積で政治空白は許されないと対抗、党内抗争は激化の一途をたどった。こうした動きに世論は、一連の動きを旧安倍派を中心とした派閥が生き続けているためなどと指摘して、自民党旧派閥への批判ムードを強めた。この構図は1970年代半ばの「三木おろし」と似ている。それから50年経って自民党内派閥はどう変わったのか、何も変わっていないのかを検証する。
2 02/04 苛烈を極めた角福(大福)戦争 佐藤栄作元首相は自身が率いる派内に福田赳夫、田中角栄両氏が並び立つ状況を前に「調停」を断念。福田、田中両氏は1972年の自民党総裁選で激しい攻防を繰り広げた。事前には福田氏有利と見られていたが、中曽根氏が田中氏支持を表明して逆転。両派の対立は1980年すぎまで続いた。この背景には、台湾重視で財政規律派の福田氏と、積極財政論者で中国との国交回復に軸足を置く田中氏との政策的対立も存在した。とはいえ、このころから派閥抗争で多額の資金が動いたなどとする情報も飛び交うようになり、派閥とカネの関係が問題視されるようになった。そうした一連の流れを客観的になぞり、派閥の功罪を浮き彫りにする。
3 02/18 無理やりだった保守合同のツケ 自由民主党は1955年11月、分裂していた日本社会党が同年10月に再統一したことを受けて、日本民主党と自由党が急きょ合同して誕生した。ただ、肌合いの違う党人派と官僚派の対立構図などは簡単に解消されるはずもなく、折に触れて党内抗争を引き起こし続けた。たたき上げで今太閤と称された田中氏と、旧大蔵省のエリートコースをひた走った福田氏の対立構図も党草創期の図式を反映したものだったといえる。その図式は、今に至るまで引き継がれているのか。2世、3世議員が増えている実情なども踏まえて説き起こしていく。
4 02/25 1989年政治改革大綱の足らざるもの 派閥政治や派閥とカネをめぐる問題意識は自民党内にも存在し続けた。とりわけ1980年代後半に政財官を揺るがしたリクルート事件をきっかけに危機感を募らせた自民党は、「政治改革大綱」として派閥解消や政治資金の規制強化、選挙制度改革を打ち出した。ただ、この成案づくりに尽力した主要メンバーは、「小選挙区制導入にエネルギーを費やして肝心の政治改革がおざなりになった」と述懐する。今に至る「政治とカネ」の問題点は、いつになったら解消するのか。政治改革大綱と現状を照らし合わせながら解決の方途を探る。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は、3月4日(水)を予定しています。
◆毎回レジメをお出ししますので、筆記用具があれば十分です。
◆毎回の講座終了前にご質問をお受けします。

講師紹介

石井 正
時事通信社客員解説委員、時事総合研究所客員研究員
1949年埼玉県生まれ。71年中央大学法学部法律学科卒業。時事通信社入社後は一貫して経済畑で勤務。87年から92年までニューヨーク特派員。帰国後は経済部デスク、電子メディア編集部長、産業部長、編集局総務、解説委員など歴任。武蔵大学客員教授などを経て2014年から時事総合研究所客員研究員、2023年から時事通信社客員解説委員。
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