ジャンル 文学の心

早稲田校

平安朝の女流日記を読む 『讃岐典侍日記』『建礼門院右京大夫集』

  • 冬講座

田畑 千恵子(元早稲田大学講師)

曜日 火曜日
時間 13:10~14:40
日程 全4回 ・02月03日 ~ 02月24日
(日程詳細)
02/03, 02/10, 02/17, 02/24
コード 140102
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 13,662

目標

・平安時代の文学作品を読解するための入門篇として、主な女流日記作品の主要箇所を読む。
・作品が生み出された時代背景や、作者をとりまく社会的環境などについても理解を深める。

講義概要

『讃岐典日記』の作者は堀河天皇に親しく仕え寵愛を受けた女官で、『蜻蛉日記』の作者の子孫です。天皇の発病から崩御までの間の献身的な看病ぶり、幼い鳥羽天皇に仕える中で先帝を追慕する日々が綴られています。主従関係を超えて愛する男性を看取り、その死後、面影を追い求める女性としての切ない思いが繰り返し語られています。『建礼門院右京大夫集』は、平安末期、高倉天皇の中宮(平徳子)に仕えた作者が、壇ノ浦で戦死した恋人平資盛への思いを詠んだ歌や、宮廷生活での贈答歌などを中心に構成されています。平安末から鎌倉初期にかけての宮廷文化を知る上でも興味深い作品です。今回はこの二作品の中から特に著名な部分を取り上げます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 02/03 『讃岐典侍日記』 以下の予定は、講義の進行状況により多少変更する場合があります。
○作品概説
○上巻―冒頭部分、天皇の病状の悪化と人々の思い、天皇崩御の前後(人々の悲嘆と作者の心情)
2 02/10 『讃岐典侍日記』 ○下巻―鳥羽天皇への出仕(あどけない天皇の様子、亡き堀河院への思い)、堀河天皇の御墓へ参る
3 02/17 『建礼門院右京大夫集』 ○作品概説
○平家滅亡のころ―小宰相と通盛、資盛の死と悲嘆
○宮廷生活―頭中将実宗との贈答、高倉天皇の笛
4 02/24 『建礼門院右京大夫集』 ○資盛の追憶
○宮廷生活―通宗の宰相中将、藤原俊成の九十歳の賀宴
○まとめ

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆本文は配付資料に掲載しますので、テキストは不要です。
◆2019年度冬講座(2020年2月)と重なる内容です。
◆2025年度夏学期の続きですが、扱う作品が異なりますので、新たに受講される場合も支障はありません。
◆休講が発生した場合の補講は、3月3日(火)を予定しております。

講師紹介

田畑 千恵子
元早稲田大学講師
早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得。専門分野は平安時代の散文(『枕草子』・日記文学)。早稲田大学及び複数の大学で学部生の指導を担当してきた。主要論文「枕草子『かへる年の二月二十余日』の段の位相」(『日本文学研究資料新集 四』有精堂)、「枕草子日記的章段の方法」(『中古文学』36号)など。
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