ジャンル 芸術の世界

早稲田校

クラシック音楽を鑑賞する! 世界史がバッハを復活させた

  • 冬講座

野本 由紀夫(元玉川大学教授・日本女子大学講師)

曜日 月曜日
時間 15:05~16:35
日程 全8回 ・01月19日 ~ 03月16日
(日程詳細)
01/19, 01/26, 02/02, 02/09, 02/16, 03/02, 03/09, 03/16
コード 140454
定員 41名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 24,778
ビジター価格 受講料 ¥ 28,342

目標

・映像を見ながら、クラシック名曲の「聴き方ポイント」を身につける
・「聴き方のヒント」としての楽曲形式の基礎を身につける
・オーケストラやピアノ等の演奏の「見どころポイント」を身につける
・世界史的な背景からクラシック音楽の理解を深める
・最終日には生演奏をとおして学習成果を確かめる

講義概要

講座最終回に生演奏でお楽しみいただいている「クラシック音楽を鑑賞する!」。今学期はバッハとその周辺を取り上げます。よくバッハは「音楽の父」と呼ばれますが、後世に影響を及ぼした「父」どころか、実際には一度忘れられたのです。バッハの生前の活動をたどりつつ、いくつかのキーワード(たとえば「対位法」「協奏曲」「舞曲組曲」「教会カンタータ」「受難曲」など)を軸に、バッハの同時代人(ヴィヴァルディやテレマンなど)とも聴き比べながら、バッハの素晴らしさを再確認します。バッハはなぜ死後忘れられ、それがどうして「音楽の父」になっていくのか、世界史の力学のなかで考えてみましょう。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 01/19 バッハとは誰か?:オルガニスト・バッハ バッハの出自、宗教、活躍地域、創作活動を概観します。音楽家としてのスタートとなったオルガニストの世界に迫るべく、小フーガ(ト短調)を例にとりながら「対位法」の基礎知識も学びます。
2 01/26 バロック時代の協奏曲 バッハの協奏曲は、ヴィヴァルディの協奏曲をモデルにしていました。ヴィヴァルディの《四季》やバッハの《ブランデンブルク協奏曲》をはじめ、ふたりをつなぐことになったアレンジ作品も取り上げて、ふたりの形式の違いを聴き比べてみましょう。
3 02/02 教育者バッハ①:平均律クラヴィーア曲集 バッハの職務のひとつが音楽教師であり、弟子たちや息子たちにレッスンを施すために、最高レベルの教材をいくつも作曲しました。その代表例が、後に「音楽の旧約聖書」と呼ばれることになる《平均律クラヴィーア曲集》です。どのようにすごいのか、蛍光ペンで楽譜に色を付けて音楽を視覚化してみます。時間があれば、《音楽の捧げもの》における超人的に高度な「対位法」も取り上げます。
4 02/09 教育者バッハ②:舞曲組曲 バロック時代は、さまざまな国のいろいろな舞曲を集めて、組曲にすることが流行しました。教材をたくさん生み出したバッハは、諸国民様式の統合者でもありました。各国の音楽様式の特徴を明らかにすると同時に、バッハがどのように融合・統合したのか、確かめてみましょう。
5 02/16 ルター派バッハ:教会カンタータとロ短調ミサ曲 バッハは、宗教改革で有名なルターゆかりの街で生まれました。したがって、バッハは「プロテスタント」でした。一方、ミサ曲はカトリックの宗教音楽です。プロテスタントのバッハがなぜ最晩年にミサ曲を作曲しているのか、その謎に迫ります。
6 03/02 バッハ忘却と復活の力学①:マタイ受難曲と世界史 バッハは亡くなる2年前から目が見えなくなり、そのころから「忘れられた」存在になりつつありました。それが没後ほぼ80年となる1829年に決定的に復活を遂げます。メンデルスゾーンが《マタイ受難曲》を蘇演したからです。メンデルスゾーンが実際に使った楽譜で演奏を再現した珍しいCDも聴きながら、バッハ復活の世界史的な背景を解説します。
7 03/09 バッハ忘却と復活の力学②:ドイツ・ナショナリズム バッハ復活のもうひとつの大きな世界史的な背景が、ドイツ・ナショナリズムです。バッハは「民族的英雄」として復活したのです。ただし、ドイツ・ナショナリズムのうねりは、世界を悲劇へと導くことになったのでした。バッハの絶筆ともいわれる《未完フーガ》(曲集《フーガの技法》より)も聴きます。
8 03/16 レクチャー・コンサート チェリストの浦川うららさんを迎えて、バッハ作品を中心に、生演奏をお楽しみいただきます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆蛍光ペンを5色お持ちいただけると、楽譜や図版をグラフィック化して理解を深めることができます。

講師紹介

野本 由紀夫
元玉川大学教授・日本女子大学講師
桐朋学園大学助教授を経て、2025年3月まで玉川大学芸術学部教授。NHK「名曲探偵アマデウス」および「ららら♪クラシック」の監修者・解説者、「又吉直樹のヘウレーカ!」、「チコちゃんに叱られる」、FM「オペラ・ファンタスティカ」レギュラー解説ほか、出演多数。主著『はじめてのオーケストラ・スコア』はすでに25刷となるロングセラー。西洋音楽史・音楽文化論・音楽鑑賞理論を専門とするほか、オーケストラ指揮者としても活動中。

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