ジャンル 日本の歴史と文化
早稲田校
日本の古代
松尾 光(元早稲田大学講師、奈良県立万葉文化館名誉研究員)
曜日 | 木曜日 |
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時間 | 13:10~14:40 |
日程 |
全10回
・09月25日 ~
12月04日 (日程詳細) 09/25, 10/02, 10/09, 10/16, 10/23, 11/06, 11/13, 11/20, 11/27, 12/04 |
コード | 130201 |
定員 | 30名 |
単位数 | 2 |
会員価格 | 受講料 ¥ 29,700 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 34,155 |
目標
・古代史の画期となる事件・人物などについての概説的な理解を身につけます。
・通説的な理解に潜んでいる思い込み的な問題点を認識し、是正していきます。
・歴史解釈の多様性を認識し、歴史を見る眼・歴史感覚を養います。
・時代・場所・環境という条件が変わるなかで、人々がいかに真摯に物事に対応してきたかを学びます。
講義概要
天武系から天智系にとつぜん切り替わった桓武朝でしたが、彼は社会を、政治をどう変えようとしたでしょうか。古代の日本は中国王朝に対して対等外交という方針を本当に貫けたのでしょうか。「天平の甍」で描かれた歓待のあとの鑑真の苦悩はなぜ生じ、内容はどういうものだったのでしょう。藤原冬嗣は何もできずしていないはずなのに、どうして摂関家の祖とされるのでしょう。荘園は、突然生じた貴族たちのわがままな私的特権地だったのでしょうか。武士はどういう階層のなかから生じ、いつどんな政権を目指したのか、といった時代を画するような事件や現象を通じて古代社会の実相を明らかにしていく25年度春「日本の古代」の後篇10回です。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 09/25 | 孝謙の立太子と淳仁の即位に込められたもの―独身女帝という神話― | |
2 | 10/02 | 遣唐使は中国皇帝相手に対等外交を貫けたか―国書奉呈儀礼という壁― | |
3 | 10/09 | 鑑真はなせ歓迎され、なぜ混乱を惹起したか―そして無戒の国への回帰― | |
4 | 10/16 | 桓武天皇登場の衝撃と戸惑い―天武血統・南都仏教・『日本書紀』神話の否定ー | |
5 | 10/23 | 蝦夷は征伐されるべきなのか「戦争」なのか―乱・役・変の使い方― | |
6 | 11/06 | 藤原冬嗣は摂関家の祖として何をしていたか―承和の変の裏面史― | |
7 | 11/13 | 荘園はどうやって特権を獲得していったのか―請負制社会への転換― | |
8 | 11/20 | ウケヒ・夢解き・予言―古代びとの精神世界のありよう― | |
9 | 11/27 | 平将門はなぜ国家樹立の試みに失敗したのか―武士団の成長とその限界― | |
10 | 12/04 | 平氏政権と鎌倉政権は何がどう違うのか―時代の区切りの妥当性― |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆本講座は2025年度春期の続編ですが、初めての方もご受講いただけます。
◆2024年度秋の同名講座と内容が重複する部分がありますが、講座中には新しい素材を適宜盛り込んでたえず更新しています。
講師紹介
- 松尾 光
- 元早稲田大学講師、奈良県立万葉文化館名誉研究員
- 1948年東京都生まれ。学習院大学大学院博士課程単位修了。博士(史学)。高岡市万葉歴史館主任研究員・姫路文学館学芸課長・万葉古代学研究所副所長など歴任。兼任で鶴見大学・中央大学・早稲田大学非常勤講師を務めた。日本古代史専攻。単著18冊。最近作は『飛鳥奈良時代史の研究』『古代政治史の死角』(花鳥社)。