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オンデマンド

【オンデマンド】「ヨーロッパ」とは何か・ヨーロッパを考える ヨーロッパの「近代化」の諸問題

  • 春講座

森原 隆(早稲田大学名誉教授)

コード 910301
定員 20名
単位数
会員価格 受講料 ¥ 19,800
ビジター価格 受講料 ¥ 19,800

目標

・近代ヨーロッパの発展に焦点をあて、「近代化」という観点からヨーロッパ近代社会の形成を検討します。
・近代以前においては必ずしも世界をリードする地域ではなかったヨーロッパが、15世紀後半からいかにして、世界のヘゲモニー(覇権)を握る地域となったのかを考察します。
・「近代化」のメカニズムを政治・文化・経済・思想・社会などの観点から幅広く解明していきます。
・「ヨーロッパ文明」とは何かを究明いたします。
・現代のヨーロッパの諸問題を考察します。

講義概要

現代のヨーロッパ、とくにEU(ヨーロッパ連合)の危機や現状を踏まえながら、「ヨーロッパ」が歴史的・文化的に統合・分化され、世界の最先進地域に発展した過程を、さまざまな観点から捉えていきます。とくに「近代化」という観点から、「近代」という時代概念、ルネサンスと宗教改革、資本主義形成、エートス論、世界システム論、合理主義精神、反近代化論、政治的公共圏などの具体的な問題を考察します。そして、EUや、ロシアによるウクライナ侵攻問題、イスラエルのガザ地区侵略など今後のヨーロッパ世界を展望してゆきたいと思います。

各回の講義予定

講座内容
1 「ヨーロッパとは何か」 現代のヨーロッパ ヨーロッパ論、EU(ヨーロッパ連合)の歩み、
現代のEUの危機、イギリスの離脱(Brexit)、フランス・ドイツ政治の現状、
ロシアによるウクライナ侵攻問題、新型コロナ問題
2 ヨーロッパと「近代化」の問題 「近代」という時代概念
時代区分とは何か、古代・中世・近代 三時代区分法、「旧約聖書」の世界、四大帝国説
3 ルネサンスと宗教改革による近代化 フランス・ルネサンス文明、ルネサンス人の誕生、
トレルチの「ルネサンスと宗教改革」トーマス・プラター 「チーズとうじ虫」
4 エートス論と近代資本主義の形成 ルターとカルヴァン、プロテスタントの「エートス」、
「禁欲のエートス」、ウェーバー理論の「近代化」、合理化
5 唯物史観と近代化 唯物史観と発展段階論、近代資本主義の形成
大塚久雄と戦後の大塚史学、「社会史」研究の台頭
6 マルクス理論の「近代化」 マルクス理論の前期・後期、マルクスの思想形成
「疎外論」から「唯物論」へ
7 世界システム論と現代 従属理論、ウォーラーステインの世界システム論
「中心」・「周縁」・「半周縁」、ヘゲモニー国家
8 ヨーロッパ近代合理主義の形成 デカルト、パスカル、カントの思想と「理性」「感性」
ア・プリオリな認識
9 反近代化論・理性批判 フランクフルト学派、アドルノ、ホルクハイマーの批判思想、道具的理性、「啓蒙」は「野蛮」に転化する
ユルゲン・ハーバーマスの「公共性の構造転換」、コミュニケーション的理性、「公共性」とは何か
10 政治的公共圏の形成、まとめ ハーバーマスのコミュニケーション的理性、政治的公共性の形成を目指す

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆視聴期間は一般申込開始(2025/3/4)から学期終了翌月末(2025/7/31)までになります。一般申込開始(2025/3/4)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
2024年度 秋期 「【対面+オンラインのハイブリッド】「ヨーロッパ」とは何か・ヨーロッパを考える」 (09/30〜12/16 月曜日、全10回)
で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。

講師紹介

森原 隆
早稲田大学名誉教授
1953年大阪生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、京都大学大学院文学研究科修士・博士課程単位取得満期退学。鳥取大学助教授・金沢大学助教授を経て、早稲田大学教授・文学部長を歴任。専門分野は、近世・近代フランス史、社会史・社会文化史研究、および「ヨーロッパ論」。編著書『ヨーロッパ・「共生」の政治文化史』(2013)(成文堂)、『ヨーロッパの政治文化史 統合・分裂・戦争』(2018)(成文堂)、『ヨーロッパの「統合」の再検討』(2024)(成文堂)など。
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