ジャンル 人間の探求

早稲田校

大乗仏教の基本思想

  • 秋講座

齋藤 直樹(早稲田大学講師)

曜日 水曜日
時間 15:05~16:35
日程 全10回 ・09月24日 ~ 11月26日
(日程詳細)
09/24, 10/01, 10/08, 10/15, 10/22, 10/29, 11/05, 11/12, 11/19, 11/26
コード 130511
定員 30名
単位数 2
会員価格 受講料 ¥ 29,700
ビジター価格 受講料 ¥ 34,155

目標

・「大乗」の始まりを知る
・「大乗」の基本的な教理の意味をよりよく理解する
・「中観」と「唯識」の枠組みを学ぶ

講義概要

「輪廻転生」の核心をなし、仏教教理の基礎をなす「業」に関する伝統的な理説の紹介から始めて、「大乗」の端緒を開いた『八千頌般若経』の要所を見渡し、『般若心経』を一瞥したのち、「中観」と「唯識」に焦点をあてます。典拠となる文献として『八千頌般若経』、『中論』と『唯識二十論』並びに『唯識三十頌』をとりあげ、それらの和訳を読みながら大乗の教理の基本を学んでいきます。たとえば、大乗の実践者としての「菩薩」がもつべき認識の様式、インド思想の真髄の仏教的表出,中観における「縁起」「空性」「表示」、唯識の「宿在(アーラヤ)識」「残存印象(習気)」「転変」などの理解を図ります。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 09/24 「業」の教理(1) 世親作『阿毘達磨倶舎論』に説かれる「業」(1)
2 10/01 「業」の教理(2) 世親作『阿毘達磨倶舎論』に説かれる「業」(2)
3 10/08 「大乗」の発端 『八千頌般若経』の重要箇所(1)
4 10/15 「大乗」の基礎 『八千頌般若経』の重要箇所(2)
5 10/22 「大乗」の展開 『般若心経』の原典解説(3)
6 10/29 空の思想(1) 龍樹作『中論』の帰敬偈
7 11/05 空の思想(2) 龍樹作『中論』の理路
8 11/12 空の思想(3) 龍樹作『中論』の思想
9 11/19 表識としての世界(1) 世親作『唯識二十論』による「唯表識」の証明
10 11/26 表識としての世界(2) 唯表識説における識の転変

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆授業の際に配布される資料はおもにサンスクリット原典からの和訳で構成されます。
◆しかし言語としてのサンスクリットの学習を目的とする講座ではありません。
◆ただし専門用語の意味のよりよい理解のためにサンスクリットの単語の解説も盛りこまれます。
◆昨年の秋講座と同じ講座名ですが、講義の内容は必ずしも同じではありません。

講師紹介

齋藤 直樹
早稲田大学講師
1962年東京都出身。早稲田大学大学院東洋哲学専攻博士課程満期退学後、ドイツ・マールブルク大学にてPh.D.取得。著書『Das Kompendium der moralischen Vollkommenheiten』、論文「転変としての世界」「ナーガールジュナの馬」「「歩行者」の「歩行」」「ガンダルヴァの都城」等がある。
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