ジャンル 現代社会と科学
早稲田校
日米関係の裏面史―黒船から現代まで
春名 幹男(国際ジャーナリスト、元共同通信ワシントン支局長)
| 曜日 | 木曜日 |
|---|---|
| 時間 | 13:10~14:40 |
| 日程 |
全5回
・01月15日 ~
02月12日 (日程詳細) 01/15, 01/22, 01/29, 02/05, 02/12 |
| コード | 140711 |
| 定員 | 90名 |
| 単位数 | 1 |
| 会員価格 | 受講料 ¥ 14,850 |
| ビジター価格 | 受講料 ¥ 17,077 |
目標
・日米関係を正しく理解する。
・日本人は日本国内の動きだけで日米関係を判断する傾向が強いことを改める。
・米国の情報も分析して公正な歴史感覚を養いたい。
講義概要
2025年度「日米関係の裏面史」は内容を一新します。5番目の講義「黒船来航」では黒船が来た理由に加え、その後米国の日本文化ブームで大量の絵画などが流出したこともお話しします。日露戦争後、米国は日本に特使を派遣し、日韓併合を後押しする密約を結びます。マッカーサーは昭和天皇のキリスト教改宗を積極的に進めようとした史実があります。ケネディ暗殺の犯人オズワルドは厚木基地にいた際、左翼思想にかぶれソ連に渡航しました。事件の真相にも迫ります。米中枢同時多発テロの直後、米国で炭疽菌事件が続きました。犯人は731部隊の生物・化学兵器の資料を保管する米軍基地にいた人物でした。この基地はコロナ禍調査もしました。
各回の講義予定
| 回 | 日程 | 講座内容 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 01/15 | 日露戦争はなぜ「日韓併合」に続いたのか、隠された米国の意図を追う | 日露戦争で日本は激戦で多大な犠牲を払いましたが、日本海海戦ではロシアを圧倒して勝利しました。終戦後ポーツマス条約を調停したセオドア・ルーズベルト米大統領は日本を脅威と受け止めました。しかし賠償金は得られず、南満州鉄道に関する諸権利や、樺太の南半分の領土を得ただけで、これに反発する日本では暴動まで起きました。同大統領は一部で「親日」ともいわれましたが、スペインとの戦争などで米国の領土を拡張し、米国の帝国主義化を進めた人物です。特使を日本に派遣して「日韓併合」につながる密約を結びます。日本も日露戦争の勝利後、満州の利権を拡大し、列強の軍事力強化競争が展開されていくことになります。 |
| 2 | 01/22 | 太平洋戦争戦犯の遺骨の行方と昭和天皇のキリスト教化 | 戦後の東京裁判で、昭和天皇や一部の戦犯容疑者は戦争責任を免れました。絞首刑判決を受けた7人の戦犯の家族はなぜか遺骨をもらうことができませんでした。遺骨はどこに行ったのでしょうか。天皇不訴追の問題は、ハーバード大学で発見したキーナン首席検察官の文書からその裏側を見ることができました。他方、マッカーサーは昭和天皇の改宗を含めて、日本をキリスト教化しようとしましたが、実行できませんでした。戦争と宗教の問題は今も、政治家の靖国神社参拝問題という形で続いています。何が問題なのか、みなさんとともに考えたいと思います。 |
| 3 | 01/29 | ケネディ暗殺の真相と日本の接点 | 1963年11月22日、ジョン・F・ケネディ大統領が暗殺されました。未公開文書はほとんど公開されましたが、リー・ハーベイ・オズワルド以外の犯行とする証拠は全くありません。オズワルドは厚木基地に駐留、そのころ東京で激しさを増した左翼運動に感化されたという情報があります。実際彼はソ連にあこがれて突然モスクワの米国大使館に現れ「米国籍放棄」を主張しました。3年間のソ連滞在後、妻を連れて帰国、暗殺事件を起こします。実はケネディ暗殺の直前に彼がメキシコのキューバ大使館を訪問していたことに関する文書が近年多数公開されており、米国情報機関は彼がキューバにそそのかされて事件を起こした可能性を追及したとみられています。なぜか、お話しします。 |
| 4 | 02/05 | アメリカ中枢同時多発テロとコロナと731部隊 | 2002年の米中枢同時多発テロと連続する形で、炭疽菌事件が連続して起きました。炭疽菌事件の方はメリーランド州の米陸軍基地「フォートデトリック」に勤務する男に容疑がかけられ、取り調べを受けている最中にその人物は自殺しました。彼が関係していたのは間違いないと思われます。実は、この基地には、生物兵器に関する資料が大量に保管されています。石井四郎軍医中将が自分の免罪を得るために米国側に提供した731部隊の資料もここにあります。この基地はコロナ禍の最中にも問題になりました。基地内の極秘の組織が中国におけるコロナ禍の調査をしていたと伝えられています。 |
| 5 | 02/12 | 黒船はなぜ日本に来たのか。その理由とその成果を明らかにする。 | 黒船はなぜ日本に来たのでしょうか。最近、黒船来港の理由があまり知られていないことが分かり、このテーマを選びました。アメリカはローソクや灯油などの原料として鯨油を必要としていて、大西洋岸の米国北東部で盛んに捕鯨船が活動していました。しかし乱獲がたたって鯨が捕れなくなり、日本近海を含めた太平洋での捕鯨活動が始まり、難破した船が日本に流れ着いたり、日本の漁船が漂流して米国の捕鯨船に助けられる事例が多数起きたため、米国は幕府と話し合う必要があり、黒船が来たのです。これが第1の開国ですが、その後日本との交流が盛んになり、第2の文化の開国となります。日米関係の開始のいきさつを振り返り、日米関係を基本から考え直したいと思います。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆今年度秋学期や2023年度の講座名と酷似していますが、全く新しい内容となります。
◆毎回、手作りのレジュメをお渡しします。
◆休講が発生した場合の補講は、2月19日(木)を予定しています。
講師紹介
- 春名 幹男
- 国際ジャーナリスト、元共同通信ワシントン支局長
- 国連、国務省、ホワイトハウス、米中央情報局(CIA)など現地で取材。在米報道は計12年。国連特派員協会第2副会長やナショナルプレスクラブ国際委員長を務めた。元共同通信ワシントン支局長。特別編集委員で退社。名古屋大学大学院教授、早稲田大学大学院客員教授を歴任。外務省の「密約」調査で有識者委員を務めた。著書に『ヒバクシャ・イン・USA』『スクリュー音が消えた―東芝事件と米情報工作の真相』『秘密のファイル―CIAの対日工作』『ロッキード疑獄―角栄ヲ葬リ巨悪ヲ逃ス』『世界を変えたスパイたち−ソ連崩壊とプーチン報復の真相』など。ボーン上田記念国際記者賞、日本記者クラブ賞、早稲田ジャーナリズム大賞を受賞。




